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明石暇夫のブログ一覧

2017年02月06日 イイね!

スズキ歴史館を再訪した

2月3日(金)、浜松に出張した折りに、スズキ歴史館に行ってきた。2015年4月以来、2度目の訪問である。

1Fには、最近相次いで発売された新型スイフトと新型ワゴンRが置かれていた。



最近の車の外装デザインは、洋の東西を問わず、線が多いとか、釣り目であるとか、やたらあっちこっちを尖らせているとか、光り物の多用とか、「良いデザインは最小限のデザイン」という言葉が好きな私には、どうにも煩雑に見えて食指が動かないものが多い。これは、爆買いを得意とする大陸方面の上得意様の好みに合わせているというのは勘繰り過ぎか?それに対して、新型スイフトは、比較的シンプルな形でありながら存在感があり、しかも一目でスイフトとわかる形で、好ましい。もちろん中身もしっかり進化しているし、何と言っても、いちばんベーシックなモデルで車重を840kgに抑えているというのが素晴らしい。早く乗ってみたい。

これに対してワゴンRの方は、前傾して見えるセンターピラーが、とある大き目のミニバンを連想させて、「…」という感じだった。



個人的には、ワゴンRは初代こそが、老若男女誰が乗っても似合う、最も良いデザインだったと思っている。



そういえば、以前にネットで読んだ記事によると、ランボルギーニ・カウンタック等のスーパーカーのデザインを手掛けたことで有名なマルチェロ・ガンディーニ氏は、普段の足にワゴンRを使っていたという。欧州で売っていたワゴンRというと、2代目をベースにした、日本でいうワゴンR+であるが、それを高く評価しているとのことだった。



これを読んだ時はちょっと驚いたが、実用車でも、ルノー・シュペール5やシトロエンBXのような、他の誰にも出来なかっただろうデザインを生み出した天才にそう言わしめたのはすごいと思う。

そうは言っても、新しいワゴンR、中身は大幅に進化しているらしい。その中でも目玉のひとつは、以前はSエネチャージと呼んでいたのをハイブリッドと銘打ったシステムにグレードアップしていること、特に、クリープ走行と称して、発進から10秒間はモーターだけでの走行が可能になったことだろう。この、最初のひと転がりでエンジンを使うかどうかで燃費は大きく変わってくるはずで、ホンダのIMAシステムがトヨタのTHSにどうしても勝てなかったのは、このことが原因だったと考えている。だとすれば、スズキの新しいシステムは最小限の費用で最大の効果を得られるはずで、素晴らしい狙いだと思う。

3Fの歴史的な車両を展示するスペースは、以前に来た時にひととおり見ていたので、最近気になっていたモデルをじっくリ見た。フロンテクーペである。



あのジョルジェット・ジウジアーロ氏の原案が元になっているといっても、出来た車自体はまったく別物に見える。それを、この小さなサイズでこれだけ恰好よくまとめたセンス、あらためて大したものだと思った。そこから新規格に合わすために幅を10cm拡げたセルボも、デザイン的に違和感がない。また、丸型ヘッドライトのためか、見た目が大きく変わっているのに、これはこれで上手くまとまっていて、40年後の今見ても流石と感じた。



そういえば、イグニスを初めて見たのは2015年の東京モーターショーだったが、真っ先に思ったのは、「初代セルボから引用されている部分がかなりある」ということだった。



今回、そのセルボとフロンテクーペを見ると、リアクオーターウィンドウの後ろが切れ上がっているのと、その下にあるルーバーがそっくりである。ヘッドライトとフロントグリルを合わせた部分も、雰囲気はフロンテクーペに似ている。よく見ると、リアコンビランプとホイールも似ているように思える。自社の歴史を大切にしている姿勢の現れだと思った。

昔の車からデザインを引用するのは最近の流行ではあるが、極端な話、元が他社のパクリだったら、いくら何でもそれは出来ないだろう。その点、スズキ車は、明らかに何かに似ているというデザインは昔からほとんど無く、これは何気にすごいことじゃないだろうか。ともあれ、外装デザインが、軽量化への熱意や走りの良さなどと合わせて、私がスズキ車全般を好きな理由のひとつになっているのは間違いない。(といいつつ、ヴィヴィオの後釜には日産車を買ってしまいましたが。)
  
ところで、今回スズキ歴史館を再訪したのは、大事な目的がひとつあった。同社の鈴木修会長の著書「俺は、中小企業のおやじ」のサイン本を買うことである。今や日本を上回る生産量を持つインドへの進出が実現したのも、当時社長だった同氏の熱意と行動に負うところが大きかったし、ジムニーやアルトの生みの親でもある。同じ自動車メーカーの経営者でも、トヨタの豊田章男社長とは全然タイプが異なるけれど、経営者として超一流であり、スズキの中興の祖といえる存在であるのは、異論がないと思う。また、この本には、同氏がどうやってリーダーシップを発揮してきたかが詳しく書かれていて、たいへん勉強になった。

その修会長のサイン、御年87歳とは思えない意気軒昂さが伝わって来る。仕事が思うようにいかない時でも、これを見たらやる気が出そうな気がする。



スズキ歴史館でもうひとつ買ったのは、湯呑みである。一見、魚の名前がぎっしり書いてある、いわゆる寿司湯呑みに似ているが、これに書いてある魚の名前は「すずき」だけである。これで毎日お茶を飲んでいたら、私も鈴菌保菌者になるかも?


Posted at 2017/02/06 12:52:09 | コメント(5) | トラックバック(0) | 日記

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