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ピュアディオいがわのブログ一覧

2025年04月18日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第25話


不定期シリーズの続・お客様の質問にお答えするは、1か月半書き込みが無い状態でした。


店頭で質問は頂いていますが、これまでのものと若干重複している部分もありますが、いつもより少し切り口を変えてお答えしたいと思います。



まず最近最も多いご質問が、「ピュアコンは何故普通のネットワークよりも音が良いのですか?」という事と、「ピュアコンのコイルを手巻きされていますが、どうして音が良くなるのですか?」という事です。



まず1990年代にピュアコンが発売された時に遡って説明しますと、当時の国産や輸入品のトレードインスピーカーは、パーツ数点を熱収縮チューブで包んでぶら下げるタイプが多く、これが音が悪くて自分は使う気にはなれませんでした。

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音が悪い理由は3つあり、まずパーツが小さい事で、コンデンサの質感が悪く、コイルは小さい大きさで高いインダクタンス値を得るために中心に金属を入れて無理やり値を上げていて、これでは雑な音しか再生出来ません。

またコンデンサーを熱で炙る事で更に音が荒くなり、これを何とかしたいと考えたのがピュアコンでした。


各パーツを十分な距離を取って影響を受けなくするのと、鉄心を入れて無理にインダクタンスを上げるのではなく、空芯という間に金属を入れない状態で上質なコイルで滑らかな音を再生させています。

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もう一つ下に敷いているMDF板は木材を一度粉にして、それを固めて均等な材質にしていて、木目がある木だと硬さが場所によって異なるために、あえてMDF板を使用して、後付けのコイルとブラックボックス内のコイルの合計4つから出ている微弱振動をMDF板に逃がして高音質を得ています。

過去には質の悪くて厚さが半分のMDF板を使ってサウンドピュアディオと同じを謳っているお店がありましたが、載せていたのは付属のネットワークで効果は全く違い、そのお店は今は廃業しています。


ネットワークのコンデンサの熱の件に関しては、表面を熱で炙るのもいけませんが、リード線にハンダ付けする時に熱が伝わっても音が荒くなるので、当初は8本のクリップでタコクリップとか、10本のクリップでイカクリップとか呼んでいましたが・・

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現在はとにかく付けられるだけの本数を付ける様にいて、本数が増える事によって年々音が滑らかになって来ていて、現在はクリップはこれ以上増やせない状態で作業をしています。

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市販のネットワークのコイルはホームオーディオ用の高級コイルに比べると銅線が細く純度も低いので、一番メインのコイルは外に出して自由な大きさにするという手法を、1990年代から取っていました。

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ただし最近は車の電動化が進んで、車のあちこちから電磁波が出ていて、ホームオーディオ用の空芯の間が大きいコイルでは電磁波を吸い寄せて、音質が上がらないという場合が出て来ました。

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そこで3Dプリンターで市販では無いボビンのサイズを作って、ボビンから銅線を抜き取って、一から空のボビンに手巻きする事でこれまで表現出来なかった音の領域を表現出来る様になりました。

これは高級なスピーカーだけに限らず、ベーシックパッケージを全て手巻きコイルにした事によって、1グレード上の音を表現出来る様になりました。


ただ手で巻けば良いという訳ではなく、巻いて行って少しでもゆがみが出たら10周20周ほどいて元に戻って、原因を見つけたらまた強く締め直してを繰り返すから、機械巻には出来ない良いコイルになるのです。


実際にはとんでもない時間がかかりますが、音のためには時間と労力は惜しみません。



そして昨年の暮れに発売して大人気なのがピュアディオ完全オリジナル製品の『コントロールコンバーター』で、ハイローコンバーターを一から作って大型化したと言えばそうですが、あえてコントロールと名付けているのは、そのボリューム操作の滑らかさと正確さで、ダイヤルを触ればホームオーディオ用の大型のアナログボリュームを使っていると直ぐに分かります。

左右のレベルを狙ったレベルにピタッと合わせる事が出来て、ハイローコンバーターの半固定ボリュームのマイナスドライバーを入れて微妙に合う・合わないというストレスから完全に開放されて、調整時間も短くて正確になりました。


