東京モーターショー改め「ジャパンモビリティショー2023」に行ってきました。
当初は静観のつもりでいたが、やはり我慢しきれず(笑)。まぁクルマ好きの祭典で二年に一度の開催頻度ですから、行かずに後悔するよりも行って無駄金を使ったと後悔する方が趣味人らしい生き方でしょう。
今回「ジャパンモビリティショー2023」はマツダの「ICONIC SP」を見に行った様なもの。複雑で妖艶なボディデザインは、写真や動画を見ただけで本当に理解したとは言えないだろうな...と。
まぁ年明けには「札幌モビリティショー2024」なる地方巡業イベントがあり、マツダ「ICONIC SP」も出展される可能性が高いだろうけどね。
長旅の末、東京ビッグサイトに到着。脇目も振らずマツダブースを目指す。何せ東京ビッグサイトに居られるのは僅か数時間。寄り道する暇はない。
恐らく私だけでなく、マツダ「ICONIC SP」は今回「ジャパンモビリティショー2023」の主役だったと思う。色々な出展車がある中、コレが一番混雑していた。待つこと数十分。少しずつ前へ前へと移動し、ようやくベストポジションを確保。
専用塗色「VIOLA RED(ヴィオラ・レッド)」の「ICONIC SP」は、やはり写真で見るより数段美しく、複雑なボディーワークで見応えは充分なものだった。
マツダ「ICONIC SP」を眺めていると、"RX-7(FD)"のエッセンスや、幻のコンセプトカー"RX-01"の面影も感じる。やはりマツダでなければ作れなかったデザインだろう。
「ICONIC SP」はデザイン本部長に就任した中山雅さんの方向性を示すものでもあるようだ。彼はNDロードスターのチーフデザイナーでもある。今後マツダのデザインがどの様に進化していくのか楽しみである。
「ICONIC SP」に続いてマツダブースの一等地に置かれていたのはピカピカに磨かれた新車のような「ロードスター(NA)」だった。いつの間にか歴史と伝統の重みが加わり、有難味が増した。それだけ自分も年齢を重ねたという事なんだろうね。マツダは本格的なEV時代になったら、「ロードスター(NA)」をEVで復刻したら良いのではないだろうか。デザイナーは否定するだろうが、EV移行に躊躇するユーザーを導く役割を果たせそうな気がする。
さあ。マツダブースを終えた時点で既に一時間以上が経過。他のブースはもう駆け足で回るしかない。個人的にマツダ以外で最も印象的だったのはホンダ「プレリュードコンセプト」。ほぼサプライズとして公開されたもので、事前情報が少なかったから、BEVクーペに「プレリュード」って名前をつけてもね...と冷ややかに見ていたのだが、なんとHEV(e:HEV)で近い将来の販売を予定しているらしい。
サイズ的にはシビックベースで、海外市場で「インテグラ・タイプS」として販売されるモデルの2ドアクーペ版みたいな立ち位置だろうか。
以前は落ち着いた大人が颯爽と走らせるのが似合うスペシャリティクーペが色々と選べたのだが、今や絶滅危惧種に。現存する国産はレクサスRC。輸入車もベンツ・BMW・アウディ位だろうか。個人的にもう少しカジュアルなスペシャリティクーペあればと思っていただけに「プレリュード」の復活は興味深い。まぁ価格と内容次第では予約してしまうかも。「レパード」「レジェンドクーペ」「アルシオーネSVX」なんかに憧れましたねぇ。
その他で記憶に残ったモデルはトヨタのスポーツBEV「FT-Se」。BEVかどうかの前に、トヨタのデザインしたスポーツカーで過去こんなにシュッとしてカッコいいクルマは無かったと思います。ちょっと驚きました。最近のトヨタはイケイケなので、案外そのまま市販化してしまうかも。と思わせるだけの説得力がありました。次期スープラあたりはこんな感じなんでしょうか。
ソニー・ホンダモビリティ(SHM)が出展したBEV「AFEELA」(アフィーラ)。個人的に、ジャパンブランドの代表選手同士がコラボした過去最強のブランドだと思います。コレでダメなら中韓ブランドに負ける未来しかない....。それくらいこのブランドには頑張って欲しいと思う。ただ、なんでセダンなの??という疑問は感じる。
そしてダイハツ。なんか不気味なくらいダイハツブースは閑散としていて色々心配になったが、やはり「ビジョンコペン」は大注目。二世代続いた軽自動車規格を脱し、1.3Lのエンジンを搭載し、FR駆動する本格的なオープンスポーツカーを目指すというから驚いた。
衝突被害軽減ブレーキの装着義務付けが、継続生産車でも2025年12月までに対応を行うことになっているから、コペンもそれまでにはフルモデルチェンジをするのだろうなと見ていた。
既にトヨタとのコラボによって「コペン GR SPORT」が登場しているから、次期モデルではもっと踏み込んだ協業に発展しても不思議ではない。東京モーターショー2015で発表され、市販化目前と言われたトヨタ「S-FR」構想がここで結実するのかもしれない。BMW"Z4"とトヨタ"スープラ"の関係に近い。まぁ何にしても、マツダ「ロードスター」もいつの間にか価格が高騰し、乗り出し価格400万円オーバーも簡単に到達してしまうから、もう少しフレンドリーな価格帯で次期「コペン」が提供されるなら朗報だ。
そして軽自動車を卒業する「コペン」の横に置いてあったのが「OSANPO(オサンポ)」。オープンエアの心地よさを散歩に出かけるような手軽さで楽しめ、日常にスローな価値を生み出すオープンカーの軽乗用BEVらしい。
いつの間にかオープンカーもスポーツカーの一部にカテゴライズされているが、本来は別物。ボディ剛性も不利なんだから、まったりとオープンエアを楽しむクルマが有っても良いと思っている。そういう意味では空気を汚さないBEVはオープンカー向きなのかもね。
最後は間もなく発売される予定のトヨタ「ランドクルーザー70」。今回は期間限定ではなく通常モデルとして復活するらしい。案外JB64/74ジムニーを卒業する人たちの受け皿になるかもしれないね。ランクルのポテンシャルを国内で発揮する事は難しいが、そのプリミティブな雰囲気は結構人気が出そうな気がする。コンセプトカーではない市販予定車では一番注目度が高かった様に思う。価格次第では私も一度乗ってみたいです。
あっと言う間に時間切れとなり、駆け足で羽田空港に向かう。一日で17,000歩に到達。どうりで腰が痛いはずだ。また二年後の「ジャパンモビリティショー」を楽しみにしておこう。
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Posted at
2023/10/30 00:22:15