
昨日は日本人の主食について述べたが、実は海外でこのような主食という概念を持つ国は少ない。
日本以外の国の主食について述べた文献も少なくは無いがその多くは日本人による日本人的考察であり、当の外国人にしてみればあまりなじみの無いものであろう。
逆に言えば日本人ほど主食にこだわる民族はいないともいえるわけである。
更に主食に強いこだわりを持ちながら、定義についてはあいまいなところも興味深い。
昨日私は金額ベースにおいての主食について語ったが、一般的に主食とは主要なエネルギー源となる食物をさす。つまりは炭水化物であり、具体的にはご飯や、麺類、パン等といった解釈をする。
通常日本人が食事をするとき主食であるご飯とおかずの組み合わせが一般的であるが、「やきそばごはん」についてはそれぞれ主食となりえるご飯とやきそばの組み合わせで構成されておりきわめて特殊な存在である。
栄養学的にもどちらもエネルギー源となる炭水化物同士の組み合わせで一見不合理化のようにも思えるが、実は少ない体積で高カロリーな油と消化の早い麺、消化に時間がかかるが腹持ちのよいご飯の組み合わせになっており長時間血糖値を維持するのに適した組み合わせとなっている。
つまり焼きそばごはんは単に「焼きそば」+「ご飯」ではなく組み合わせによる新たな機能を生んだ発明品なのである。
このような組み合わせの発明品の例として工業製品としての代表例してはラジオとカセットレコーダーを組み合わせたラジカセがあげられる。
芸能界でいえば松浦あやとはるな愛、古くは郷ひろみと樹木希林など組み合わせの工夫による成功例は数多い。
話しを焼きそばご飯に戻すと、焼きそばご飯には焼きそばとご飯を混ぜて盛り付けたものとそれぞれ混ぜずに同じ皿に別けて盛り付けた2つのタイプが存在する。
食品工学では前者を混合タイプ焼きそばご飯とよび、後者を分離タイプ焼きそばご飯とよぶ。
今回はこの分離タイプ焼きそばご飯についてであるが、このタイプにおいての焼きそばは主食ではなくおかずとして位置づけられ、ご飯が主食となる。
あらためて日本人に説明する必要も無いだろうが、ご飯に対してのおかずの比率は非常に重要でガソリンエンジンの理論空燃比とほぼ同じものである。
食品の場合これを「理論食う燃比」とよびご飯1モル(盛る)を食べるために理論上必要なおかずの量を重量比で表す。

また物質量モル(盛る)については第14回国際度量衡総会(1971年)で物質量標準の定義として
「平均的日本人が一口で食べるご飯中に存在するご飯粒の数に等しい要素粒子を含む系の物質量」
とさだめられ、従来のグラム原子、グラム分子などに相当する。
この理論空燃比よりおかず比率が大きいと事を一般的には「リッチ」と呼びおかず比率が少ないものを
「poor或いは貧(ヒーン)」と呼ぶ。
さらに理論値よりもやや「リッチ」に調整した数値がもっとも出力がでる「出力食う燃比」になる。(この数値を超えると痛風になりやすい)

このようにご飯重量に対するおかず重量の比率は重要であるが、分離タイプ焼きそばご飯の場合この比率を吸入直前に調整できるというメリットを持つ。
食う燃比を調整しながら食べ続けた場合には最終的にご飯、或いは焼きそばのどちらかが残ってしまう場合が多いが、「もったいない」と食べてしまう場合が多く、ダイエットとしてはあまり意味が無い場合が多い。
また仮にどちらかを残した場合でも既に食べ過ぎている場合も多いのでダイエット的には気休めの効果しかない。
Posted at 2010/02/27 08:22:36 | |
トラックバック(0) |
自動車 | 日記