具体的にはよくYoutubeで目にする「0w-20は危ない」「燃費を考えたら0w-20」「5w-30の方がエンジン保護性能が良い」と言った動画に対するものです。
なお、当記事は使用車両が0w-20適合車であることを前提のものです。またサーキット走行に一切触れません。
【燃費】
「使用環境に依る」が答えになります。
具体的には、1)と2)の比率に寄ります。
1)エンジン暖機が終割るまでの時間
2)エンジン暖機後から走行を終えるまでの時間
1)の割合が高い人は0w-20が高燃費になります。
2)の割合が高い人はどちらでも大差なくなります。
【エンジン保護性能】
「使用環境に依るが基本0w-20で十分」が答えになります。
1)一般的な使用方法の場合(道路交通法を守った運転をしている場合)
⇒0w-20で何ら問題ない。
一般的な使用方法で油温が100度を大幅に超えることはそうは
ありません。
またSAE規格により150度までは潤滑性能はギリギリ担保されており、
エンジンの異常磨耗は起こりません。
2)常に全開走行の場合(山道をアクセル全開で駆け上がる)
⇒
免許返納してください。
油温の上昇具合に寄りますが大半のケースで0w-20で問題ありません。
注)ターボエンジンの様に、局所的に油温が高温になるエンジンの場合は
5w-30の方が燃費が伸びる傾向にあります(実測)
では、何故「油温」を強調するのかと言うと
SAE規格により油温ごとの粘度も
規格として定められています。
そして、上記リンクの「SAE粘度規格数値」の「高せん断における粘度」に
注目してほしいのですが、この「高せん断における粘度」と言うのは、
油温150度における潤滑性能の指標値です。(HTHS動粘度と言います)
この値が高いほど潤滑性能が高い事を意味します。
この値が2.6を下回るとエンジン内部の金属磨耗量が非常に増大します。
つまり潤滑できなくなると言う事を意味します。
その根拠がこちらになります。
先に書いた通り、エンジン油温が150度に到達する事は通常使用では
まずありえません。
そして150度でギリギリ潤滑性を保てると言う事は、通常使用の温度
(90~100前後)では余裕で潤滑可能であるとも言えます。
上記から、0w-20が危険、エンジンを壊すというのは嘘・誤情報であり
普通に運転している方は基本的に通年0w-20で何ら問題ありません。
ただ、私の車(ターボ車モデル)の場合、「酷暑日に加減速を繰り返す使用条件」では実測で0w-20より5w-30の方が燃費が2km/l程度良いので、
ターボモデル限定で、真夏の時期は5w-30を使用した方が良いかもしれない(むしろ燃費もオイル代も安くなるのでオススメかも?)。
Posted at 2023/05/10 20:31:14 | |
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