その3色が良く分からないという方のために詳しく接刑しますと、まず最初に赤いラベルのコンバーターを製作して、赤よりもピンクの方が色が映えるからとピンクに変更しました。

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この時点では1種類の音色しか無かったのが・・


そのうちトヨタの純正ディスプレイオーディオでは高音のヌケが足らなくてトーンを上げないといけない車種があって、トーンを上げると音が荒くなるので、なるべく上げなくても済むシャープな音色になるパーツを選んだのがブルーのラベルのコンバーターです。

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ただ日産のディスプレイオーディオやホンダのナビオーディオでトーンを下げる必要がある車種が多く、逆にマイルドになるパーツを選んで、パーツの並べ方を変えて更にマイルドさを増したオレンジのラベルのバージョンを制作しました。

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最初に製作したピンクのラベルはブルーとオレンジの中間よりもややオレンジ色の音色で、3色の色を選ぶのとピュアコンの値とトーンやイコライザーの調整で生音・生声に近くなる様に音調整を行っています。



その前のステレオのハイローコンバーターをモノラルにして2個使用するタイプも、普通のハイローコンバーターに比べたらかなり音は良いのですが、やはりドライバーを入れて調整する半固定ボリュームでは限界が見えて、それでコントロールコンバーターが圧倒的な人気となっています。

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今日はお客様からのご質問が多いピュアコンの歴史と、コントロールコンバーターが3色になった理由を、かなり速足でお届けさせて頂きました。

Posted at 2025/04/18 10:16:06 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2025年03月02日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第24話


第三シリーズとなったお客様の質問に答えるも、1月の12日に書き込んで、2月は一度も書き込みが無いまま終わりました。

最近お客様からよく聞かれる事は、「宇部店の取付台数は過去最高になっていませんか?」という質問というか感想ですが、実は過去最高の入庫数となっています。

ただ2000年辺りと比べてお客様の単価が減っているため、売り上げは過去最高ではありませんが、新規とリピートのお客様の細かなシステムアップの作業で、入庫数は過去最高で代車がフルに出たり、自分と次男とたまに長男の車が一時的な代車として貸し出されて、今月末にやっと1台代車が増車される事になりました。


その入庫数の多さの秘訣はここ数年の技術力やオリジナル商品の商品力アップなどの秘訣がありますが、最近お客様からのご質問で、「社長のブログはやたらと無線の話がよく出て来ますが、この話と音質アップは何か関係があるんですよね?」という事を多くの方から聞かれています。

店頭ではその内容について細かくお話していますが、今日はこの事に付いてここで細かく紹介させて頂きます。


近年のサウンドピュアディオの音質アップは合わせて3つの事柄があって、まずはデジタルプロセッサーとチャンネルディバイダーとアナログイコライザーの3点の音質向上があります。

これはどちらかというと上級のお客様向けの製品ですが、何年かまえからこれらの製品の音質アップのメニューが発売されて人気となり、今の時点では取り付けられたほぼ全数のチューニングが終わっています。

チューンドのチャンネルディバイダーは発売からもう20年が経っているのに、それが延々使い続けられる耐久性で、更にここに来てバージョンアップとは、もう完全に元が取れている製品に僅かな費用で音が良くなるのですから、絶大な人気がありました。


なぜ発売から20年も経つのにこのチューニングが出来なかったかというと、チューニングに必要なパーツがオーディオ業界には無いパーツだからで、かといって無線機業界にあっても市販されていないので、使いたくてもつかえないパーツでした。

なぜそのパーツが使える様になったかというと、自分が趣味で使っている無線機からパーツを外して来てカー用のプロセッサーに移植したら、これまでに聴いた事の無い様な艶のある音に生まれ変わりました。


このパーツはA社の物だと何の変化も無く、B社の物は高音がキンキンしていて、C社の物だけカー用に転用すると音に艶が出る効果が得られました。

自分はC社の製品のファンで複数持っていて、A社の物もB社の物も持っていました。

C社のパーツを抜き取った物が自宅に数台あって、専務が「いくら音が良くなっても使えない無線機がこんなにあるとは・・」と、ちょっと怒られましたが、抜き取った部品を補修パーツとしてメーカーからもらえば再び無線機は動作させる事が出来ます。


