最近ブーストコントローラー(BLITZ SBC i-D SPEC-R)を装着しましたが,実走では有効な過給圧設定を選択するのは難しいと判断し,シャシダイで過給圧を振った性能確認(過給圧設定確認)をこの間の休み23日にスーパーオートバックスTOKYO BAY東雲のシャシダイで行いました。
計測条件は過給圧上限1.2×100kPa,1.0×100kPa,0.8×100kPaで設定。
過給圧3水準,5thギヤ,DSC OFFの条件で計測(3回)をお願いしました。
1) 過給圧上限1.2×100kPa設定の場合
5th計測開始時,マフラーより薄青い煙が出てきました。たぶん急加速のため燃料増量となり,
出力空燃比域(AF値12.5前後と言われてます)でエンジンは稼動しているようです。
そのうちマフラーからの煙が立ちのぼらなくなり,燃料が薄くなっているのではと思っていたら,
計測途中(計測担当からは5,000rpmよりと連絡受ける)よりマフラーから黒煙発生。(目視確認済)
計測担当の判断で即計測終了。
過給圧上限1.2×100kPaの設定では,過給圧の上昇により燃圧が落ちて燃料が薄くなり,
結果燃料側のリミッター(セーフモード)に入ることで,燃料を濃くなる状況(黒煙)が発生したと
思われます。
予想通り有効な過給圧設定を選択するのは難しいことを体感しました。
ただ残念(と言うか運良くか?)なのは,エンジン回転速度が計測できていなかったため,
再度計測1回目取り直しとなりました。
計測条件も過給圧上限1.0×100kPa,0.9×100kPa,0.8×100kPaに変更しました。
2) 過給圧上限1.0×100kPa設定の場合
計測終了直前,マフラーから黒煙発生。計測結果は次の通り。
・エンジンパワー;217.3kW(295.5PS)/5,890rpm
・エンジントルク;46.2kg-m/2,850rpm
エンジン回転上限まで,上手く回すにはもう少し過給圧設定を低くする必要があるようです。
3) 過給圧上限0.9×100kPa設定の場合
計測終了まで燃料側のリミッター(セーフモード)に入ること無く終了。
計測結果は次の通り。
・エンジンパワー;214.8kW(292.2PS)/5,790rpm
・エンジントルク;44.7kg-m/3,330rpm
性能線図を比較しても,今回の設定が今までの計測の中で一番良いと思えます。
エンジントルクはやや低めですが,今までのような2,900rpm前後に頭出したトルク発生ではなく
2,500rpm~4,800rpmと幅広い領域で40kg-m前後のトルクが発生しているので
高速走行のドライブフィーリングはより向上する(アクセルコントロールが楽になる)と思います。
4) 過給圧上限過給圧0.8×100kPa設定の場合
計測終了まで燃料側のリミッター(セーフモード)に入ること無く終了。
しかし,この回からシャシダイ不調によりエンジン回転の計測はできなくなりました。
(結局5度も再計測しましたが,全てエンジン回転の計測できず。東雲のシャシダイは割と
この手のトラブルが多いようです。こうなると計測直後のトルク算出はできません。)
5回目の計測で車速とエンジンパワー性能線図は獲得できたので,
「計測3回目」として終了としました。
性能線図から自宅で(大雑把ながら計算式を組み立てて)エンジントルクを算出。
・エンジンパワー;202.8kW(275.8PS)/5,900rpm
・エンジントルク;41.8kg-m/2,920rpm
この設定でも,カタログDATA(エンジンパワー;200kW(272PS)/5,500rpm,
エンジントルク;38.7 kg-m/3,000rpm)を超える結果となりました。
2009年11月23日 体力測定 (SAB東雲・BOSCHシャシダイ 21,059km)
ちなみに計測時環境温度は22~26℃と常温レベルでした。
(11月なので計測環境温度の低さを期待したのですが,この日は暖かな陽気でした。)
今回計測時の仕様は次の通りです。
(ENG本体;ノーマル)
吸気系;Doableエアクリーナーシステム・エアフィルター(エアフィルター新品交換)
OKUYAMA GG3Pサクションキット
Cotosports純正強化ブローオフバルブ
AutoExe ターボサクションキット
AutoExe スポ-ツインタ-ク-ラ-
排気系;純正触媒(1次&2次)
Result Magic ハイフロタービン
フェニックスパワー 優雅マフラー
電装系;HKS Twin Power
HKS SUPER FIRE RACING M35LF
エンジンECU;Result Magic
ブーストコントローラー;BLITZ SBC i-D SPEC-R
その他;過給圧設定を上げたことによる弊害[ブローバイガス]への対応
Result Magic マツダ用ブローバイリターンKit
VISIONオイルキャッチタンク
(過給圧UPによりブローバイガス発生大になると見越してオイルキャッチタンク増設)
ここまで手を加えると加速感などエンジンフィーリングはノーマルよりも明らかに向上しました。
見える値としてもカタログDATAを凌駕できるところまでになりましたが,これ以上の動力性能UPは厳しいようです。このあたりが動力性能向上の終了点と思ってます。
(更なる動力性能UPを見込むなら次の案の実施となりますが,現時点自分の財布具合や家族の理解の点で今のところ必要無いと思ってます。
更なる過給圧UPの設定の場合,インジェクター&燃料ポンプなど燃料系の見直し,
過給圧は今回設定のままなら,排気抵抗低減を目的とした触媒部分のストレートパイプ化など。)
あと,あらためて考えたのは「M’z Tune」動力性能の高さです。
「M’z Tune」を超える動力性能を獲得には,現状なかなか大変そうです。
最後に今回の燃費ですが,SAB東雲までの移動(往復)&0~230km/hダッシュ8本の条件(総距離341.6km)で燃費8.8km/L(燃料38.69L消費)と好成績(シャシダイ5回も余計に計測走行しなければもっと良い結果だったはず。)でした。
2009年11月・SAB東雲シャシダイチェック
ここまで動力性能が上がれば,今後はタイヤ(来春タイヤ交換予定)やブレーキ部品など「止まる」方の仕様の見直し(こちらは安全面なので家族の理解はOK。あとは自分の財布具合と相談しながら)の方向で進めようと思います。