今朝のテレビで三種の神器が伊勢神宮にという報道がされていました。
三種の神器と言いながらも持ち出されたのは八咫の鏡を除く2品で、やはりあの大きさの物を移動すると壊れるいけないから2品なのでしょうね。
今朝の三種の神器の報道を見て思い出したのが、昭和の終わりから平成の初めにかけてカー用品業界で言われていた『カー用品の三種の神器』で、レカロ・ナカミチ・BBSという、自分と同じ世代の人だと「懐かしい!」と思う3品です。
レカロのシートとBBSのホイールは今も健在ですが、ナカミチのカーオーディオは元々日本ブランドでありながら日本法人が無くなり、アメリカではまだ販売しているという状態です。
自分はナカミチはカー用品の三種の神器と呼ばれなかったら逆に息の長いビジネスが出来たのではないかと思っていて、初代社長の中道悦郎さんの時代は、「ナカミチのカーオーディオは手をかければかけるほどに良い音が出るので、製品を販売してもあまり儲かりませんが、材料や工賃で儲けて下さい。」という話をされていました。
そして自分よりも先輩の世代がナカミチの黄金期を作って、当時は自分はまだ24歳で、22歳で店をオープンしたばかりの若造でした。
それからしばらくしたらカー用品の三種の神器という言葉が出て来て、タイヤショップやエンジンチューンの店がこぞってナカミチのカーオーディオを販売していました。
この手の店がほぼ無調整の状態でナカミチの商品を販売して、そのうちに「ナカミチは高いだけで音が良くない!」という話が広がる様になりました。
当時カーオーディオ専門店何店かでナカミチの営業に抗議して、「こんな売り方をしているとナカミチのブランドは地に落ちる!」と言っていましたが、営業部長は全く耳を傾けてくれなくて、その時には初代の社長が亡くなっていて、2代目の社長は初代とは考えが違って変な拡大路線に走っていました。
でもそんな状態は長く続かず、予想通りナカミチの商品は段々売れなくなって来て、そこで営業部は考えを改めるかと思ったら更に逆方向に行って、「安いモデルを作ってオートバックスに卸せば売れる!」とオートバックス専売の安い商品を作って、これが外れて日本でのブランドは地に落ちて、最終的に日本法人が無くなるという、営業部の暴走で音が良い商品にも関わらず売れなくなるという悲惨な状態になりました。
今考えたら三種の神器と言われた事で会社が浮かれて、勝て兜の緒閉められなかった営業部で、うちの会社は常にナカミチの営業部と対立していて、よく専務が店頭で、「もうナカミチの商品は売らないから、これから買えなくなるから。」と言っていたのを思い出しますが、結局うちと対立していた部長が辞める事になって、関係が改善されたのですが、それから数年で上場廃止になり、またそこから数年で日本法人が無くなり、マレーシアの工場で作ったアメリカ向けの商品を日本に回してもらって販売している時期もありました。
そういえばFM福岡の近くにテレビで紹介された飲食店があったので行ってみたら、放送から間が無かったからお客さんが沢山来ていてかなり強気で、そのうちににわか客がいなくなって、するとそれまでの常連客までいなくなって、気がついたらもう店が無くなっていました。
あの店を見る度に、「売れた時ほど気を引き締めないと、あっという間にああなりますね。」と専務と話しています。
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Posted at
2019/04/18 20:56:00