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2024年06月08日 イイね!

プジョーe208 GTに乗ってきた。

早いもので、C4の12か月点検の時期がやってきた。

今回は地元のプジョーディーラーで点検を受けることに。まあ、元々その予定だったのだが、仕事が忙し過ぎて購入した西宮のディーラーまで行く元気がないのと、希望の日時に予約を取るのが難しくて予定を立てづらい、という事情もあったり。

点検に際して代車を依頼してあったのだが、その代車がまさかのe208 GT。バリバリの電気自動車である。ウェブサイトを見たらe208 GTの試乗車がある(但し事前の予約が必要)ので、それと同一の個体かな?ディーラーで受け取った時点での走行距離は600km弱。



プジョーといえば何をおいてもi-Cockpitだが、以前、先代208を運転した時も特に違和感はなかったので、今回も特に問題なし。むしろ、ごくごく自然に10時10分の位置に手を置くことができたので、愛車C4が同じプラットホームなのに今一つドラポジがしっくり決まらない(結果、操舵が不要な直進時などは8時20分の位置を握ってやり過ごしている)理由が分かった気分。まずi-Cockpitありきで設計されているんだろうな。



それよりもクソなのは、エアコンの温度調整がタッチパネル操作オンリーなこと。



これは慣れの問題とかそういう話ではなく、操作時に否応なく前方から視線を外すことを余儀なくされるので、誰が何と言おうとクソ。物理ボタンを削減してコストを削減したい財務部門と、あらゆる制約から解放されて好き勝手したいデザイナーがタッグを組んでクソを生み出しているのだから何をかいわんやだが、欧州の自動車安全評価機関であるユーロNCAPは、2026年からウインカーやワイパー等の機能にボタンやレバー、ダイヤルを割り当てていなければ最高評価を与えない方針らしく、そうなればこの状況も少しは改善するのではないかな。

ちなみに我がC4のエアコンは物理ボタンで操作できる。シトロエン、変なクルマが多いけどこういうところは真面目というか、良心的である。

文句をぶーたれてしまったが、インパネのグラフィックは大変カッコいい。



これはシフトスイッチ横のボタンを操作して、ドライビングモードをエコにした時の写真。写真ではわかりづらいが「Eco」の部分が浮き上がって立体的に見える。

余談だが、C4とはドライビングモードの表示が上下逆になっている。e208は上からエコ-ノーマル-スポーツと並んでいるのに対し、C4ディーゼルはスポーツ-ノーマル-エコの順に表示されている。



(参考画像)C4のインパネ。

さてe208 GT、走らせた感触としては、EV特有の「出だしの加速の気持ち良さ」以外、殊更EVであることを意識する瞬間はない。ブレーキの効き方がややピーキーで、同じくクセがあるC4以上にペダル操作に気を遣う必要があるが、気になったのはその程度。

…あ、いや、もう1つ。ステアリングを切ったら、セルフアライニングトルクで真っすぐに戻るはずがそのまま固まってしまい、ドライバーが戻してやらないといけなくなる場面があった。クルマを返す際にディーラーの人に伝えたら「それは初めて言われました。後で見ておきます。」とのことで、そういやBYDドルフィンに乗った時も、右カーブで軽くステアリングを右に切ったら、こちらの意図した以上に急激かつ過剰にノーズが右を向くものだから慌ててステアリングを左に回したらこれまた過剰かつ急激に左を向いて…という謎の挙動が生じたことがあったが、EVは何かステアリング周辺の制御で難しい部分でもあるのかねえ。

エコモードを使ってみたが、トロ過ぎて殺意すら湧いてくるC4のエコモードと異なり、こちらは速くはないにせよさしたる不満もないので、多くの区間をエコモードで運転することになった。街中ならこれで十分ではないかな。鳴門スカイラインではスポーツモードを使用。前方に別のクルマがいたのでほとんどの区間を大人しく走らざるを得なかったが、上り坂では「マスタングでもここまで凄かったっけ?」と舌を巻いてしまうほどの加速を見せる。

ステアリングが小径なこともあってか、操作に対する反応は結構クイック。上下左右にユラユラと揺れてやけに鷹揚な動きのC4から乗り換えるとクイック過ぎるぐらい。バッテリーを床下に敷いていて重心が低いと言う点も効いているのかも知れない。

国道バイパス~ワインディング~高速と56km走って、走行可能距離はエコモード表示で368km→288kmと80km減少。一回の充電での走行距離は395kmを謳っているが、実際のところはその7掛けが精々といったところか。高速道路メインで往復400km程度の移動が割と多い身からすれば、その走り自体は魅力的だがどうしたって購入時の選択肢には入ってこない。お値段も高いし。ガソリン車のGTに150万円上乗せされて堂々の500万円超えだからなあ。

Posted at 2024/06/08 23:50:44 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗 | 日記
2023年11月23日 イイね!

