何か不完全燃焼気味に赤岩廃隧道群の探索を切り上げ、大平地区を後にしました。
一旦、国道13号へと出て、東栗子トンネル・西栗子トンネルと2つの長大トンネルを通過し、刈安除雪防災センターにある休憩所でひと休憩です。
今から7年前。廃道歩きに興味を持ち始めたころ、このトンネル区間の旧道にあたる「万世大路」を東栗子トンネル福島側から栗子隧道まで往復したことがありました。ちょうど同じ9月で、たまたま廃道の薮が刈り払われた直後でしたが、それでも休憩を含めて往復6時間。最後は足を引き摺りながら車に戻ってきた憶えがあります。その時は同じ日の午後にさらに国道113号の旧道である片洞門、翌日は宇津峠の廃道も踏破してましたから、今に比べればまだまだ体力がありました。
足は筋肉痛でパンパンのままですが、多少疲れも癒えてきたので次の目的地へと向かうことにします。国道13号、米沢南陽道路と経由して南陽市街地の北はずれにある坂へやって来ました。
羽州街道架道橋。トンネル並みの立派な意匠です。
国道13号から分岐する旧道(羽州街道)を奥羽本線が跨ぐ地点にあります。国道の混雑を避けて旧道へと入ってくる車がけっこう多いので、見物にはちょっと注意が必要です。
ここからは南陽市街に戻り、国道113号で新潟県方面へと抜けることにします。
さて小国町内の綱取トンネル前の駐車帯まで来たところでストップ。長靴に履き替えて、さっそく草の生い茂った廃道へと突っ込んでいきます。
ここは「片洞門」と呼ばれる国道113号線の廃道です。この廃道が本道だった時代、屈指の難所だったそうです。普通、洞門は字のごとく門型ですが、絶壁を通行できる分だけ掘削した結果、半アーチ型になったので「片洞門」と呼ぶようです。
覆いかぶさるように岩がせり出しています。道路幅はちょうど草が生えている分だけで、左手は絶壁です。
ここは大きな一枚岩を道幅分だけL字型に削り取ってあります。やはり道幅は草が生えている分だけ。
ここは路面が崩落してしまって、道が右側1m弱しか残っていません。
国道の橋が工事中のため、ここで行き止まりです。
本当は、この先にある綱取橋という明治時代の石アーチ橋を見たかったのですが仕方ありません。もと来た道を引き返すことにします。
昭和34年に現国道が開通するまで、この道をトラックやバスが通行していたのですから恐ろしい話です。小国町のホームページに当時の写真が掲載されてます。
綱取トンネルまで戻りました。
今度は反対側の弁当沢トンネルの旧廃道へと入ります。こちらは初めてです。
片洞門とは打って変わって、こちらの廃道は穏やかなものです。
弁当沢トンネルのロックシェッドが見えてきたので、これで引き返します。
駐車帯へと戻ってきました。
靴を履き替えて車に乗り込み、再び国道を走ります。
関川村まで来たところで道の駅関川に立ち寄ります。ここは温泉施設があるので、車中泊をする者には大助かり。赤岩でかいた大汗をようやく洗い流してゆったりと湯船に浸かります。
この後は国道7号-日本海東北道-北陸道と経由し、黒埼PAで晩御飯。気も緩んで眠気も来たので3時間ほど仮眠。その後さらに北陸道米山SAまで進みましたが、妙高高原で見たい所を思いついたので、そのままサービスエリアで朝まで眠ることにしました。
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ドライブ・廃道・廃線跡 | 日記
Posted at
2015/09/23 14:15:27