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海ちゃん@全3巻のブログ一覧

2013年07月18日 イイね!

大きくなったら



大きくなったら



591 :ガソマ :02/11/20 14:16 ID:iTmf1nzw

俺の家は、爺さんの親父さんの代から始まる創業八十ン年の履物屋です。
店の三代目である父は、俺が物心つく前から病院の入退院を繰り返しています。
ある日、俺が小学校から帰宅すると店には病院にいるはずの父が俺を出迎えてくれました。
『こうじ。お帰り』
戸惑う俺。ここ2年ほど病院でしか会う事のなかった父が俺を呼びます。
父が病院にいる時、俺はおこずかいが無くなっては父のいる病院へ足を運びました。
病院に行けば父はお小遣いをくれるから・・・。
父と俺の関係はいつしかそれだけの関係になっていたような気もします。
『・・・いいもの見せてやる』
父は裏の駐車場に俺を連れて行き、自転車置き場にある大きな布を無造作に剥ぎ取りました。
『・・うわぁ・・・』
思わずのけぞる俺。そこにはピカピカのスーパーカブがあったのです。



『後ろに乗るか?それとも運転するか?』
父は口元を緩めながら俺に優しく問い掛けました。
『後ろに乗る!乗ってみたい!』
『よし。』父は俺を軽く抱えあげると、そのままカブの荷台に乗せる。
『ガチョン、シャコッ・・・ドロロロロロ』
父のキックにより目覚めたカブは、父と幼い俺を乗せて初めてのドライブに出発しました。

それから父は休日はもちろん、食事の後などにも俺を連れ出してはカブの後ろに乗せて
近所のちょっとしたドライブに連れていってくれました。
『バイクはいいだろ。こうじが大きくなったら一緒に走ろうな』
そして・・・ある日学校から帰宅してすぐ父の姿を探す俺。
(今日は九十九島を巡る遊覧船の着水式に連れていってもらうんだ)
でも店に父の姿はありませんでした。父はまた病院へ戻ったのです。
月日は流れます冬から春、春から夏へと。
俺は学校から帰ると真っ先に家の裏に行きカブをタオルで磨いていた。
毎日毎日磨きました。いつこのバイクの主が帰ってきてもいいように。
ある夏の暑い日、テレビを見てると飛行機の墜落事故のニュースが放送されていました。
その事故で坂本九さんが亡くなったそうです。
そんな時、ニュースを見ている俺の所へ親戚のおばさんが涙目でかけより
小声で『こうじ君・・・病院へ・・・行きなさい』そう言いました。
タクシーに乗せられ病院へ向かう。そして父の個室へ。
鼻からチューブの出ている父が、半分しか開いてないその目で俺を見ています。
『お父さん。毎日バイク磨いてるよ。また乗せてよね?』
父の耳に自分の顔を近づけ小さな声で俺はそう伝えました。
『・・こうじ・・ごめんな・・ごめんな』
父はただそれだけしか言ってはくれませんでした。
そして翌日の朝4時ごろ父は亡くなりました。


父が亡くなっても不思議と悲しくなかった。
またいつか帰ってそうな気がして。
季節はあっという間に過ぎ、いつしか父のスーパーカブも磨かなくなった。

そして今
俺は家庭を持ち、幸いにして二人の子供にも恵まれた。
俺は父と交わした約束を守る為、今もりバイクに乗りつづけている。
バイクだけが俺と父とを繋ぐ細い糸のような気がして。
お父さん
この間、三つになる長男を初めてブラックバードの後ろに乗せたよ。
乗りたいとせがむからさ。
そしたら何て言ったと思う?
『パパ、ゆうやはね~大きくなったらパパと一緒にバイクのるんだよ』
『そいでね。いっぱい色々走ってね。そいでね。そいでね。』
息子にわからないようにバイク用のウエスで涙を拭くと
『ゆうや。船見にいこっか。』
俺はエンジンをかけるとあの日父と行けなかった港へ向かいました。
海王を見に行くために。

ありがとう。パパ。


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今日の一台



サバンナRX-3  フルFRPボディ  レース向き

なにこのカッコいいの!(*'-'*)


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2013年07月17日 イイね!

族車の乗った青少年



族車の乗った青少年



498 :東北 :02/11/10 09:46 ID:Idp6lkmW

19の頃
当時、付き合ってた娘に振られてね、何を思ったのか東北一周ツーリングに出たんだ。
その娘が青森出身だって事も理由の一つ、未練があってさ。
でも、直に青森だとバレバレだから東北一周にしたんだけど、周りにはバレバレ。
なんだかんだで出発、当時学生で金無かったからオール下道。