BYDドルフィンに乗ってきた。

11月3日に開催された欧州フォード車の集い、ヨーロッパフォードミーティング(EFM)には、現在右ハンドルのフォード車を並行輸入しているフォード四日市のスタッフ氏も参加していた。

「(試乗車として)ホントはフィエスタかフォーカスを持ってきたかったのですがクルマがありませんので…」(開会式挨拶より)

というワケで、最近取り扱いを始めた中国のBYDが生産しているEV、ドルフィンを試乗車として持ってきてくれた。グレードは「ロングレンジ」。ベースモデルと比して航続距離が476km(ベースモデルは400km)と長く、リアサスがマルチリンク(同トーションビーム)となる上級モデルである。



なんとなく初代トヨタ・イストを連想させるデザインや前席シートの大きさ、トランクの広さあたりからBセグサイズのクルマだと思い込んでいたが、後から調べたら全長×全幅×全高は4290×1770×1550mmということで、Bセグ以上Cセグ未満といった感じか。



一見、6ライトのように見えるがCピラーは黒く塗装されており、窓はない。リアガーニッシュには「Build Your Dreams」の文字が。なかなか大胆なセンスをしておる。



個性的な内装だが、とりあえず走らせる上で通常と異なる点(試乗前に説明があった箇所)といえばシフトスイッチの位置や操作の仕方(インパネ中央にトグルスイッチ状のスイッチが設置されている)及びタッチスクリーンのナビ画面等の呼び出し方や回転のさせ方(上の写真では横長だが回転させて縦長にすることもできる)ぐらい。なおウインカーは日本車と同じく右側にある。

スタッフ氏曰く「自由に乗ってください」とのことで、citrobonさんと2人で試乗。前半はcitrobonさんが運転。私は助手席に。



乗り心地は上々。全体的に舗装の状態が良かったようには思うが、舗装で盛り上がっているところを通過するときも突き上げで不快を思いをすることはなかった。一般道を常識的な速度で走行している限りにおいてはロードノイズ等の騒音も抑えられていて、走行中の会話に難儀することもなかった。

途中で運転を交代。上り坂が上り坂でないかのような加速はまさにEV…というか、このクルマ204PSもあるんだな。それ以外は至って普通。ワインディングでは水を得た魚のように…というタイプではなさそうだが、運転するにあたり、何も身構える必要はない。低い速度域で曲がり角を曲がるときはやけに動きが鷹揚で船みたいだったり、渋滞や信号停車が多いシチュエーションではやたらギクシャクしたりする我がC4とはエラい違いである。

ただ、走り出してすぐの信号停止後、青に変わって走り出してすぐのゆるい上り坂の右カーブで軽くステアリングを右に切ったら、こちらの意図した以上に急激かつ過剰にノーズが右を向くものだから慌ててステアリングを左に回したらこれまた過剰かつ急激に左を向いて…というのを数回繰り返して少々あせった。その後そういった妙な動きは一切見せなかったが、あれ、何だったんだろ。

その一点を除けば印象は上々であったが、長距離走行する上でEVのウィークポイントとなっている航続距離や給電の問題は未だ解決されておらず、「EVは配送トラックや日々の買い物には最適だがそれ以外は…」という個人的見解を覆すには至っていないので購入対象の候補にあがってくることはないんよね。スタッフ氏も「高速道路で航続距離がどんどん減っていくので不安になる」というようなことを言っていたし。

他にもLCAとか重すぎる車重とか、まあ現実的な問題はあるんだがその辺を脳内から消してしまえば、EVは単純に乗って面白いクルマであり、その例にもれずドルフィンも楽しかった。

++

EVの航続距離に関してはこの動画が分かり易い。

Posted at 2023/11/23 21:41:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗 | 日記
2023年06月15日 イイね!