しかし音が良くなると分かれば専務がどんどん補修パーツを欲しがって、1店の店で取り寄せると明らかに怪しいので、数店を渡り歩いて補修パーツを集めていました。

もちろん補修パーツを手に入れるにはあちこちのお店でそのパーツを使っている無線機を買う必要があって、それでもそのパーツを使ったチューニングを望むお客様が多く、最後にはC社の無線機にA社のパーツを使う『魂を入れ替えた無線機』を作って需要に応えていました。

その魂を入れ替えた無線機の周波数はここのブログでよく出て来る351MHzの物で、魂を入れ替えても受信能力も送信出力も全く問題無く、そもそも無線機にしてはオーバークオリティーのパーツを使っているので、それを替えたところで気付く人もいません。

よくここのブログで「351MHzのデジタル簡易無線に興味のある方は無線機をお貸しします。」と書いてあるのは、魂を入れ替えた無線機をお貸ししますという事で、まあまあの台数を自分は持っています。


そんな無線機のテクノロジーを使ったプロセッサー・チャンネルディバイダー・アナログイコライザーのチューニングも、遂にメーカーが「補修パーツの出る量が明らかにおかしい?」と気付かれてしまい、遂に制限が入って、今は以前の様な入手は出来なくなりました。

それでも10台分ぐらいはまだストックを持っているので、まだチューニングをしておられない方は、もう少しの間は対応出来ます。


ただ自分が無線機以外に転用すると分かってパーツ供給に協力したお店には、メーカーから冷遇される様になったお店もあって、サウンドピュアディオが繁栄しても、協力して頂いたお店の経営が悪くなっては申し訳ないので、無線機業界が繁栄してお店が潤う様に他業界を盛り上げる動きもしている訳です。


そのプロセッサー系のチューニングで音質が良くなると、次に気になるのが純正のディスプレイオーディオを使っておられる方のハイローコンバーターの性能で、ハイローコンバーターでプロセッサーに届くまでの音質を上げないと、せっかく良くなった後ろの段の性能も100%発揮されておらず、それを改善するために考えられたのがコントロールコンバーターです。

こちらもオーディオ業界には無いパーツを使用していますが、さすがに無線機からの抜き取りの魂入れ替えはもう出来ず、昔からある無線機屋さんをまめに回ってパーツを集めていました。

ただこちらも数には限界があって一時的にパーツが尽きて来たのですが、あるパーツを2種類組み合わせて違う特性のパーツが出来るという事が分かって、今のところ安定して供給出来る状態です。


無線のテクノロジーを使っての音質アップは、ピュアコンのコイルやブラックボックスの一から手巻きコイルにもあって、自分が中学・高校の時は空のボビンは無線機屋さんで普通に売っていて、それに銅線を巻いて手作りの高性能コイルを巻いていて、「昔は空のボビンは普通に手に入っていたんですけどね・・」とぼやいていたら、あるお店の方が「3Dプリンターを使ってボビンが出来ますよ。」と言われて、高い材質と安い材質で2種類の素材で出来ると分かって、「かなり強い力で引っ張るので、高い方の材質でお願いします。」と専用設計のボビンの外付けコイル用と内部コイル用の物を特別注文で作ってもらって、今のトータルで高音質のピュアディオの音が出来上がっています。


この事を知らない人が自分のブログを見ると、「趣味の無線の事ばかり書き込んで、オーディオ屋さんなのに。」と否定的に思われる方も多くおられる様ですが、オーディオ業界には無いテクノロジーをこれまでのカーオーディオに組み合わせる事によって、誰も到達した事のない高音質というか、ただの高スペックではなくて、高忠実度の極めて生音・生声に近いサウンドを表現する事に成功したという訳です。

Posted at 2025/03/02 11:03:32 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2025年01月12日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第23話


