今日ご紹介する1台は、昨日の宇部店の完成車から、トヨタのヴォクシーです。
トヨタ純正のディスプレイオーディオ付きのお車に、JU60を使ったプレミアムベーシックパッケージの取付と、フロントドアのフル防振の作業を行いました。
まず最初にタイトルに『カーオーディオの音質アップ』というのと、『スピーカーの音質アップ』という2つのタイプがあって、今回はスピーカーの音質アップとなっているので、ツイーター以外は純正を使っているという事で、ツイーターとピュアコンと防振を加える事で純正スピーカーの音がアップするという事です。
今回のヴォクシーはダッシュに中音を鳴らすスコーカーが付いていて、その真ん中にツイーターが付いているコアキシャルタイプで、そのツイーターの配線をカットして鳴らなくして、スコーカーの上の方の周波数をピュアコンでカットして、それでJU60ツイーターのワイドレンジの高音と重なる音域がない様にしてあります。
ドアには16センチスピーカーが付いていて、その裏にコイルが付いていて、中高音を出なくしてほぼ低音のみにしてあって、ダッシュの2WAYで出ない音域をプラスしています。
一度その状態で音を鳴らしたのですが、どうもしっくり来ないので、ドアの16センチとダッシュのスコーカーの合わせて4つのスピーカーを取り外しました。
そしてスピーカー裏のパーツを交換して純正の4つのスピーカーの音質アップを図りました。
16センチスピーカーのコイルは小さいながらもフェライトを使って無理やりインダクタンスを上昇させている物で、2ミリヘンリーですからピュアディオ表記に変えると2000マイクロヘンリーとなり、当社の最高が1200マイクロヘンリーですから、パーツのストックとしては存在しない値です。
そこでこのコイルをバイパスして、車室内でピュアコンのコイルで自由にインダクタンスが変えられる様にしました。
このスピーカーは何故フェライトで無理に値を上げているかと察するに、スピーカー裏に普通の空芯こいるだとマグネットの影響を受けやすく、そこをフェライトでインダクタンスを上昇させる事で影響を受けないのですが、やはりそこは良い音には繋がらない様で、単に中高音をカットしているというだけの役割でした。
スコーカー側のコンデンサは最初から付いていた物より大きくて音質の良い物を選んで、ハンダ付けは放熱クリップが付くだけ付けて、コンデンサの中に熱が通らない様にして、短時間でスパッとハンダ付けして、その後エアーで急冷却をかけて、とても艶のある中音域を再生させています。
数値に関しては純正の値から少し上げた物と、もっと上げた物の値を試してみて、音を聴き比べてどちらか値を決定しました。
純正の4つのスピーカーの付属パーツが変わって、音の聴こえ方に変化があったので、ピュアコンの値をじわじわと変えて行き、最も生音・生声に近くなる値を探しました。
それと同時にディスプレイオーディオのバス・ミッド・トレブル・フェダーも調整して、延々何時間もかけて音調整を行いました。
何度もピュアコンのブラックボックスとコイルの値を変えて行き、ブラックボックスが10個目でコイルが10個目で、ディスプレイオーディオ側の調整も含めて100通りぐらいのパターンを比較試聴して一番良い組み合わせを見つけました。
ヴォクシーのお客様は以前はオーディオレス車で好きな仕様でオーディオを楽しまれていたところから、車種でオーディオレスの設定が無いお車を購入されたので、音の仕上がりはかなり心配されていたのではないかと思われます。
しかも以前サウンドピュアディオと仲の良いアーティストさんのライブに一緒に行って、その方があそこにサウンドピュアディオ一行がいると分かって、サックスを体を傾けてPAを通さずに生の音で聴かされた事がある方で、変に強調して「これでいいでしょう。」みたいな事が通用しない方なので、ディスプレイオーディオを使っているのに限界まで生の音に近いという、自分に対してもチャレンジの一台でした。
自分はお客様の納車に立ち会える事が少なくて、後からスタッフを通して感想を聞く事が多いのですが、今回は運よくお客様から直接感想を聞く事が出来ました。
最初にディスプレイオーディオの音を聴いた時は、音は出ているけれどただ出ているだけでステレオ感に乏しく、スピーカーの間に自然に音が浮いてくる感じが全くしなくて、どしたものかと思われていたそうですが、多くのパーツの組み合わせから最も良い組み合わせを探しているのと、あれだけ悪いと思っていた純正スピーカーの音が、裏のパーツを交換しただけで劇的に音が良くなって、最初の音にJU60が付くだけだとどうしようと思われていた不安は全く払拭されていました。
JU60を使ったプレミアムベーシックというのが、これから先のトレンドになりそうだと感じたヴォクシーの作業でした。
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Posted at
2024/10/10 10:15:22