ベンツに乗ってきた。

先週の土曜日は所用で大阪へ。

用事を済ませて大阪駅へ向かうと、EVに特化したイベントが開催されていた。



ここでたまたまヨースト君と連絡が取れ、せっかくなので久しぶりに会いましょうということに。

合流後はEVフェアを一緒に見て回る。あまり写真を撮れなかったのだが、アウディやBMWのEVを見て「1000万円行かないのか。意外と安いな」などというタガの外れた会話をする。自動車のインプレ記事とかをロクに読まなくなったので全然わかってないのですが、BMWとかアウディってちょっと上のグレードになるとあっという間に4ケタ万円を超えるイメージがありまして…。

印象に残ったのはVWのID.4。これまた写真は撮っていないのだけど、スピードを表示する小さなディスプレイがステアリングコラムに固定されており、シートポジションを調整したらディスプレイもそれに合わせて動くのだそう。あと、ディスプレイの右側にシフト操作のためのつまみが秀逸で、誰かに教えてもらわないとどうやったらクルマを動かすことができるのかわからないシフトノブ(あるいはスイッチ)類が跋扈している嘆かわしい現代において、新しい価値観を提示しながら初見で操作ロジックがわかる優れもの。こういった斬新な要素を取り入れつつも旧来のデザインを見慣れた目にも違和感のないインテリアには感銘を受けた。後席も広いし。

あとはホンダeかな。タイヤにミシュランをおごったりして、かなり贅沢に作ってあるようで。あとデジタルサイドミラーの装着を前提としたインテリア、こういう風にしてくれると違和感がないし、むしろドアミラーより視線移動が少ないので見やすいと思う。ヨースト君とやたらマニアックな会話をしていた広報の方も良かった。彼女が強力にプッシュしていたシビックのe:HEV、乗ってみたくなったよ。

EVフェアを見終えた後はメルセデスmeへ。試乗できるとのことなので、せっかくさっきまでEVを見ていたのだからEVに乗ることに。もうベンツの各モデル、何が何だか全くわからないのだが電気自動車(EQ)で内装がSクラス相当のEQS450+をチョイス。





ずんぐりむっくりしたフォルムが個人的にはトヨタSAIを思い起こさせて「これがベンツの考える新しい高級車像なのか…?」と戸惑うばかりなのだが、助手席側も含めダッシュボード全面にディスプレイがあしらわれた内装に度肝を抜かれる。いやあ、1500万円超えるクルマの内装って凄いですね。

初見では操作方法の分からないシートポジション調整スイッチ(危うく壊しそうになってスタッフを大いに焦らせた。すみません)でポジションを合わせ、初見ではそれがシフトノブであることすらわからない、ステアリングコラムの右側に配置された小さなシフトノブを下にクイッと引いて運転スタート。

で、走り出してしまえば至ってフツーというか、とにかく違和感がない。出だしのモーターの加速こそICEでは味わえない爽快なものだが、そこに慣れてしまうと恐ろしく刺激がない。

途中、舗装で道路が盛り上がっているところを通過するときに変に揺さぶられることもなくスマートに通過したので「お、これ乗り心地いいな」と思った瞬間以外、運転中に雑念が紛れ込んでくる瞬間が全くなかった。実に私好み。普段使いにちょうどいい。

このクルマを買う階層の人達が私のイメージする「普段使い」にこのクルマを使うのかどうかはわからないし、逆に「これでエエんかいな…?」という思いがしないでもないが、まあ、そこは過剰にもほどがあるインテリアで相殺ということで。

試乗車を選んでいるとき、スタッフに「せっかくだからもう1台どうですか」と言われたので、では両極端なヤツを、ということで次に試乗したのはAMG53。



3リットル直6ターボ+電動スーパーチャージャー+48Vマイルドハイブリッドという目眩のするようなハイパーサルーン。「最後のマイルドハイブリッド、ホンマにいるん?」と思わず言いそうになるがグッとこらえて出発。

ヨースト君に「いい音しますよ」と言われたのだが、確かにこのクルマのエキゾーストノートは結構派手。そしてテンションが上がる。基本的にエキゾーストノートというものにさほど興味を持つことはないのだが、こういう音のクルマを自分で運転しているとなかなか気分が良い。直前までほぼ無音のEVに乗っていたからなおのこと。

こんなクルマでもEVと比較すると出だしがもっさりしているように感じられるものだが、当然ながら市街地での走行において不足を感じる場面は1秒たりともない。コーナーを抜ける時にGがかかるとランバーサポートがギュッと動いて体をホールド。はじめ「マッサージでもしてくれてるんかな」と思ったがそうではないらしい…というか、マッサージ機能は別にちゃんとついていた。至れり尽くせりやな。

