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2010年10月22日

[試乗インプレッション]日産・リーフ 電気自動車の時代はもうすぐ??

[試乗インプレッション]日産・リーフ 電気自動車の時代はもうすぐ?? 少し時間が経過してしまったが、クルマ好きを永年やっているとたまに良い事もあるもので、発売前の日産「リーフ」(電気自動車)を某所でテストさせていただく機会に恵まれた。プリウスの様に電池がカラになってもエンジンを回し走行が可能な「ハイブリッド車」とは違い、「リーフ」は三菱の「i-MiEV」と同様の純然たる電気自動車。通常の試乗とは一味違う期待と不安が入り混じる。テストは発売前の試作車であった事と、クローズされたコースでの試乗であったため、残念ながら写真撮影は禁止。しかし、日産「リーフ」は写真と実車の印象があまり変わらなかった。最近のクルマでは珍しい事だと思う。
実車を目前にして、エコを意識した「アクアブルー」のボディ色やエコカーで流行中のクリアテールレンズ等を除けば、基本的に至って普通の日産コンパクトカー然としたスタイリング。ティーダ+ノートって感じか。プリウスやインサイトが「ハイブリッド車」らしい(?)不可思議なボディデザインを採用したお陰で前後左右の死角が大きく、とにかく使い辛い。パワートレーンが斬新だからと言ってデザインまでストライクゾーンを外す必要は無いと判断した日産を支持したいところだ。
テストコースはクローズされた空間だが、高速道路や一般道を模した区間があり一般道の走行に近い状態が再現されていた。まずはレンタカーのトヨタ・プリウス(現行型)でコースを走り、その後「リーフ」に乗り換えて同じコースをトレースするプログラム。個人的に「プリウス」と「リーフ」を直接比較する企画そのものにはあまり興味が沸かないが、日産としては高負荷時にエンジンがガーガーと唸るプリウスと比較し、常にモーター音だけの静かな「リーフ」をアピールしたいと言う意図なんだろう。
まずはテスト開始からいきなり100km/h超までのフル加速テスト。当然、プリウスはモーター走行の時間はホンの一瞬で、すぐにエンジンとモーターのフル稼働状態になる。まぁ当然ウルサイし、正直「速い」!!と感激するような加速でもない。対して「リーフ」はモーター音しか聞こえない事も手伝って、シューンと滑るような加速。しかも想像を遥かに超える鋭い加速に驚く。モーターは回転数に関係なく最大のトルクを発揮出来ると言うが、まさにそんなイメージである。
次は高速コーナーへ突入。「プリウス」はだらしないトヨタ車のソレでロールが多目。そしてステアリングやブレーキ(回生)のフィールは相変わらず極悪で気持ち悪い。まぁ「プリウス」に走りの楽しさは全然期待してないのだが、こんな場所で再認識。一方「リーフ」はリチウムイオンバッテリーをフロア下に並べる様に設置した関係で、ハッキリと低重心な走りが楽しめる。コーナーの切れ味も良く、プリウスより安心してコーナーに進入出来るのは間違いない。しかし、「リーフ」もブレーキのフィーリングは改善の余地アリ。制動力もイマイチ物足りない印象が残った。
次は登坂しながらのS字コーナーへ。やはり「リーフ」は豊富なトルクを生かし、苦もなくスルスルと坂を登っていくのが印象的だった。全般を通して「リーフ」は加速力や豊富なトルクが魅力的であるが、減速時にはあまり良い印象が残らなかった。エンジンブレーキに相当する回生ブレーキの制御にもう少しの熟成を期待したい。しかし、「ハツモノ」と言っても良さそうな時点での出来栄えとしては驚きに値する。環境が許すのならば、違和感なく毎日の普段使いに連れ出せるだろう。私が思っていたよりも「リーフ」の完成度は高いと感じた。
さて「プリウス」の悪口を書いてこの記事を綴るのが目的ではない。確かに「リーフ」は電池が切れるまでは痛快な自動車に仕上がっていると思うが、実際の路上で使うときは「走りの楽しさ」よりも「電池切れの恐怖」と向き合っていく事になる。渋滞で停止していてもエアコンやヒーターで電力は消費される。リーフの燃費ならぬ「電費」は新しい燃費測定モードである「JC08」モードで約200kmとされており、「実効電費」は140km位ではないか。私がテストした固体も、航続可能距離が130km前後を表示していた。(電力はフル充電付近)これはエアコンoffの数字であり、御丁寧にエアコンをONにした場合は約40km程走行距離が失われる事もナビ画面に表示されていた。
クルマの使用範囲が限定できる業務車両(宅配・巡回など)ならば、車両を配置する拠点に急速充電器を設置する事で運用が可能だと思うが、一般ユーザーにとって航続距離が150km程度では「長距離用」のガソリン車と「近所用途」の電気自動車が必要になってしまうため、現実的ではない。もちろん、マンションなどの集合住宅や月極め駐車場などにクルマを置いている人達にバッテリーの充電環境を整備するのは至難の業だろう。それと、ガソリンを使わなければ「ゼロ・エミッション」という考え方にも多少抵抗はある。この国の電気は70%近くが石炭・石油・天然ガスなどを燃料として発電されている事を忘れてはならない。クルマの中で燃料を消費しなくても、発電所で燃料を消費していたら同じ事。さらに、電線を伝ってくる間に失われる「送電ロス」もある。自分の身の回りだけエコであれば良いと言う発想では電気自動車の発展は難しいのではないか。太陽光や燃料電池による自家発電もセットで議論されるべき問題なのかもしれない。
いずれにしても「リーフ」に乗った事によって、少しだけ先の未来が見えた気がした。なんにしても、クルマは楽しいものであって欲しい。なにを動力にしたとしても。実は、アウディA1やスイフトの様に小型のエンジンを「レンジエクステンダー」として発電用途のみに搭載するって言うスタイルが当面は一番正しい気がしてきました。レアアースの問題も山積みですし、闇雲に容量が多く、重い電池をドカドカ搭載すれば良い訳ではないのだから。
ブログ一覧 | 試乗インプレッション | クルマ
Posted at 2010/10/22 12:29:03

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この記事へのコメント

2010/10/24 19:38:42
エネルギー革命の道筋は見えたようですが、パッケージの革命は何か見えてきましたでしょうか?形といいインパネといい、どうもそれが見えずらい車なので。
コメントへの返答
2010/10/30 17:59:53
おそらく、パワーユニットは新しくても、内外装は従来手法を踏襲する事で安心感を演出したかったのではないでしょうか。
長い年月をかけて熟成してきたクルマの定石を踏襲する事については評価してます。
日本人は新しいものを受け入れる土壌がありますが、ワールドワイドで見ればこのくらいと判断したのかもしれませんね。
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