
ターボに乗り出して、2年がたとうとしています。今年の初夏には車検が控えています。今までの私であればこの車検に際して、この車をどうしようと考えたところだと思いますが、今の気持ちを書けば、まったくそんな事は考えておらず、この車とは、長く長く付き合って行きたいと思っているのです。その理由はいくつもあるのですが、ひとつあげるとすればこの車の持つバランスが、私は大好きなのです。ただ、それは簡単に手に入るものでなく、この2年、少しずつ少しずつ、細かいところをいじりながら、対話してきた結果だと思っています。今が一番調子がいい、、そんな風に書ける状態になっています。
2年で3万km以上乗ったこの車、、最初は、そのパワーに振り回されて、カレラのほうがいいのではないかと思ったこともあります。ブレーキがついてこず、悩んだこともあります。接地感がいまひとつで、こんなものかと思ってしまった日もありました。でも、ひとつずつクリアになってきたように思います。
ブレーキは、パッド交換のみで自分好みになりました。接地感は、空気圧が大きく影響している事がやっとわかってきました。足回りもある人にアライメントをいじっていただいてから激変しました。サーキットを走って始めてわかった事も少なくありません。そんな一つ一つがあって、今のターボがあるのだと思います。
この春にも、オーツーセンサーを交換しましたし、プラグも新しいものに交換しました。ホイールも新しい色で塗ったりと、少しずつこの車とかかわるのがとても楽しいのです。
430が来る前、これからこの車をどうするかだいぶ悩みました。当然、ターボは売って、次に進むというのもひとつの選択肢でした。しかし、ある人からのアドバイスで、残す事にしました。今はそのときの選択に満足しています。やはり、430はターボになれなかったし、ターボは、430になれなかったのです。2つの車は、それぞれの特質を発揮しながら、それでも交わる事のない2台だったようです。
もう少し詳しく書けば、430は前回書いたとおりエンジンがまわりを引っ張っているような車です。それに対して、ターボは、バランスで勝負するタイプだとは思います。でも、それはフェラーリと比べたときの話であって、ポルシェの中にあっては、バランスで売るタイプの車ではないでしょう。バランス的には、通常のカレラのほうがよっぽどいいでしょう。もともと996ターボというのは、あまりパワーレンジの広い車ではありません。どっかんターボとまではいえませんが、2500回転までのパワー&トルクは凡庸であり、カレラの方が出足はいいくらいです。しかし、全体のバランスが整い、この車に慣れてくると、420psというこの馬力をしっかり地面に押し付けて走るこの車がいとおしいくらい素敵に見えてきます。
それは、やはりポルシェの作り上げたバランスがすばらしいからなのでしょう。それは、ほかの速い車とまた違っているような気がします。今はこの車よりも速い車も出ていますし、安定感のある車もあります。でも、私はこの車のバランスが好きです。確かに踏み込めば速い!!でも、それは端正なスーと抑揚なく伸びる加速ではないのです。ターボ特有の一気に来る加速です。体感的にそれは、430を上回るくらいです。当然のびは430のほうがあります。しかし、ターボの一時に立ち上がる加速も大変魅力なのです。そしてそれを支えているのは、4WDからくるフルスロットルをあたえても揺るがない、安定感と、ブレーキからくる安心感です。
996ターボというのは、そういう車です。暴れ馬になりそうなぎりぎりのところで、しっかり安定してくれる野太いパワーをもった車なんです。
430のエンジンに引かれながらも、ターボがかすまないというのは、ある意味すごい事だと思います。確かに実際にターボ独自の魅力というのはあるのです。
さて、ほかにもハンドリング、大きさ、等々いろいろ書きたいことはありますが、長くなってしまいましたので、このくらいにしたいと思います。次回は、その辺も含め2台の対比をしながらまとめていきたいと思っています。変に長い駄文にお付き合いいただきありがとうございました。
Posted at 2008/03/12 17:25:00 | |
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kuruma | クルマ