
◇柔道世界選手権第5日(2025年6月17日 ハンガリー・ブダペスト)
 女子70キロ級が行われ、山口県光市出身の田中志歩さん(26=JR東日本)が3度目の出場で初優勝を果たした。
 初戦(2回戦)は相手のスシュテル(スロベニア)が重大な反則にあたる腋固めを繰り出したため、反則勝ち。3回戦はピナ(ポルトガル)と対戦し、ゴールデンスコアの延長戦の末、隅落としで技ありのポイントを取って優勢勝ちを収めた。準々決勝はブトケライト(ドイツ)と対戦。横四方固めで5秒間抑え込んで有効のポイントを取り、そのまま優勢勝ちを収めた。準決勝はツノダ・ロースタント(スペイン)と対戦。開始早々に豪快な払い腰で有効を取ってから谷落としで2つ目の有効を奪い、優勢勝ちで自身初の決勝進出を決めた。
 
 決勝はツヴェツコ(クロアチア)と対戦し、互いに技によるポイントがなく指導を2つずつ与えられた状態でゴールデンスコアの延長戦へ。その直後、左からの大外落としで有効のポイントを取って初優勝を決めた。
 2022年の5位、昨年の3位に続いて3度目の出場でつかみ取った初めての世界一。出国前には「経験を積んできて、いろいろな相手と試合して技のレパートリーが増えた。1回目の世界選手権はケガしていて不安もあって、メンタル面では今の方が良いと思う」と自信を口にしていた。
 
 今年4月の全日本選抜体重別選手権では、寺田宇多菜との決勝が大会史上初の「両者反則負け」となり準優勝。不完全燃焼ながら、これまでの実績によって世界選手権の代表に選出された。同階級は五輪出場経験者が既に全員引退しており、2028年ロサンゼルス五輪の代表争いは混戦となっている。「私が一番だよというところを見せられるように」と大会前に話していた通り、世界一に輝いてその存在を大きくアピールした。
  Posted at 2025/06/18 08:46:34 |  | 
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