今年になってこのシリーズは一度書き込んでいますが、その第22話を読まれた複数の方からの同じ様な質問で、自分の学歴・職歴について詳しく書き込んだつもりですが、「電子パーツを扱っている会社で働いていた事を始めて知りましたが、まだ何か書いていない事がありますよね?」という事を聞かれました。

特に「特別な発想力があるから、何かビジネス塾などで勉強していませんか?」という事を聞かれて、確かにこれまでその手の経歴は一切隠していました。

その発想力の一つが、ほぼ全てのカーオーディオの専門店が大手メーカーやオーディオ評論家の話を信用するのに、サウンドピュアディオだけは同じ方向に行かないという、よほどの根拠が無い限りそんな事は出来ませんが、あるビジネス塾的な勉強を確かにしていました。

28歳の時に長男が生まれて、その時はまだディーラーや中古車店の取付の下請けをしていて、2台の仕事をして直接お客様からの受注の半分ぐらいか、それ以下の収入しかない安請け合いの仕事を大量に受けていて、結局体を壊して一番小売りの仕事が多い12月に入院する事になりました。


その時まで自分はビジネスについて勉強する事は一切なく、ただ仕事の量が入っているのが心の支えで、それが原因で12月に1か月入院となって、ベットでやる事が無いのでビジネス書籍ばかりを読んでいました。

その中であるビジネス講座の通信教育があるのを知って、退院してから早速そこに連絡を取ってみました。


ところがその会社の山口支部に話を聞きに行ったら、「私は以前Sという会社のM社長の紹介であなたの店に行った事がありますが、その時は自分には必要無いと話を聞かずに断られたんですよ。」と言われてビックリしました。

確かに下請け仕事で忙しい時に、何かビジネス教材か何かのセールスマンが来て、邪魔だなと追い返した人に、こちらから探して合いに行くとは、自分の愚かさに呆れました。


自分の所に言ってみてと言われた社長さんは、素人が集まってDJのサークルをしていた時のメンバーのうちの一人のお父さんで、そこの教材を使って仕事を成功された方で、「あのやり方をしていたら、あそこはそのうち行き詰るだろう。」と心配してセールスマンをよこして下さったのに、何と自分はその方の顔に泥を塗る様な事をしていたのでした。


ただその会社のコースが終わってある程度の発想力が付いた後に、今度はもっと上のセミナーが受けたくて、博多や東京などの別の会社が用意しているビジネスの勉強をする様になりました。

そこで知った発想力でサウンドピュアディオの独自のやり方と思われる手法は、小さな会社でも大手が出来ない隙間的な部門で成功するという考えで、例えばラジオとかテープレコーダーが無い時代にこれを発明するのがオリジナルビジョンで、ラジオとカセットセットテープレコーダーを組み合わせたのがラジカセで、これはハーモニックビジョンになります。

ピュアディオで一番売れているのがピュアコンで、これはパッシブネットワークという既に世の中にある商品をラジカセの発想の逆の今ある物を分割してブロック化して、値を細かく変更するというハーモニックビジョンから成り立っています。

ZSPやコントロールコンバーターは「こんな物あっても売れないだろう。」と誰も手を出さなかったジャンルを作った、オリジナルビジョン的な製品で、ただ行き当たりばったりで作ったら当たったという物では無く、エンドユーザーの方の多くの声を聞いて、ありそうで無いけど、あったら欲しい!」という『欲しい』というニッチな需要に応えた製品なのです。


もう一つの発想力として、『少品種大量生産』という考えと、『多品種少量生産』という考えがあります。

例えばこれをスピーカーのパッシブネットワークに例えると、大手メーカー製のネットワークは1種類のネットワークで多くの車や店頭のディスプレイに対応しないといけなくて、実はかなりのカー用スピーカーのネットワークが店頭のディスプレイで最も効率が良い事をご存じ無いと思います。

1990年代には某メーカーがセダン用とクーペ用とワゴン用で専用のチューニングをしているというネットワークがあって、3種類分解して比べたら全て値が同じで、それだけ同じ組合わせでないと利益が出なかったのでしょう。