道が混んでいたのでこのクルマの本来の実力の1%も出していないと思うが、こちらも運転している間、違和感がなかったのできっといいクルマ。ヨースト君とスタッフ氏がなぜか京阪電車の話に花を咲かせていて私はそれを聞いて「よくそんなこと知ってるなー」と感心しながら運転するという妙なテストドライブだったが、せめて初代おけいはん(ナリタトップロードでG1菊花賞を制した渡辺薫彦(現調教師)と結婚した)のネタぐらいブッコんでおきたかったと後から後悔。

久々にクルマ三昧の1日であった。私1人で普通に生きていたら「EVの話を聞きたい」「ベンツに乗りたい」などと思うことはまずないので、今回は貴重な経験になった。楽しかったです。
Posted at 2023/06/15 22:40:28 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗 | 日記
2020年10月01日 イイね!

(車両本体価格864万円の)代車生活(その3)。

(注意)今日のエントリは代車でやってきたボルボV90のインプレのフリをした音楽の与太話です。(注意)

私はクルマを運転するときはほぼ常時自分のiPodをつないで音楽をかけているが、V90に乗って何気なく車内BGM選びをしているときに、ふと気づいた。

「普段とBGMの傾向が変わっている…」

基本的に私は陰りがある音というか湿り気がある音というか、かみ砕いて書くと「暗い音楽」が好みで、例えば昨年中に購入した音源で好みの曲といえばこんな感じなのである。


Disillusion“The Great Unknown”
ドイツのデス/スラッシュ・メタル。


Portico Quartet“Offset”
イギリスのジャズ。


Aria Primitiva“Helden”
フランスの現代音楽。David Bowie“Heroes”のカヴァー。

ここに挙げた曲に限らず、まあ音楽性は様々だが、暗いというより陰・陽でいえば確実に「陰」側にあると表現できる音楽を好んで聴く、ということ。

さて、ここで北欧特有のデザイン性が高いインテリア・センスを見事に体現したボルボV90の内装をご覧いただこう。素敵ですね!









この白くて綺麗な内装に!暗い音楽が!とにかく似合わない!

土曜日にV90で徳島~高松を往復した時にチョイスしたBGMがこれ。


Mikisara“Foooo!!”
日本のピアノ+パーカッションのデュオによるジャズ~フュージョン。


Anna Meredeith“Inhale Exhale”
スコットランドのポスト・クラシカル~現代音楽。

無意識のうちに「陽」側にカテゴライズされそうな音楽を選んでいた。私も上手く説明できないけど「最初に挙げた音楽とは全然雰囲気が違う」ことぐらいは伝わるでしょ?なんかオシャレというか、泥臭さとは無縁の音楽が似合う感じ。

まさかクルマにBGMの傾向を左右されるとは思わなんだ。割と普通よりはNo Music, No Lifeな人生を送っているので、ある意味ライフスタイルをクルマから拒絶されたような気分。

勿論これは大げさに過ぎる話で、慣れればメタルだろうがプログレだろうが平気でかけるようになるのだけれども、しかし納得がいかない。

スウェーデンを含む北欧は音楽ビジネスが非常に盛んで、特にヘヴィ・メタルは「北欧メタル」というくくりで語られることもある、本邦でも高い人気を誇るジャンルである。例えばスウェーデンのバンドを挙げるとこんな感じ。


Black Earth“The Immortal”
Arch Enemyの初期メンバーが集まったデス・メタル・バンド。Arch Enemyは断然初代Voのヨハン・リーヴァ派です。


Soilwork“Rejection Role”
グロウル(野良犬が唸っているような声)とノーマル・ヴォイスを使い分けるメロディック・デス・メタル。こんなんだけどメロディが結構キャッチー。

他にもIn FlamesやEurope、そしてYngwie“俺は貴族なんだ。正確には伯爵だ”Malmsteen等々、名前を挙げればキリがないくらい。ああそれなのにボルボときたら綺羅星のごとく居並ぶ北欧メタルすら「BGMとしてふさわしくない」と拒絶する態度を取らんばかり。

せっかく前の記事で「目的地へ到着するまでの時間を楽しむ」クルマだと褒めたばかりなのに、こういうところでドライバーの心をかき乱すようではいけない。ボルボにおかれましては、暗い音楽も何のためらいもなく聴けるよう、まずは自国スウェーデンの音楽にもっと敬意を払うことから始めていただきたい。

え?スウェーデンつーたら普通ABBAだろって?わしゃABBAなんて知らん。
Posted at 2020/10/01 21:00:49 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗 | 日記
2020年09月29日 イイね!

