2013年09月13日
この間10日の火曜日に、トルコのカッパドキアで旅行中の新潟大学の女子学生二人が襲わ
れ死傷するというニュースがありました。
外国では有名な観光地であれば安全なのでしょうが、こういったマイナーな地への女性の少人
数での旅行は非常に危険である、という事を証明した事件でもあると思います。
このニュースを見て、以前読んだあるジャーナリストの方の書いた本のことを思い出しましたの
で、ちょっと紹介などしてみたいと思います。
今回の事件と100%カブるという訳ではありませんが、海外の危険性、真の姿、こういう所もある
のだ、という事を知って頂ければ幸いです。
題して「メディアの罪」、この場合のメディアとはNHKの事だと思って下さい。
そのジャーナリストの方が、かつて民放のテレビ局の社員だった時代にアフガニスタンに取材
に行った時のことです。
隣のパキスタンのランジコタールという町からアフガンに入ろうとした時、国境の検問所で日本
人なら1万ドル払え、と言われたそうです。
理由を聞くと、以前ここからアフガンに入ったNHKが払ったからだと言うのです。
NHKは「アフガンの自然と人々」というような番組の取材に来たそうで、この国が物騒だと聞い
て警備の兵士を高額で雇い、地元の部族には安全保障費として1万ドルを払ったのだそうです。
しかし民放のテレビ局で予算の乏しいジャーナリストの方たちは支払いを拒否し、南のピシン峠
という所から入国したそうです。
もちろんタダです。
そしたら山道の途中でマントの陰にカラシニコフという銃を隠し持った老人に危うく殺されかけ、
やっと逃げ込んだ麓の村ではそこの住民に身ぐるみ剥がされそうになったそうです。
盗賊を副業とする村でした。
アフガンの民には独特の文化があるそうで、「セフリ」か「ダコイト」に分別できるとのこと。
セフリは畑仕事なり、羊追いなりを生業にし、ただ旅人が通りかかれば盗人になって襲う。
ダコイトは盗人が本業で、副業に羊を追うのだそうです・・・
これがアフガンの真の姿なのですが、NHKの映像にはそんな現実は出てきません。
「安全を金で買った」映像に出てくるアフガンの人々はいい人ばかりです。
いわゆる「善意が心をつなぐ」風な虚構がこうして日本中にバラまかれるのです。
「善意で接すれば善意で応えてくれる」そう信じている我々日本人。
ある方は旅行で、またある方はボランティア活動で、今までに何人もの方が犠牲になりました。
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今回の事件のあったトルコはオリンピックの招致にもありますように、アフガンに比べれば遥か
に安全だと言われていましたが、それでもやはりこういう事件は起こるのです。
相手のその国に対するイメージに配慮する、という事ももちろんあるのでしょうが、やはりメディ
アは知りうる範囲でいいですので、我々に本当の姿、真実を伝えなければいけないのではない
か、と私は強く思います。
「人の善意や安全はお金で買うもの」である・・・・・
我々日本人には馴染みのない非常に嫌な言葉であるのですが、実際多くの諸外国がこれに当
てはまるという事をしっかりと認識すべきだと思います。
以上、今回の事件でのメディア(特にNHK)に対する要望と私的見解でした。
Posted at 2013/09/13 22:00:03 |
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