まず始めに断っておきますと、この記事の出来事は2015年3月25,26日ともう5ヶ月以上前の話です。というわけでどうぞ。
昨年の南九州1周ドライブから大分経ち、そろそろまたドライブに出かけようと思っていた所に3連休があったので、行ってきました。ただ、最初はそれなりにボリュームがある計画だったのですが、出発が
2日目の夜という「どうしてこうなった(AA略)」状態になり、福岡県内のみのドライブになりました。じゃあタイトルの「北部九州」って何だよと突っ込まれそうですが、その辺りは大目に見てください。今回も
フォトギャラリーに写真を上げています。
◆タイムリミットは何時?
19時半過ぎ、ようやく準備が整い出発。国道201号線を東へ東へと走り1時間半。目指すは福岡県田川郡にある、
道の駅 おおとう桜街道。なぜこの道の駅を選んだかというと、福岡県唯一の温泉を併設した道の駅だったからです。
営業時間に間に合うか少し焦りましたが、22時の営業終了時間の1時間ほど前に到着。さっそく温泉へ向かいます。
入浴料は大人600円、町内在住だと100円引だそうです。
大任町のウェブサイトを見て頂けると分かりますが、様々な種類の大浴場がある上に露天風呂までついていて、これで600円はかなりかなりお得だなと思いました。
◆車中泊改
お風呂の後に近くのラーメン屋で夕食を摂り、再び道の駅に戻って車中泊の儀へ。今回のドライブの目的のひとつに、改良した車中泊の検証もあったのです。
前回の車中泊では、突っ張り棒でシートを張るという方法でしたが、設置した状態で起き上がれない、ドアを開けるとシートが崩れる(笑)という致命的な弱点を抱えていました。そこで今回は一般的な窓を目隠しする方法を採りました。この準備に時間がかかり、夜の出発となってしまったのでした。
3月末、昼間は暑い日もあるからと、普段使っているマットレスと毛布と枕を用意し、いざ就寝……。
車中泊寒い!! お腹壊すレベルで寒い!!
南九州ドライブの教訓が全く活かせていませんでした。夜になって冷えた車体の冷たさが厚さ5cmのマットレスを安々と通り抜けて肌に伝わってきます。もうこうなったら、ひたすら丸まって車体との接触面積を減らすしかありません。ダンゴムシといい勝負ができるくらい必死に丸まりました。
そうやって試行錯誤している中で、毛布に簀巻き状に包まる
(実用新案申請中)という方法を編み出し、ようやく眠りにつくことができたのでした。
◆耳納スカイライン
翌日、道の駅に別れを告げ、近くを通ったからという理由で久留米のラーメン屋で焼き飯を食べてから、目的地の耳納スカイラインへ。なぜ耳納スカイラインかというと、以前インターネットで福岡のドライブスポットとして紹介されていたからという何とも単純な理由です。
よく分からないまま展望所のような所まで山を登っていきました。走りながらの展望はほとんどないのですが、途中に何箇所か展望スポットがあり、車を停めてそこから景色を眺めることができました。
この日は晴れで良い景色が堪能できると思われましたが、黄砂とかPM2.5とかの影響か、写真にように遠くの視界は悪かったです。
◆「グライダー山頂」へ
インターネットで見つけた隠れスポット、「グライダー山頂」という場所があるという情報を得た私は、そこへ向かうことにしました。とりあえずiPhoneのGoogle Mapsアプリで検索して、ヒットした場所をナビの地図と見比べながら進むことに。途中で道を間違いながら山頂への入口を探します。ネットの情報では僅かな駐車スペースしか無いとのことですが、注意しながら走っているといつのまにか通り過ぎてしまいました。なんでも入口には小さな看板があるらしいのですが……。
んっ? 今何か看板のようなものを通り過ぎたような……。
「ダー山頂」
なんだダー山頂って! ただでさえ小さい看板が更に小さくなってるじゃないか! 元気があれば大空飛べるってか! グライダーだけに! バーロー!(CV:高山みなみ)
