MA61セリカXX部品取り車丸ごと書類なし欠品あります
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14 名前:名無しさん@そうだドライブへ行こう 投稿日:02/10/07 23:47 ID:J1HSBoga
始めての愛車は85年製のプレリュード2.0Siだった。
当時、ソアラと並びスペシャリティーカーブームの一端を担うクルマ。
中学生だった僕にとっては憧れで「いつか乗ってみたい!」と思っていた。
時は過ぎて大学生、免許所得。アルバイト代を貯めてイザ購入と思ったが
タマが無く、知り合いの車屋さんにお願いしてやっと1台見つけたのだった。
納車の日、待ちきれずに車屋まで出向いた僕の目の前に彼女(車)はいた。
当時の憧れそのままに少しも色あせる事なく白いボディーは輝きを放っていた。
僕も週に一度は洗車をし、ボディーを磨いていた。
アルバイト先に気になる女の子がいた。2人で買い物の用事を言い渡されて車で出た。
もちろん、プレリュードで。買い物を済まして車で店に戻ると突然の雨。
先に助手席を降りた彼女は傘を持たない僕の先回りをして傘を開いてくれた。
それから、どうにか彼女とのドライブの約束をとりつけた。さぁて、どこに行こうか。
何度目かのドライブ。目的地は京都・嵐山。BGMは彼女が好きなサザン・オールスターズ。
しかし、あんなに天気が良かったのに目的地に着くと雨。
しばらくは車の中で待機する事に。フロントガラスの向こうには雨に散る桜の花びら。
段々と話す言葉が少なくなるふたり。そして僕は思いきって彼女に聞いてみた。
「これからも僕と付き合って欲しい」
すると彼女は
「・・付き合うって、どういう事なんだろ・・・?」
雨はいっこうに止まず、しばらく何も言い返せなかった僕は
「帰ろう・・」と車を来た道に向けた。
17 名前:14 投稿日:02/10/08 00:07 ID:MheVS2if
仲のいいバイト仲間で食事に行くことにした。
もちろん彼女も誘ったが「その日は用事があるから」とのこと。
テーブルで仲間と食事をしていると、店のドアのベルがカランと鳴った。
そこには僕の知らない男といる彼女が。一瞬目が合ったものの、すぐに僕は視線を逸らした。
そして僕は何食わぬ態度をきめこんで出された料理を、ただもくもくと食べていた。
その晩、彼女から電話が掛かってきた。「・・今日はホント、ごめんなさい・・」
「何の事?」と僕。どうして謝るんだよ!?「あのね、帰りに偶然高校時代の先輩と会ってね・・」
そういえば、前に高校生の時片思いだった憧れの先輩がいたって話してたっけ・・。
それ以来、ふたりの間には何か気まずい空気が漂っていた。
ある日を境に彼女は店に姿をあらわさなくなった。
「最近、あの娘バイトに来ないね?」「えっ?あの娘辞めたの知らないの?」
それで僕の恋は終わった。
19 名前:14 投稿日:02/10/08 00:36 ID:MheVS2if
>>16
板違いかもしれないけど、後少し話に続きがあって。
差し支えなければ書かせて下さい。このスレを見て懐かしく思ったもんで。
それから夏になり、仲間で海に行くこととなった。
僕も車を出すことにした。ただでさえ狭い社内に5人乗車。仲間と合流しいざ目的地へ。
海までのルートには途中山越えの道だった。そして山の中腹辺りに差し掛かった時だった。
「ウィーン、ウィーーン・・」車が前に進まない!?ギアをドライブからセカンド、ローに
変えても言う事を聞いてくれない。年式が年式だけに少々無茶をしてしまったか。
これでも彼女、結構年だもんなぁ。無理してゴメンよ・・。
そして僕と彼女はレッカーに引張られて麓の車屋へUターン。あわせて同乗者は仲間の車にスシ詰に。
なんとか代車を借りれたものの、すでに太陽は傾きかけていた。みんなからのブーイング。
それから暫くして預けた車屋から連絡が。僕は出向く事にした。
「トルコンがイカレちまってるから、そっくり換えると20万以上はかかるねぇ」
元々購入した時に50万もしなかった車だったので、20万の修理費をためらった僕は
「・・廃車にして下さい・・・」と彼女を預けていくことに決めた。
店を出ようとすると、雨がポツリと降り出した。
最後にと思い振り返ると、彼女のテールランプはなぜだか少し寂しげに僕には映った。
「・・短い付き合いだったけど・・ありがとう」
思えば今までの雨はオマエの涙雨だったのかなぁ・・・。