そんな少品種大量生産の大手メーカー製のネットワークに対して、ブロック化したユニットを手作りで少量づつ値を変えて作って、数百種類ストックして、その都度合うも物を探して付けるのが『多品種少量生産』という考えで、小さな会社は大手が出来ない『多品種少量生産』という手法が成功への道につながるという考えです。


カーオーディオ業界はソニーが1980年代に一度撤退して、1990年代に再参入して、でも2000年代になってまた撤退して、三菱電機のダイヤトーンは1990年代にカーオーディオを撤退して、2010年代に再参入して、現在は事業撤退している状態で、大手が撤退するぐらい厳しい業界の中で、『エンドユーザーが本当に必要な製品は何なのか?』と、『音楽を作った人がファンに聴いて欲しい音はどんな音なのか?』を追求して結果、何とかヒットアイテムを続けて発売し続けています。


人は自分に自信が無いと何かショップとしての名誉が欲しくなり、『カロッツェリア✕認定店』とか『クラブダイアトーン認定店』などの冠を手に入れれば一流と勘違いしてしまいます。

この2つの冠が無くても普通にビジネスが出来ているというか、逆に冠があるがために脇が甘くなって、メーカーや評論家の力が弱くなるとそれに連れて店の売り上げも下がるので、最初から無かった方が長い目で見たら良かったというのが今の結論です。


目先の損得ではなくて、『中期・長期的な事業計画』という10年後20年後にどうなっているかという物の見方で考えると、大手メーカーの作った『冠ビジネス』は危険と思った自分の判断は、今となっては正しかったと言っていいでしょう。


ただそういった物事の原理原則に基づくビジネスをして来たつもりが、加盟店と呼んでいたグループ店には浸透していいなくて、次々に閉店していく事態となり、その原因は『長話による効率の悪いお友達ビジネス』と、『インピーダンス無視の音造り』の2つにあったと考えています。

あっ、前にも長話の事を書いてお客様に気を使わせてしまった事がりますが、1時間2時間の話ではなくて、3時間4時間の事で、1・2時間は常識的な範囲ですので気にしないで下さい。


せっかく成功出来るビジネスモデルを作ったにもかかわらず、そのモデルと反対の我流を通したために採算が合わず閉店ばかりで、今は自分が直接音調整をしている2店のみになって、多くのお客様から「加盟店がある時よりも音が良くなった。」と言われています。

いくら言っても言う事を聞かない店の世話が無くなったために、目の前の仕事に集中出来る様になったからでしょう。



『インピーダンス無視の音造り』についてはまた別の機会にお話ししたいと思います。


以上、お客様の質問にお答えして『第23話』でした。

Posted at 2025/01/12 11:32:29 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2025年01月06日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第22話


日頃はあまり店頭に出なくて、バックヤードでひたすら製品を作っている井川ですが、年末年始の営業ではいつもよりお客様とお話しする時間が多く取れて、その中でこれまで書き込んだこのシリーズの内容があまり理解出来なかったといお話を複数頂きましたので、過去と重複してしまいますが、比較的新しいお客様にも解る様に書き込ませて頂きます。

まず自分の最終学歴は美祢工業高校の電気科を出て、その後就職したので大学には行っていません。


その就職の時にひと悶着あって、学校の成績はまあまあ良い方で、特に電気に関する部分はテストの時にわざわざ試験勉強をしなくても動作原理の根本が分かっているから素でいい成績が取れたので、試験勉強の時だけ一時的に覚えるという勉強のやり方に意味が無いと思っていた生意気な高校生で、学校の授業で先生が動作原理を間違えて逆の意味で話しているのを、「先生、それは違います!」と言っていました。

高校3年の秋には電機メーカーのN社の就職試験を受ける学校推薦が決まっていて、そこのメーカーに就職して工場で働いて、休みの日はその会社の無線部で趣味の時間を過ごして、それで定年まで過ごせるという人生プランでいました。

