2008 初夏の出来事。
東京上野の森美術館にて、
「井上雄彦 最後のマンガ展」に行ってきました。
井上雄彦氏の画力の素晴らしさに圧巻し、強烈な印象が記憶に、5年の月日が経っても、今もなお残っています。
井上雄彦氏の代表作といえば、
「SLAM DANK」

学生時代は、夢中になって読んでいました。
キャラクター達の、数々の名言が出ましたが、自分の中で一番印象深い名言は、これです。
今回、「井上雄彦 最後のマンガ展」では、
井上雄彦氏が、漫画家生命をかけて描いた作品。
「バガボンド」
を中心とした、展覧会でありました。
バガボンドとは、
吉川英治 原作を、井上雄彦氏がアレンジして、
描いた、関ヶ原の合戦後の「宮本武蔵伝」です。
また、「漂泊者」を英語で、「バガボンド」といいます。
武士道を貫き、いろんな苦行苦難を命をかけて、乗り越える男達の生涯を描いた、素晴らしい作品です。
東京上野の森美術館です。
これを見るためだけに来ました。
入口から、墨で描かれた、「武蔵」。
その迫力に圧倒されます。
館内からは、「すごい」の声しか聞こえませんでした。
武蔵の目の力に、圧倒された記憶が蘇ります。
心躍りました。
まさに圧巻です。
カメラで撮るのも忘れてしまう位、この画力に引き込まれてしまいました。
宮本武蔵。
初名「新免 武蔵」(しんめん たけぞう)
己の力のみで、天下無双を追い求めた男。
おつう。
宮本武蔵を生涯待ち続け、宮本武蔵だけを愛した女性。
おつうが、亡くなる直前に、「武蔵」と呟いたと聞きます。

結局、宮本武蔵とおつうが一緒になる事はありませんでした。
佐々木小次郎。
井上雄彦氏の「バガボンド」では、耳が全く聞こえない役柄として設定されておりました。

巌流島で、武蔵と対決したのは、事実ではありますが、その時の佐々木小次郎は、すでに老体だったと聞きます。
伝説は、語り継がれれば、継がれるほど、真実は、捻じ曲げられ、美化されていくという。
京都最強の吉岡一門の長兄。
吉岡清十郎。

刀の振りの速さが、誰も見えなかったというほどの強者。
武蔵が生涯、最強だと唯一認めた男。
吉岡一門の次男。
吉岡伝七郎。

木刀で、岩をも砕く力。
武蔵に、「強くなって帰ってこい。また闘おう」と言ったのが印象的です。
その後、武蔵と闘い、壮絶な絶命を遂げます。
吉岡一門との闘いは、
この一件により、武蔵と吉岡一門との全面戦争になり、武蔵の語り継がれる闘い、吉岡一門70人殺害で、幕を閉じます。
実際は、吉岡一門、植田良平含め、5人程度だそうです。
それも、全て武蔵の闇討ち。
武蔵と吉岡一門の決戦場を、法輪山(京都)とし、
武蔵は、何日も前から、法輪山に山ごもりし、
数々の罠をはりめぐらしたそうです。
宝蔵院 胤舜(ほうぞういん いんしゅん)
宝蔵院流槍術二代目。

命のやりとりがしたいと、いつも心から願い、来る者拒まず、命をかけ、勝負する。
だけど、武蔵に敗れた時、命の尊さを知る男。
とても印象深い人物です。
実在の人物ではありますが、実際は、武蔵とは闘ってはおりません。
沢庵 宗澎 (たくあん そうほう)
兵庫但馬の国、出石出身者。

新免武蔵が、鬼のように暴れ、人を殺していたのを力でねじ伏せ、
岡山県宮本村(現在の岡山県美作)にて、武蔵に生き方を説きました。
宮本武蔵と名ずけた男。
宮本武蔵の師でもある。
バガボンドを語りだすとキリがありません。
男としての意地。
男としてのプライド。
男としての生き様。
人間としての筋道。
ごく一部の登場人物の印象を語りましたが、自分にとって、この「バガボンド」という作品は、なくてはならないものです。
本当に、
この「井上雄彦 最後のマンガ展」は、最高の思い出になりました。
生涯忘れる事は、ありません。
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Posted at
2013/08/16 21:19:51