今日ご紹介する1台は、昨日の福岡店の完成車から、ホンダのヴェゼルです。
ホンダ純正ギャザーズのナビオーディオを装着した状態で入庫となって、ベーシックパッケージの取付と、ベーシック防振とセメントコーティングの施工のトリプルパッケージに加えて、リアドアにも2層の防振を加えた5thパッケージとでも言いましょうか、合計5工程の作業を行いました。
まずは前後のドアの内張を外して、吸音ゴムが貼られている防水シートも剥がします。
こういうタイプのお車は吸音ゴムに密閉度を上げる効果がある程度あるので、2層の防振を加えると普通のドアに比べて2・5層ぐらいの効果があります。
何も貼ってない外板裏4種類の共振点の違う防振材を貼り合わせて、ドア全体の響きをスムーズに静めます。
外した内張はマスキングを行った後に、ツルツルのプラスチック面に粗目を付ける下処理を行って、意図的にランダムに厚い薄いを作ってドアが重たくならない割に効果の高い防振を行います。
今回は運良く乾燥した茶色と乾く前の青白い部分が混じって見えます。
セメントコーティングと言ってもひび割れを起こさないたわみを持たせた成分が混じっているので、そこの化学変化で青白いのが茶色に変わって行きます。
乾燥後に前後の内張を組み付ければ、ドアの作業は完了です。
車室内の作業ではダッシュ上の純正ツイーターは鳴らさずに、スタンドを使って適切な仰角・振り角を付けたピュアディオブランドのATX-30のアップグレードツイーターを取り付けて、ガラスの反射の無いワイドレンジの高音を再生させます。
それと今回はダッシュに布のマットが付けてあるので、かなり吸音をしてしまい、普通のヴェゼル用のピュアコンでは物足りなくなるために、専用設計で新たにピュアコンの値を探り出さないといけません。
グローブボックス下に取り付けたピュアコンは、オプションのSSFを加えた6ピース構成で、今回も純白のボビンにピンクのラベルの井川が一から手巻きしたコイルを使用します。
それとケーブルはピュアディオブランドのSKY3を使用しているので、ベーシックから派生したシステムとしてはかなり贅沢な仕様です。
全ての結線が終わって音が鳴る様になったら、純正ナビのサウンドセッティング機能を使いながら、同時にピュアコンの値も変えて音を追い込んで行きます。
このナビはパナソニック製で、全てのスピーカーに100センチのタイムディレイがかかっていたのを全てゼロにしてから調整に入ります。
ダッシュの上にマットが載っている時のセッティングはかなり難しくて、通常よりもツイーターの音域を広くして、レベルも上げて行くのですが、これが広げ過ぎたり上げ過ぎたりすると直ぐに音が荒くいなり、ミッドの上限周波数との兼ね合いを見ながら、絶妙なバランスで音調整を行って行きます。
これを自分で勝手に『鶴の恩返し』と呼んでいて、セッティングが終わった後はけっこうどっと疲れています。
そして出来上がったイコライジングがこれです!
ピュアコンの値合わせだけで中音から高音にかけてのイコライザーは全てフラットで、逆に1クリック上げても下げてもバランスが狂うという絶妙なセッティングで、低音の一部だけ出過ぎていたので1クリック下げてメモリーしました。
ただ聴感上のレベルのフラットだけでなく、自分が何度もお会いして生声・生音を知っているアーティストさんの楽曲を複数使って、正確な音色である事を確認して音調整を終了しました。
音質だけでなく4枚のドアの2層の防振施工で、遮音性と断熱性に優れた、特別なヴェゼルに仕上がっています。
ブログ一覧 |
カーオーディオについて | イベント・キャンペーン
Posted at
2024/08/11 10:29:52