2006年04月18日
ここは幻想卿の森の、香霖堂。
真夜中だというのに、騒がしい奴が来たようだ。
店の戸が開き、騒がしさの主が顔を見せた。
幽太「香霖! さっき凄ぇでっかい熊が、物凄い勢いで俺の目の前を走り去っていったんだが、あれは何だ!?」
霖之助「大きな熊?」
幽太「あぁ、何か目がギラギラ光ってて…、後ろにも目があったみたいだがそっちは赤い目だった。」
なるほど。幽太が見たのはきっとアレの事だろう。
僕は幽太を店の裏庭に案内した。
霖之助「キミが見たのは、これじゃないかい?」
それを見た幽太は驚いた顔をした。
幽太「…こ……これは……、大きさはちょっと小さめみたいだけど、確かこんな感じのだった……。これは何なんだ?鉄の熊か?」
幽太にはこれが熊に見えるのか…
霖之助「これは『狂魔』と言って、キミ達が走るよりも飛ぶよりも、はるかに速い速度で走る乗り物だ。」
幽太「狂魔…」
霖之助「外の世界から、いくつかの狂魔が流れ着いていたのでここまで運んだんだ。魔理沙や霊夢達に狂魔を預けたから、キミが外で見たのは他の誰かが狂魔に乗って走っていたんだろう。」
預けたとは言ったが、実際には勝手に持っていかれたのだ。あいつらは面白がって乗っているに違いない。
そして、今うちの店に残っているのは、コレが最後の一機なのだ。
幽太「凄いな…。狂魔ってあんなに速く走れるのか……。」
霖之助「ふむ。」
この後に続く幽太の発言は、およそ予想出来る。
幽太「俺にこいつを預けてくれないか、香霖。」
霖之助「預けても良いが、どうせなら買っていかないか? 正直、これくらいのサイズの物は店に長く置いておきたくないんだ。」
続く

Posted at 2006/04/18 12:50:05 |
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2006年04月18日
霖之助「そういう事もあるさ。それに、その程度の失敗くらい多くの者が経験あるだろうからな。」
幽太「まぁ…そうかも知れないが…」
霖之助「積極的であればあるほど、周りを知れば知るほど、そういった事は起こりがちだ。自分の意見を公開出来る場である以上、そういった事が起こるのは支局当然。
だから、深く気にするな。
むしろ、分かりあっているからこそ起こるのだと思うぞ。いつまでも消極的で他人行儀な付き合いが続くのでは、つまらないだろう?」
幽太「ふむ…」
霖之助「そういう事だ。いすれにしろ、その程度の事を一々根に持つような者がいない事を祈れ。」

Posted at 2006/04/18 01:27:53 |
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