ところがある日担任の先生から呼び出されて、N社の推薦が今年は出来なくなったと言われました。

別に自分が悪い事をした訳ではなく、毎年電気科から1名募集があったのが、その年は機械科にその会社の上の方に親戚がいる生徒がいて、電気科の募集が無くて機械化の特定の生徒を逆指名して来たので、その時だけ電気科の募集が無いとの事でした。

自分は「それならH社にします。」と自分より成績が明らかに悪い生徒がH社を受けるので、替えてもらえばいいぐらいの気でいたら、電機メーカーの推薦はその時点で全て決まっているから変えられないとの事で、電機メーカーへの就職を諦めざるを得ませんでした。

ちんみにH社を受けた同級生は落ちたので、「あの時自分と替わっていれば学校も恥をかかなかったのに。」とひねくれていました。


H社を落ちた同級生は町の家電屋で働く事になって、「自分も同じ様な道に進むのか?」と心配していたら、美祢市の石灰石加工工場が高校卒業者を2名募集していて、本来の自分の勉強して来た道とは違うけれど、とりあえずどこかに就職しないとと受けたら、自分がトップの成績だったらしく、受かって就職する事が出来ました。


ここの部分がこれまでかなり殴り書き的で、「よく意味が分からなかった。」と言われる方が多かったので、お分かり頂けたでしょうか?


そんな電気とは全く別な仕事に付いて、「自分はとても運が悪い!」と悲観していましたが、その後運が悪い中の運が良い事が自分に起きました!

それは石灰石加工会社が生産一係と生産二係があって、自分は生産二係に配属になりました。

一係は石灰石を加工して肥料などの生産を行う係で、二係はセメントなどの材料を生産する係で、この一係か二係に配属されるかが、後の人生に大きく差を付ける事になるかを大きく変える事になりました。

ここまで読んで勘の良い方ならお分かりと思いますが、生産二係にいたという経験がドアのセメントコーティングの設計に大きく関わっていて、更に自分の母親は別な石灰石加工会社の成分分析をしていて、カーオーディオ業界でセメントコーティングの様な製品を一早く世に出したのは、美祢市が日本で最大の石灰石の生産地で、知らないうちにそういったノウハウを身に付けていたので、他では真似出来ない製品が出来たのでした。


ただやはり石灰石加工会社にはなじめず、たまたま宇部市にある電子パーツの販売会社が店舗を移転して拡大オープンさせる事を知って、それで応募したら電気・電子関係の資格を多く持っていたので即採用になりました。

ただ就職したら一日中電子パーツの中で仕事が出来ると思ったらそうでもなくて、他の家電部門の配達設置にしょちゅう呼ばれて、それでも半分ぐらいの時間は電子パーツの仕事をしていて、カーオーディオ業界では自分ぐらい電子パーツについて精通している人間はいないと思います。


そんな高校生の時の運が悪く大手電機メーカーに就職出来なかった事が、後にサウンドピュディオの商品に繋がって、そのまま電気メーカーに就職していたら、今のサウンドピュディオの商品は無かったでしょう、というかサウンドピュアディオの存在が無かったでしょう。


今回は過去に書き込んだ内容の重複になりましたが、サウンドピュアディオが生まれる根っこの部分が、新しいお客様にも理解していただけたら幸いです。

Posted at 2025/01/06 10:49:56 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2024年12月12日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第21話


12月に入って初めてのお客様の質問にお答えするシリーズの書き込みです。

今回は質問というよりもお褒めの言葉の様な内容を複数頂きましたのと、その前の過去のお叱りなども含めて、ここで紹介させて頂きます。


それはサウンドピュアディオのブランドがスタートした2001年頃に、「サウンドピュアディオは大手メーカーの音の良い専門店のリストに載っていないので、まるで自分が買ったお店が音が良くない様に感じるから、音の良い専門店のリストに載る様にして欲しい。」というご要望を沢山頂いていました。

ピュアディオブランドが出来る前の『カーオーディオ専門店オーディオボックス』と時の1990年代の後半は、音の良い専門店のリストに載っていたのですが、当時はタイムアライメントを使用したデモカーを用意する事が条件だったので、最初だけタイムアライメントを使ってデモカーを作って、メーカーの担当社に聴かせた後にタイムアライメントを切ってセッティングし変えてデモンストレーションを行い、ユーザーにはタイムアライメントは使わない様にと言って販売していました。

