
ガラでもないので、こっちには載せないようにと思ってましたが。
本日、上司(職場の一番お偉いさん)から
「現地を見て、人とふれあい、聞いたことを伝えるのも行った者の使命」
的な事を言われ・・・確かにそうだと思ったんで!
援助隊から帰って来て数日。
見た事と体験した事を話そうとすると、色々な事を思い出して・・・気を張ってないと涙が出そうでした。
んでも。TVで伝わらない事を、この目で見た真実っつうものを伝え、被災していない自分の事しか考えていない者に「何か」を考えてもらうのも、行って来た者の務めかと思い。
21日夜~出発。
夜通し走りぬけ、県隊が前沢SAに集結して岩手県大船渡へ。
朝5:00 山形県隊の野営地の大船渡東高校着。
通過した道路は数箇所亀裂や陥没があるものの、そんなに大きな被害がなさそうに感じた。
でも。ほんの少し街に入ると道路脇には流された家財道具や木材が山のように片付けられていました。
まだそこでは「津波」というよりも、「水害」といった印象だったんですが。。。
大船渡地区消防本部着。
ここの仮眠室が山形県・岩手県から来た救急隊の詰め所になり、救急対応にあたりました。
そんで細浦という湾状になっている所まで救急出動。
・・・海側に進めば進むほど想像もしていなかった光景
車・木材・船・金属もうなにがあるのか理解できないほど、この世の中にある物体全てが折り重なり、絡み合い、巨大な塊になって断崖のようになっていました。
色々なものが焼けた臭い。なにかが腐敗しているような臭い。
本当に言葉も出ない。なんだこれは。。。
本当にここは日本か?夢じゃないのか?現実のものとは思えない、戦争の跡よりも凄惨な、想像もしなかった景色に360度囲まれ。。。
現場はすごく小さな公民館だったんですが、20~30人位の避難所だったかな?一人のばぁちゃんに本当に全員が「なにか出来ることはないか?」自分で考え、協力する気持ちが凄かった。
その後の現場に行っても同じ、見知らぬ作業員が地元の人を助け、通りがかりの人が誰かを助け、自分よりも他人を案じ、周りの景色は変わり果てても、あったかい人との繋がりを感じたような気ぃします。
救急の帰り道に、歩いている人が帽子を脱いで頭をさげてくれて。
腰の曲がったばあちゃんが、地面に頭が着くほど頭をさげてくれて。
短い期間しか滞在し、わずかな活動しかできない自分らに感謝してくれて。
そして極めつけは地元のイタリア料理店の店主からの差し入れ。
店だって被災して、食材も本当に少ないはずなのに、店を営業できるようにしなきゃいけないはずなのに。
うちらのためにわざわざ料理を作り、届けてくれたその気持ちに凄く感謝。
一人で食ってたら絶対に号泣してた。
本当に...こみあげるものをこらえるので必死でした。
凄く温かくて美味かった。一生忘れられない味。
そんな温かい人達ばかりかと思えば、今、大船渡の治安がかなり悪化しているらしい。
瓦礫の中から金目の物を盗むやつ。
ATMは被災した次の日には破壊され。
「風呂が入れる所がある」と言って女性を連れ去ってレイプするヤツ。
畜生にも劣る人間とは思えない下等生物がいる事実。
このほとんどは被災地以外からやってきたヤツらがやってるそうです。
混乱に乗じてよくこんな卑劣な事を考えられるもんだ。
こんな状態になっている街並みと人達を横目によくそんな事ができるもんだ。
ホント殺意さえ覚えますな。
大船渡の方から聞くと、被災した人達は、物資が届くまでの間、津波で変わり果てた街の瓦礫の中から、包装されたパン・弁当・お菓子を探して飢えを凌いでいたそうです。
そんな姿を想像できますか?まさにスラム街の状態。。。
避難所等では物資もなく、燃料が届くまでの間、マイナスにもなる屋内で凍えながら数日を過ごしたそうです。
報道では伝わらないような想像を絶する状況で、被災した人達は身を寄せ合い、協力して生き抜いて来たんです。
他県に避難できるような人達はまだ幸運な方かもしれません。
他には移動もできず、身の回りのものをかき集め、知恵を振り絞り次の日の朝を迎えられたことが幸せだと思う毎日を過ごす人達もいます。
今は物資と燃料が供給されはじめたとはいえ、一度なにも無くなった街にはまだまだなにもかもが足りません。
そんな極限状態で生活している人達がいるっつうのに、被災してないうちらがアレがないだのコレが足りないだのわがまま言っちゃいけませんな。
車で動けないと生活に困るってのはわかります。んでも、ちょっとガソリンが手に入りにくいってだけで前日から長蛇の列を作り、あげくの果てに従業員に罵声をあびせ、手まで出す下衆野郎も。
こういう状況なんだから、極力車を使わない生活をしたり、近所・仲間同士で便乗で用事を済ませたり、そんな工夫をしてみるのが当たり前だと個人的には思います。
インスタント食品も、買い占めていつ食うの? そんなに誰が食うの?
生鮮食料コーナーには山ほど食材が並んでるってのに、カップラーメンは在庫切れ。あほみたい。
こっちにはコメあるでしょに。その頃物資が届かない被災者は一個のおにぎりを4人で分けてくったりしてんですよっての。
あとは紙類の買い込み。トイレットペーパーもティッシュもオムツもすっからかん。被災地に送るの?なわけない。
一日にいくらの紙を使うか考えられないのかね。
長々と書きましたが、被災していない普通の生活が出来ている人達が、興奮して冷静さを欠いて、まともな判断もできずにバカみたいに騒いでる。
逆に被災してる人達のほうが、工夫して、協力して、思いやって生活してる。
周りが普通だからって、普段どおりの生活をして、ネットで政治家や東京電力や自治体やマスコミに対する文句を書いてる人もいるかもしんないが、そんなやつらは人を非難する資格は一切無い!!!!
被災地の、被災者の事を考えて、知らない人達だけど本当に困っている人達のために少しの我慢と工夫をしないと、今国民が非難しまくってるどこぞの政治家と同じでしょ。
今回緊急援助隊で現地で活動はしてきましたが、さほど貢献できたとも助けてあげられたともカケラも思ってません。わずかな事しかできなかったと凹んで帰ってきました。
こっちに帰ってやれる事を考え、実行して、わずかでも復旧・復興の手伝いができるような生活を送りたい!んで、援助隊に行けなかった職場の若い衆も「ボランティアにいかなきゃ!」とやる気満々です。新年度の体制になって、休みが決まって、行けるタイミングがあったら復旧・復興の手伝いに行きます!
非災者が思ってる以上に、被災地はもの凄い状況です。
自治体や、地元民でなんとかできるレベルではありません。
本当に日本国民が支援して、少しの我慢をして、被災地にまた活気が戻るように協力しあいましょう。
現地を見て、人と触れて来た者からのお願いです!!!