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利尻富士･･･



大変気まぐれのご様子で

その姿は、なかなかお眼にかかれない。


晴天にもかかわらず、

利尻島の場所だけ低い雲がかかってる事が良くある。


今回もこの撮影後、すぐに雲が覆ってしまい、

「お気に入りの場所で、その姿を映したい」

という野望は頓挫してしまった。


すでに両手で数えきれないほど、この地に訪れているが、

その姿は魅力に満ちている。


私は、いつかお気に入りの場所で

撮影するために

何度でも、ここへ訪れるだろう。



道道１０６号　稚内手塩線

オロロン街道･･･


道北の日本海に面した道。

この道を走るたびに、

新しい感動を与えてくれる。




心地よい軽いワイディング。

空と海が溶け込む水平線。

次々と目の前に広がる景色。


時間を忘れ、いつまでも走っていたい、楽しい道だ。


また、この

街道全体が、夕日のベストポジション

としても有名だ。


自分オリジナルの、

夕日スポットを、いくつでも見つけれる。


水面に沈んでいく太陽を見ながら、

「あしたは何処へ行こうか･･･」

そんなことを考えながら、ボーと夕日を眺めていた。


日も沈み、周りで同じように夕日を眺めていた人が、

帰り始め、辺りが暗くなってきたころ、

その景色が一変し、

幻のような情景となった。


「先に帰った人は、勿体無いことしたな」

と思い、その景色をカメラに収めた。


しかし、一足先に帰り始めた人たちも、

別な場所で、同じような感動を得ているだろう･･･



上：小平町　国道２３２号　オロロン街道
中：苫前町　上平グリーンヒルウィンドファーム
下：稚内市　ノシャップ岬

呆れるほど何も無い･･･

ここは、そういう所だった。






地の果てまで続いている道。


右を見れば、まぶしいぐらいの緑が果てまで続いている。

左を見れば、空の青さに負けない海が輝いている。

そして、その海に浮かぶように見える、利尻富士。


この景色に憧れ、そして今その場を走り続けている。


そして感じた。

「この地は、

大陸のような魅力を感じる」


日本最北の地が、目と鼻の先にある場所。

私は、この感動を味わうために、

再びこの場所に来るだろう･･･



道道１０６号　稚内手塩線

日本海海岸線をひたすら北上し、

道道１０６号「稚内手塩線」をさらに北上する。






天塩川を渡ると、

そこはサロベツ原野の入り口である。

本当に何も無いところに、ひたすら道が走っている。



その中に異様に目立つ建造物、

風力発電のプロペラが一列に並んでいる。

悠然と回転を続ける風車を横目に走ってゆく。



ふと、車の全ての窓を全開にしてみる。

心地よい緑と潮の香りがする風を、めいっぱい感じながら、風車を駆け抜ける。



なるほど。


「僕は風になる」


とは、よく言ったものだ。



わずかな時間だが、プロペラとの一体感を感じ、

これから先に広がる風景に、

胸をときめかせながら風車を走りすぎていった。



道道１０６号　稚内手塩線

運転免許を取って、１０年弱。

北海道のあちこちを回り、もう全て知ってると思ってた。


しかし、それは思い上がりであった。



北海道の日本海側のシーサイドライン、オロロンライン。

その脇に、真のオロロンラインが存在した。

海岸線のすぐ脇を、北に伸びていく道。


なんとなく車を止め、

この場で即席の朝食を取ることにした。


のんびりとした、

贅沢な時間がゆっくりと流れていく。


新しい相棒（愛車）に、おもわず

「いろんな所に行こうな」

そう語りかけていた。


遠別町　旧国道232号