ところがそれを知った他店がメーカーに、「あの店はタイムアライメントを否定している。」とチクリが入って、メーカーの担当者が来て、「タイムアライメントが良いと褒めてもらえなかったら、音の良い店のリストには載せられません。タイムアラメントを勧めるか、リストから外れるかのどちらかを選んで下さい。」という話になって、「リストから外して頂いて結構です。」と言ってリストから外れました。


当時一部のお客様からは、「その時だけ言う事を聞くふりをして、後から戻せばいいんじゃないですか?」という意見もありましたが、どうせまた他のタイムアライメント推奨派の店のスパイが来たら同じ事になるのと、一時的にでもタイムアラメントで音の調整をする事で音感がズレるので、あっさりリストに載らない選択の方が長期的に考えたら吉と思いました。

もちろんもうリストに載せてもらえないので、自社が自分の予算でPRするしかなく、時代はタイムアライメントありきのスピーカーの音造りになって来ていたので、80年代の終わりから90年代の前半にあった様な『プロ用のユニットに近い音色のスピーカー』を販売するために『サウンドピュアディオ』という新しいブランドをたちあげました。


この『オーディオボックス』から『サウンドピュディオ』と店名を変えた時に、多くのお客様から、「オーディオボックスの方が慣れているから、オーディオボックスのZSPではいけなかったのですか?」という質問を頂いていました。

実は当初はオーディオボックスのZSPという名前で発売したかったのですが、特許庁に商標登録を出そうとしたら、アメリカの『AUDIO VOX』という会社が日本でスピーカーブランドとして商標登録されていて、VOXとBOXで一字違いで類似しているというという事で商標登録出来ず、他の名前でいくつも商標登録を出して、結局通ったのが『ピュディオ』と『ピュアーツ』の2つで、ピュアディオを店舗名とスピーカーやケーブルのブランドとして使用して、ピュア―ツは静電気除去システムの名前として使用しています。


そんな2001年のピュディオブランドのスタートがあって、タイムアライメントを使わずに本来の音楽の音色に近い音を車内で再現するをモットーに活動していたら、2010年代には三菱電機が休止していたダイヤトーンブランドを再開して、『サウンドナビ』という音の良いナビゲーションシステムという触れ込みで発売して、そこでも音の良い専門店のリストが作られました。


自分もお客様もダイヤトーンのサウンドナビにはとても期待していて、なぜならダイヤトーンブランドは90年代にオーディオ評論家を使った事でブランドが一度消滅したので、次は評論家に頼らないプロ機の様な音の製品が出るであろうと期待していたからです。

ところがスタートしてみたらオーディオ評論家の力を借りてまた前と同じ事で、耳の錯覚を利用した機能のオンパレードで、もちろんタイムアライメントは必至で、まだカロッツェリアの方の機能をいくつかオフにした方が自然な音で、クラブダイヤトーンのリストには載ろうともしませんでした。

この時も一部のお客様からは「なぜ音の良い専門店のリストに載ろうとしないのか!」というお叱りを受けましたが、最近ダイヤトーンがサウンドナビとカー用スピーカーのほとんどを生産を辞めた事を知って、大手メーカーの戦略に乗らずに独自路線を進んで良かったと、自分の選択が正しかったという事を感じました。


ここまで読まれて多くの方は感じておられると思いますが、サウンドピュアディオは1980年代の後半から90年代の前半にあった、プロ用機器の様な音が出るカー用の製品を追い続けた事で、業界全体がマイナス方向に行っても、『本来の音楽の音色に近い状態で聴きたい』という需要は絶対に有るという信念に基づいて仕事をして来て良かったと、実感しているところです。


以上、過去30年弱のお話を、かなりダイジェストでお届け致しました。

Posted at 2024/12/12 11:24:19 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
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サウンドピュアディオの井川です。 福岡県・山口県でカーオーディオ専門店を営んでいます。 アーティストとのコラボレーションにより、より生演奏や生の声に...

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