というわけでなんとか入口を見つけました。その反対側には、アテンザがかろうじて2台止められるかどうかというささやかなスペースが。これはオフ会に使えないな……と思いつつそこへ駐車し、もうずいぶん人の通っていないような階段を何段か上りました。
ふと振り返ると、アテンザが不安げな顔でこちらを見ています。大丈夫。必ず戻ってくる。……家に帰ったら、道の駅で買った焼きそば食べるんだ。
丁寧にフラグを立てて、再び階段を上がりだしました。
久しぶりの来客に興奮気味の虫達が私の周りを元気に飛び回ります。それを追い払いながら5分ほど掛けて山頂まで登りきりました。
そこに広がっていたのは、360度の大パノラマ。遙か眼下には広大な筑紫平野と、蛇行しながら悠々と流れる筑後川。視界を遮る人工物が何もなく、まるでこの世界を手中に収めたかのような錯覚に陥りました。そしてさすが隠れスポット、私以外誰もいななかったので絶景を独り占め状態。
ただ、怖いです。周囲には柵も転落防止ロープも見当たりません。強い風でも吹いて転げ落ちたら完全にアウトです。頂上は十分な広さがありますので安全ではありますが、端の方へは怖くていけませんでした。写真も撮りましたが、うまく感動が伝わらないと思うのであえて載せずに、登った人のお楽しみということにしておきます。今回このブログをお読みの方にだけ、こっそり入口の座標を教えておきますね。この記事のどこかにありますので探してみてください。
◆かんかけ峠
主の帰りを首ならぬボンネットを伸ばして待っていたアテンザと再会し、日も暮れてきたので家へ帰ることに。地図を見ると、『かんかけ峠』を経由して久留米側へ出ることができるようなので、そこを通ることに。
ところで『かんかけ峠』ってなんか不穏な響きがしませんか? 昔話で『かんかけ峠』って題名のお話があったら間違いなくホラー系で最後はバッドエンドですよ。実際「かんかけ」と言うのは「鍵掛け」が転じた言葉で崩壊地を指すそうです(※諸説あります)。……
やっぱり怖いじゃないか!!
それはともかくとして、本当に通れるのでしょうか? ナビを見ると、通行止めのマークが表示されています。しかし、ネットでも通行止めという情報はないし、ダメもとで行ってみることにしました。
かんかけ峠へ分岐する入口に到着。入口には看板の見本市のように大小様々な看板が並んでいました。
セーフ、アテンザは幅1.84m、長さ4.86mだッ! いや待てよ、確かCAR GRAPHICの記事でアテンザのミラーtoミラーは2.1mだったような……。
……
うん、通れるなっ! 確認も済んだところで、恐る恐る進んでいきます。
あっ、ヤバイかもと思う前に本能が引き返せと命じてきました。薄暗いし人気はないし明らかに幅が狭い。ただ通れるかなという以前に
行きて帰れるかなという心境。誰と勝負しているのかわかりませんが、ここで退いたら負けだと、明るいポップスをかけて努めて気持ちを高揚させ、車を進めます。
「路肩弱し」「落石注意」の看板を一生分見て大いにビビりつつ、また途中で進めなくなったらどうしよう、通行止めがあったらどうしよう、対向車が来たらどうしようのドキドキの三重を味わいつつ枯れ葉で滑りやすくなった道を慎重に走ります。1発で曲がれなくて切り返すレベルのカーブが2ヶ所あって挫けそうになりました。
それからしばらく走っていると、道の脇に切り揃えられた木が。林業関係者の通行があるようです。ほどなくして前方にトラックが走っているのを発見。アテンザよりふた回り大きいサイズを物ともせずに走っていきます。やった、ゴールは近いぞと安心しました。それから数分して集落へ抜け、峠との戦いに勝利(?)した私は意気揚々と家路を急いだのでした。
というわけで万事順調とはいかないドライブでしたが、福岡県内にも色々と知らない場所があることを再発見した旅になりました。また別の機会に県内をちょっと遠出してみたいと思いました。では最後にこの文章を。
自分の行く道は、自分で決めたほうが、楽しいに決まっている。
人生の、ドライバーになろう。
Be a driver. MAZDA(決まったっ)
P.S.
角島オフ参加します。