「鈴鹿サーキットを激走して見えた事」
シリーズ5回目になりました!パチパチ!
実はサーキットインプレは伏せておこうと思ってました。
内容的に特殊で書いても皆さんの参考になるか不明ですし
インプレッションVol.3の記事考察通りになったので・・・。
しかしご要望もあったので、長文の勢いで書きたいと思います。
<鈴鹿サーキットを走った総合的な感想>
ポールスターパフォーマンスパッケージ(以降PPP)がどの様な力をサーキットで発揮するか楽しみでした。
それは、PPP等のプログラム書き換えで、街乗りではノーマルとの違いを体感できたので
サーキットでもという期待があったからです。
しかし街乗りやワインディングで感じていたPPPの圧倒的なトルク感は、サーキットでは全く感じられませんでした。
これらの事実を自分なりに紐解いてみようと思います。
◆PPPとノーマルを比較して
鈴鹿サーキットでは低速時より、高速域でのパワーやトルクが重要になります。
わかりやすく言えば80km~180kmでのトルクや加速感です。
結果としてPPP車もノーマル車も鈴鹿のバックストレートでの最高時速は、ほぼ同じで
両車共1.6Lの加速で、高速域でのポテンシャルは変わらない事がわかりました。
この事からPPPのようなプログラム的にパワーやトルクを上げる物は街乗りでは体感できても
サーキットでは体感出来ないし、速さとは数字的な性能だけでは語れないのかなと・・・。
【鈴鹿バックストレート(同じ区間)での3台の最高速比較】
◆ V40 T4 SE (180ps/24.5kgm) 約180km
ノーマルでもPPPに迫れます!
◆ V40 T4 SE PPP (200ps/29.1kgm) 約180km
PPPでの優位性は無く、80km~の加速は発進時ほど鋭くないです。
◆ ACCORD Euro-R (220ps/21.0kgm) 約210km
比較の前愛車・一番トルクが少ないが80km~のトルク感や加速はPPPより圧倒的に速い
上記データから、PPPもノーマルも80km以上の高速域では、あまり数字が形に現れないようです。
なので、低速で感じているドッカンパワーを期待していると、あれ?って感じになります。
もし200kmまで速度を出すとすれば、時間がかかるのではと思います。
ココまで読むとガッカリするような感じなのですが、ではV40は鈴鹿では走らないのかと言われると
そうでは無いですよ!
今回BMWの135iと走りましたが、結構食らい付いて行けました。下りでは引き離されますが
上りとコーナーはV40が速く結果、タイムでは勝ちました。
■うのちんV40 (3'04.539) ■135i (3'05.332)
V40凄いでしょう!・・・ただ、0からの加速はボロ負けでしょうねw
という事で、数字だけでは言い表せない車の世界。とても奥が深いですね。
そしてワインディングとサーキットでこれだけV40の性格が違うとは思いもしませんでした。
高速域用にソフトよりハードのパワーアップが今後の課題なので、後で考察します。
◆サーキット用ブレーキパッド
熱対策もあり、ディクセルのZタイプで走りましたが、申し分無いストッピングパワーで最高です。
ダストはノーマル程度は出ますが・・・。そこは性能第一で!
ただ街乗りでの問題は初期制動力が強く、軽くブレーキに触れてるだけで停まれます。
なのでACCで、コンピューターが繊細なブレーキをしない時に、むち打ちになりそうなブレーキをします。
気持ち的には、プロミューのHC+の方が街乗りは楽な様な・・・。ご参考までに。
◆Sモードとマニュアルモード
もうはっきり言います。Sモードしか使い物になりませんでした。
マニュアルモードは勝手に変速され、トルクがコーナー中にスッポ抜けたりしてダメです。
プログラム的にギア固定出来るようにして、変速時の回転安全マージンを少なくしない限り
パドルが付いてもオモチャか邪魔にしかなりません。
PPPはこの辺も変更してくれないとPPPの意味が無いと思います。
V40のポテンシャルを使いきれない一つの原因だと推察。
◆初めてのトルクステア
DSTC SPORTモードで最初走りましたが、初めてトルクステアが発生しました。
ちょっと怖い勢いで左右に振られたので途中からオフりました。
ワインディングでは無かったので、現象がどのような状況下で起こるか様子見です。
◆ピレリ Cinturato P7の性能
エコタイヤですが、サーキットでは悪くない働きで優秀に感じました。
高速コーナーでも鳴いて滑りながらも安定していて、コントロール力を失いません。
こじらず、丁寧な舵角を与えながら走り、鳴きはじめたらそこをキープしてあげると
悪くない働きをしてくれます。またタイヤの減りも少なく、優秀だと思いました。
◆純正シート
ワインディングでも横Gでは、体がシートからズレるのですが、少しでもそれを無くすのは
出来るだけシートの背もたれを立てて、座面も前をあげて横から見て、レのような感じにして
深く座るようにすると若干マシな気がします。
◆足回りについて
ロールはありますが、ノーマルから変更する必要を感じさせない良い働きをしていると思います。
ノーマルの足回りは10000km~が本番だとショップの人にも言われたので、本当のパワーを
堪能してから交換の必要があればですかね。
ただこのサスは、重い車用に感じます。家族4人乗って旅行の荷物載せて走った時に
素晴らしい足回りの動きだったので・・・。
◆オイルの劣化
普通サーキット走ったあとは、オイル交換しないといけない位に、パワーダウンするのですが
エコオイルは違うのか普段通り良く走ります。
サーキットで水温見ていても、普段と変わってなかったので、エコオイルは耐久性あるのかなと
交換を見送ってます。
◆鈴鹿を速く走る為の改良ポイント(私的意見)
低速域はノーマルでも十分なので、高速域での走りを改良
・ハイグリップタイヤ ・・・ コーナー速度を上げる。最初のチューニングで断然にお勧め。
・プラズマダイレクト ・・・ 高回転時のスパークパワーを上げる?
・最後は吸排気系交換 ・・・ トルクが抜けないか心配ですが高回転のレスポンス向上
マフラー交換で怖いのは、軽量化に繋がり、リアのトラクション不足にならないかです。
大きなリア羽付けられないのでノーマルが良い可能性も・・・。
◆最後に
あくまで高速域のサーキットでの話として書きました。
V40はノーマルでも、ワインディングを圧倒的に速く走れるので
次はワインディングに近いであろう、速度域が低いサーキットで実力をチェックしたいですね。
今後色々実験を繰り返して行けたらと思います。
【関連記事】
走行性能から見たV40 「街乗り&高速編」 Vol.1
走行性能から見たV40 「ワインディング編」 Vol.2
走行性能から見たV40 「ポテンシャルについて」 Vol.3
走行性能から見たV40 「ポールスターパフォーマンスパッケージ編」 Vol.4