今日は初代ロードスターの開発主査、平井敏彦氏講演会のため
マツダR&Dセンター横浜に行ってきました。
初代ロードスターの開発秘話はすでに様々な書籍で語られていますので
興味のある方は↓を読んでみるのも良いと思います。
マツダ/ユーノスロードスター 日本製ライトウェイトスポーツカーの開発物語
平井敏彦氏の文章は力強く、痛快な成功体験を疑似体験させてくれます。
というわけで今回の講演会の感想。
「このクルマは民主的な作り方では良くならない。私が作る。」
入社25年、50歳を過ぎてのロードスター開発主査。
そういう積み重ねのある人だから独善的に「オレが作る」と言えたんじゃないかと。
その上で、革新的なコンセプトを持っていたこと。
"グローバル"な今どきの日本企業だと実力主義は良いけど
みんな自分の評価や出世しか考えず、打算的。
権威じゃなくて権限だけで仕事を進める体質になってきていると思う。
年功からくる権威というのもあったんじゃないかと。
年功序列というのは世間で思われているほど悪い面ばかりじゃなさそう。
「説得するところは説得して、騙すところは騙して」
ロードスターやクルマの事については様々な経験、持論を展開しますが
ビジネス的な難しい質問にはあれこれ知ったように語ろうとはしませんでした。
彼のリーダーシップはおそらく、テクニックじゃなくて直感!
まじめな日本のモノづくり人。と感じさせられました。
思っていたより会場が寒く、薄着で乗り込んでしまった自分に
「寒くないか?そうか。」とお声をかけていただきました。
ありがとうございます。
もし、20年前のロードスター開発当時にこの方にお会いしたなら
全く他人の話に耳を貸さない暴君、という印象を持ったかも知れません。
今ではマツダを引退し、第二の人生としての教鞭も終えて
70代になった平井敏彦さんは、気さくでとても控えめな人でした。
実体験に基づく自分の知識でなければ語ろうとはしない。
今回の講演会では、そういう人柄が印象に残りました。
ROADSTER FOUR 平井敏彦氏講演会
Posted at 2007/11/17 21:12:19 | |
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ロードスター | 日記