はぢめての北海道行94、その抄

　と言うわけで8月単独の連載(^_^;)をコレにすることに。
　ちょうど20年前の8月に18切符とトワイライトエクスプレスの切符で行った列車旅の顛末だ。
　わりと詳しく触れており、懐かしい記述もあるのでかつてのアンチョコを元に綴っていこうと思う。

　今年、20年目のトワイライトが適わなかった鬱積も込めて(-_-;)。

　なお、アンチョコの原稿は95年頃に書き起こしたモノ、個人や特定情報をボカしてあることを加えておくm(_　_)m。
　また画像は用意できないのでヅラヅラとした文章が続くことは申し訳ない。

　さて、お話はその取り掛かりから。

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　　　　0・出発前/その企画

▽一昨年からの練り直し

※大当たり！プラチナチケット

　昨93年は、諸々の事情があって実行を見送った“夏の18切符列車旅”。
　今年は実行が出来る目途が立って、色々企画を練った。

　残念ながら、92年に「次にやるなら」と計画した山陰～紀勢～北陸大回りの行程は直江津・新井発着の“ムーンライト”廃止など、JR東日本（以下JRE）の大幅なダイヤ“改悪”によって実行困難になった。
　もともと泊地も伴ったので予算も持たず、止む無くその改良案や、一昨年成しえなかった“北海道上陸”の企画を並行して焚き挙げた。
(92年に青森で引き返した経緯があり、翌年計画を立てたが適わなかった)

　それが元で、今年は“指定切符から組み上げる”変則企画になった。
　やはり北海道が余程心のしこりになったのだろう。
　そこで、上野や大阪発着の北海道寝台を予約した。これも“一度、私用で寝台列車を使ってみたい”しこりであった。

　そうこうしていると、博打が大当たりして、嬉しいやら苦しいやら。なんと“トワイライトエクスプレス”の“ロイヤル”を引き当ててしまった。
　お蔭で、旅費を倹約しなければならない必要が出た。
「そんなのなら最初から乗るなぁ！」何てお叱りは隆々承知。
　しかし、自分から寝台特急の切符を取って旅を愉しむなんて、以後は早々ないはず。
(早々どころかけっきょく無かったよな(-_-;)
　ただ一度の贅沢と思い、こらえ願いたい。

※さて、ダイヤ狩りだ。

　ふしぎに取ることの出来たプラチナチケットを元に、“東の果てに行っちゃうよ”プロジェクトを組み上げた。
　稚内往きの“北の果てにいっちゃうよ”も考えたが、普通列車では稚内に行けない危惧も出た。
　北海道発着の切符は“御馳走”を含め組み上がった。
　泊地は民宿を使い、更に徒歩による納沙布岬踏破、加えて道内でこれも初めての夜行バスを利用し、出発から3日間はマラソンレイドと言う今までに無い根室行きの以下の行程が出来上がった。

▽第一日目

　広島　　0:13～京都　 6:26・臨時快速ムーンライト山陽
　京都　　6:44～米原　 7:55・東海道本線
　米原　　7:59～熱海　13:46　　　　　　
　熱海　14:00～東京　15:30・快速ダブルデッカーアクティー
　　　　　（自由時間　　7時間33分）
　新宿　23:03～（村上）　　　・夜行快速ムーンライト

▽第二日目

（新宿）　　　　～村上　　6:12
　村上　　6:17～酒田　　8:36・羽越本線
　　　　　（自由時間　　1時間12分）
　酒田　　9:48～秋田　11:58
　秋田　12:14～青森　15:27・快速しらかみ3号
　青森　16:08～函館　18:49・快速海峡13号
　　　　　（自由時間　　4時間41分）
　函館　23:30～（札幌）　　　・快速ミッドナイト

▽第三日目

（函館）　　　　～札幌　 6:30
　札幌　 6:37～滝川　　8:21・函館本線
　　　　　（自由時間　　1時間14分）
　滝川　 9:35～釧路　16:59・根室本線
　釧路　17:14～根室　19:35・根室。民宿泊

▽第四日目

　根室交通22:00～（札幌BC）・夜行特急バス・オーロラ号

▽第五日目

（根室交通本社前）～札幌BC　6:30
　　　　　（自由時間　　7時間39分）
　札幌　14:09～（大阪）　　・寝台特急トワイライトエクスプレス

▽第六日目

（札幌）　　　　～大阪　12:36
　大阪　12:45～姫路　13:46・京阪神新快速　(以下は､状況に応じて変更有り)
　姫路　15:34～糸崎　18:27・山陽本線
　糸崎　18:38～略　　

　以上の行程になった。

※さて、実行し得るのか？

　北海道で根室から札幌まで夜行バスを使ったのは、悲しいかな先の“旅費の倹約”である。
“青春十八切符”で札幌まで戻れないこともなかったが、札幌着は23時過ぎで、泊まる必要も出れば、夜遅いので先方に迷惑も掛かる。
　だいいち、深夜に土地勘の無い私が札幌市街をうろつけばまさに“カモねぎ”である。
時間、泊費、安全。以上の要素に加え、逆に夜行バスを使うと根室での自由時間が充二分に確保できる。
　と言う訳で、一見優雅に夜行バスを選択したかに見えるが、こういう実情があった訳だ。

　以上の行程が決まったのが半月前だ。
　悲願が叶って、出費はかさむ。
　脇で親が眉をひそめているが、北海道に行けるのはそうそう無い。
　大味な思い切ったプランだと私は思う。

　さて、いざ実行実現に向けての不安は初日から3日間の“広島－根室マラソンレイド”で疲れやせんだろうか。
　根室で路線バスが高いのも気になる。
　駅前から、最果てのノサップ岬間でバス片道が960円。まぁ民宿が駅前だし、第4日は22時までは自由時間を確保している。歩けばバス代もある程度削れよう。
　歩く苦労は厭いやせん。

　気掛かりは盆前の仕事。かき入れ時や早朝出勤と激務に耐え、出陣も待つのみ。