SRX6で快調に国道4号を飛ばしてたんだけど、茨城を抜けた辺りで深夜12時、
前日コンパだったから眠さもピーク!何を思ったのか中央分離帯(芝生で広い)に
テント張って就寝。
30分位寝たかな?「起きろ!この馬鹿!」罵声と共に警察登場、テントたたみながら説教。
ま、当然だわなw
その近くにあった自販機だけのドライブインで仮眠して再出発、
下道なのにトレーラーが凄いスピードで走ってて怖いな~って、思ってたら案の定、
前車のフル・ブレーキ。
え~一気にそこまで落とせるの?って位、凄い減速。
無理です、止まれません。
大型を避けるようにフルブレーキで路肩に、助かった、と思った瞬間、
テントがバンパー付近に当たったらしく激しく転倒、シートレールが折れ大破。
「こっちにはダメージ無しだから」と走り去るトラック。
呆然と見送ってると・・・

爆音と共に地元の青少年登場。
ジロジロ見る青少年達、思わず目を反らす自分、空ぶかししながら走り去る青少年達。
ホッとする自分、反対車線を空ぶかししながら引き返してくる青少年達、ギクッとする自分。
Uターンして向かって来る青少年達、心臓バクバクな自分。
「おい!」 「事故か?」 「走れるのか?」 「怪我は?」 
矢継ぎ早に話す、7人の青少年達。
単車を見て 「シート付かねーや、走れねーなー」「待ってろ」 
一言残し走り去る1台
待ってる間、残りの青少年達と色々話し打ち解けて来た頃、さっきの1台が戻って来た。
「父ちゃん起こしてきた、もうすぐ来るから」
朝5時、軽トラに乗った父ちゃん登場
「バイク屋に電話しておいたから、今から行くぞ、早く積め」
積み終わり軽トラ出発、後ろに族車を引き連れてw
バイク屋に到着、手早くバラシ始め修理開始、溶接やら、バランスやら
Fフォークの点検やらで終ったのが11時
それまでずっと一緒に居てくれた青少年のかっちゃん、
父ちゃんまで呼んでくれて・・・(後の6人は帰ったが)
「かつの友達か?」 「そうだよ」 
バイク屋とかっちゃんの話聞いてて涙が出そうになった
「じゃあ、3000円貰っておくか」
その日、かっちゃん家に泊めてもらい色々話した。
「俺馬鹿だから家の農業、手伝ってる」って言ってたけど、違うよ、
お父さんが言ってたもん
「良く働く、農業の本読んだりして努力してんですよ」って
結局、青森までは行けなかったけど、でも本当にこのツーリングは良かった

追伸、かっちゃん結婚おめでとう!奥さんかわいいね。



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今日の一台



430セド雨天未使用車庫保管

奇跡的なコンディションの430セドリック(*'-'*)


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2013年07月16日 イイね!

5年ほど前バイクごと谷に落ちた



5年ほど前バイクごと谷に落ちた


440 :774RR :02/11/01 03:29 ID:RQTiKIxY
5年ほど前のこと。
林道ツーリングを初めたばかりの私は、初心者のくせに
「いけいけどんどん」てな感じで、コースの難しさも考えず
ダート路を走り回っていた。

とある夏、私は仙台付近の山岳路へソロツーリングに出かけた。
それほどハードな道ではなかった。
この程度なら都内でもありそうだったし、もっとハードな山道を
いくつも越えたことがあった。
その道は、行き止まりだった。
仕方なく、引き返した下りカーブでのこと。

一瞬の油断と傲慢が、私とマシンを谷へ突き落とした。

「谷ィ落っこちてoffライダーは一人前」と言われる。
しかしそれは、落っこちてもちゃんと対策がとれてからの話。
初心者のくせにソロで出かけた私には、技術も経験も装備も
ない私には、なにもすることができなかった。

なんとか体と荷物だけは、林道まで引き上げることができた。
しかし愛馬は、もうどうしようもない。

悲しかった。このまま相棒を谷へおいたまま、東京へ帰るのかと
思うとつらかった。
しかも実にくだらないことに、ぼんやりしているうちに腹だけは減った。
今考えても本当に自分は馬鹿かと思う。
コッフェルを出し、飯を炊き、馬鹿みたいに食っていた。

ぼんやりとへたり込んでいてから、半日ほどが過ぎた頃。
日は陰り始めていた。
全く交通のない林道に、どういう訳かユニック(クレーンを装備した
トラック)がやってきた。
私は両手をぶんぶん振って、道をふさぎ、

「止まれー、止まって、ください!」

と叫んでいた。

それは、いずれこの道を改良することになっていた、土木会社の車だった。
本格的な工事を始める前に、調査のため訪れたという。

ドライバーと助手に話すと、「ああ、いいよ」と簡単に引き上げを請け合ってくれた。
クレーンの先のカギを握って、私は谷に降り、愛馬にそれを固定しようとした。
しかし、中年のドライバーは、若い(あんちゃんと言っていい歳の)助手に、
「おまえ、固定やれ。」と言った。
あんちゃん(感謝を込めてあえてこう言わせていただきます)は、「シロートには無理」と
言いながら、絶妙のバランスをとるように、我が愛馬にロープを巻き付け、クレーンの
カギにセットした。
あっという間にセローは引き上げられた。