(車両本体価格864万円の)代車生活(その2)。

フォーカスの故障により代車として急遽我が家にやってきたボルボV90 T6AWDインスクリプション(車両本体価格864万円)、走らせてみた印象はというと…。

2リッター直4ターボ+スーパーチャージャーという豪勢なエンジンは320psを発揮、8速ATを介して4輪を駆動するのだが、街中を含め、ゆるゆる走っている限りにおいてはそのスペックを全く感じさせない。踏めば踏んだなりにスピードは出るが、アクセルを蹴飛ばすように踏みつけない限り、挙動は至ってジェントル。ドライブモードをダイナミックにしてワインディングを走れば、室内に聞こえてくる過給機の作動音が気分を盛り上げてくれはするけど、何というか、同じ道をクーガの2リッタータイタニアムで走った時のような感動はない。


ドライブモードはエコ、コンフォート、ダイナミックの3つから選べる。

全体的に、運転時においてクルマは黒子に徹している印象。車線からの逸脱を防ぐボルボご自慢のLKA(レーン・キーピング・エイド)もギリギリまで介入せず、以前乗ったVWパサートのように「運転者がステアリングを切る前/切ると同時にクルマが勝手にステアリングを切り始めるためにステアリングの重さが変わって不愉快」という思いをすることはない。当然ACCも装備しており、高速道路はラクチン。そういえばパサートには右足用のフットレストがあったのだがV90にはなし。高速をACCを使ってクルージングすることを考えたら、右足にフットレストがあるとなお良い。

ちなみに高速道路でダイナミックモードに入れているとステアリングに振動が伝わってくる。Eセグメントのクルマでこれは良くない。その点も含め、このクルマはドライブモードをコンフォートから切り替える必然性は感じられない。これまでに試乗した一部のボルボ車のように、コンフォートでも80km/hを超えると接地感が失われて怖い思いをすることもないし。

代車のV90はリアサスに板バネを採用しているが、乗り心地は良好。路面の凸凹も難なくいなし、ショックが体にほとんど伝わってこない。この辺、かつて試乗した板バネのXC90 T5とはえらく印象が異なる。XC90の乗り心地、とにかく硬かったので。


V90のリアサス。マフラーの奥に見えるオレンジ色のパーツが板バネ。

ただ、一般道を60km/h前後で走っている時に、ピッチングといえばいいのか、船に揺られているように感じられることがあるのが気になった。低速で走っているときや高速道路ではそういう感覚はなかったので、特定の速度域と路面状況で発生するのかも知れない。

何だか辛めの評価に終始しているように見えるかも知れないが、私はこのクルマ、大変気に入っている。ボルボV90は我々が大好きな欧州フォード車のようにステアリングをクルクル回し「イヤッホー!」と心の中で叫びながら「運転そのものを楽しむ」クルマではない。そうではなく、センス溢れる内装とお金のかかったBowers & Wilkinsオーディオシステムから流れてくる音楽に包まれながら「目的地へ到着するまでの時間を楽しむ」クルマなのだ。

だから文中記した「感動はない」「黒子に徹している」というのはこのクルマに対して私が送れる最大限の誉め言葉である。いやあ、これエエわあ。V90でどこか遠くへ1泊か2泊ぐらいの旅行に行きたい。乗っているだけで心が豊かになった気になれるぞ。

V90とフィエスタSTの2台体制なんて組めたら極上のカーライフを送れそうである。2台合わせていくらだ?1300万円ぐらい?すいませんムリです。

Posted at 2020/09/29 21:55:59 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗 | 日記

プロフィール

「@citrobon 2輪に乗ってる方には常識でしょうけど、点灯のココロは視認性じゃなくて被視認性の向上なんですよね。これを自動車学校でしっかり教えにゃならんと思います。」
何シテル?   02/26 19:18
四国在住。2017年末に一眼レフカメラを導入してから急速に撮り鉄おじさん化が加速。現在、ブログのメインコンテンツはうどんと撮り鉄です。 愛車はシトロエンC...
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シトロエン C4 シトロエン C4
昨今の価格高騰に恐れをなし、勢いで試乗に行って勢いで契約しました。
フォード フォーカス (ハッチバック) フォード フォーカス (ハッチバック)
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2003年2月から2013年4月まで乗っていました。雑誌で見て一目惚れしました。 高速 ...
マツダ エチュード マツダ エチュード
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