せなっち＠書記長のブログ一覧

銅と亜鉛の合金は、その輝きから

「貧者の金」と呼ばれる。

と、興味深く今朝の朝日新聞の天声人語に書いてあった。

仏具や金管楽器、身近なところでは5円玉の黄金色が
それで、真鍮（しんちゅう）ともいう。

見てくれを取り繕う「金メッキ」と違い、渋いが本物の色
ということらしい。

夏目漱石が書いた小説の一節に

「メッキを金に通用させようとする切ない工面より、真鍮を真鍮で通して、真鍮相当の侮蔑を我慢
する方が楽である」。

実家の金でダラダラ暮らす主人公が、昔の自分を引き合いに現状を肯定するくだりである。

この主人公は自分がしっかり見えているから、こんな言葉も言えるのだろう。

我々は、時に世渡りの都合から己を飾る・・・・

金ではないのは承知だが、ここぞという場で真鍮をさらすわけにはいかない。

重職であればあるほど、メッキの世話になることが多くなる。

ふと、今朝思った。

自分達はどれだけ、メッキで飾られているのか・・・・

やっぱ真鍮の方がらくだな・・・（笑）