「どうか、お名前と会社名を。改めてご挨拶とお礼に伺いたいのです」と
何度も言う私。
不機嫌ともとれる顔をしたまま、どうしてもそれを何度も固辞する二人。
「東北人はわかりにくい」といわれるが、そんなことはない。
彼らはただ、奥ゆかしいだけなのだ。
「気をつけて」とだけ言い残し、彼らは去っていった。

マシンには何ら故障もなく、私にも何らケガもなかった。
だが、意気消沈した私は、その足で家へ帰るべく、東北道に乗った。

数時間後、一人暮らしの、家へ帰った。
そこで、もっと驚くべきことがあった。



留守電のランプが点滅していた。
メッセージを再生した。
それは、上京してから、私を実の息子のようにかわいがってくれた、
さるバイク乗りが、病でなくなったとの、奥さんからの知らせだった。

本当にかわいがってくれた人だった。
右も左もわからない、ガキでおのぼりさんの私に、バイクを始めいろいろなこと、
男として、大人としてしなくてはいけないことを教えてくれた、真の江戸っ子だった。
尊敬できるおじさん、先輩、そしてとても及ばない、ライダーだった。

丁度、私が谷に落っこちる直前、亡くなったという。

私は、何の宗教も信じていない。
今でも。

しかしこのことばかりは、例外。

「俺、今度あの世に行ン。葬儀、来てくんねェ。
シま(ひま)ねェかも知れねぇけど。頼むよ。
ついでに、ユニック呼ンどいたン。」

…ということだったと思う。
谷に落っこちていなかったら、私は恩人の葬儀にでられなかった。
落っこちたままだったら、私は恩人の葬儀にでられなかった。

仙台の親方、あんちゃん、本当にありがとうございます。
何度お願いしても、がんとして会社や名前をお教えくださらなかった、心優しきお二人。
今ここで、場所を変えてお礼言うことしかできません。

田舎からでてきた若造を、かわいがり、バイクを教えてくれたおじさん。
教えてくださったこと、数々のご愛顧、
本当にありがとうございます。
最後に、馬鹿な私を助けてくださって、本当にありがとうございました。
どうか、安らかに息うてください。



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今日の一台



アルファロメオ2000GTV

1トンを切ったコンパクトな軽量ボディに、132PSまで
スープアップされた伝統のアルファ・ツインカムを搭載(*'-'*)


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2013年07月15日 イイね!

世界中で一番美味いラーメン



世界中で一番美味いラーメン


333 :MVX :02/10/19 22:25 ID:LbLo7+Wc
今から13年前の俺が中免取り縦だった頃の話。
バイト終わって25時位に突然「有明海の夜明けを見に行こう」と思い立った。
当然というか突然思い立ったのだから地図も余り余分な金も持ってない。
乗ってるのはバイト先の先輩から譲って貰ったオンボロのMVX。



広島からR2経由で下関まで行ってトンネルをくぐって九州の地を踏んだ。
でも道にも不案内だし余分な金も余りないし眠いし寒し自分のいる場所も
良く分からないしで福岡県内のドライブイン(場所は良くわからん)で
休憩してたら随分前に追い抜いたはずのトラックに追いつかれて
「兄ちゃん、このバイクが初めてか?」と突然声掛けられた。
「えっ?」と振り返ってみると見た目はいかにも怖そうなトラックの
ウンちゃんだったが「俺も昔はバイクに乗ってあっちこっちに行ったし、
旅先では色々みんなに親切にして貰った」といって俺にラーメンおごってくれた。
多分普通の状態では余り美味いと思えないラーメンの味が世界中で一番
美味いもののように感じた。

で道に迷いながらも朝6時過ぎに有明海の夜明けをみれた時に
「バイクに乗ってて良かった」と思う反面「俺ももしこれから
困ったバイク乗りがいれば助けてやろう」と思った。

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今日の一台



ダットサントラック 1500デラックス


ワンオーナー、ノンレストア車だそうです!
すごく綺麗!(*'-'*)


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2013年07月14日 イイね!

バイクノリ ハ ミンナ ナカマネ



バイクノリ ハ ミンナ ナカマネ


260 :774RR :02/10/12 16:26 ID:44AuDAt/
旅先じゃないんだけど
今日バイクの修理をしにバイク押してたら
外人さんが手伝いましょうかとか言ってきて
最初断って先に行ってもらったんだけど
わざわざ引き返してきて後から押してくれたのよ

どうやらイタリアの方の人で普段はドカに乗り
趣味でモトクロスやってるらしい



んで、”バイク乗りは皆仲間ね”と片言の日本語で
言ってくれてなにげに感動した

免許取って良かったと思った>免許取って3週間程度


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今日の一台



オースチン・ヒ-リー・スプライトMK1・カニ目bugeye


アメリカで1歳の女の子がスマホいじっててヒーレースプライトを
オークションで落札しちゃったニュースがいい話で和みました(*'-'*)

1歳4ヶ月の女の子がオークションで英国スポーツカーを落札!




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車やバイクのイイ話やちょっと切なくなるお話をヤフーオークションで売られている名車や珍車、廃車や錆車などの車達と合わせて淡々と貼っていくブログです。
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