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2022年12月31日

旧北陸本線 若水隧道を探索しました(2)

2022年12月3日土曜日、新潟県糸魚川市の親不知海岸に残る旧北陸本線 若水隧道を探索しました。と言っても、すでに先週の11月26日土曜日に訪問・探索して、トンネルの閉塞部分まで往復済みの物件。

再訪した理由は前回最後に書いたとおりで、今回はきちんとLED懐中電灯を持参し、トンネル内の写真をしっかり撮ることがメインの目的となります。

自宅を3時45分に出発。先週から冷え込みが厳しくなり始めていて、東海北陸道最高地点の松ノ木峠PAの気温は朝7時でもマイナス5℃。気温は低くなりましたが、危惧していた積雪・凍結はなくて一安心です。


9時55分、若水隧道の最寄りとなる国道8号天険トンネル前の駐車場に到着しました。


それでは、若水隧道へと向かいます。


途中、若いカモシカと遭遇し、5分ほどにらみ合い(笑)。




駐車場から歩くこと約30分、若水隧道へと到着しました。






さっそくトンネル内へと入っていきます。


わざわざ写真を撮り直しに来たとは言うものの、トンネル内の風景自体は単調そのもの。先に言ってしまえば、特に目立つ新たな発見があったという訳でもありませんので、悪しからずご了承ください(笑)。

1か所目の退避坑。煉瓦トンネルへ行くと、最近は必ず全ての退避坑を撮影しています。トンネル内でデザインに違いがあるわけではないのですが、何となく(笑)。


ちなみに、私は「退避坑」と書いてますが、ちょっと調べてみたところ、法令上は「待避所」だそうです。現行法令では、少なくとも50mごとに設置することが義務付けされています。

2か所目の退避坑。


灰色の世界が続いています…。このトンネル、そんなに急勾配には感じないのですが(縦断面図や勾配表を見たわけではありませんが。)、なんでこんなにこってりと煤が付着しているのでしょうか。




3か所目の退避坑。


ボロボロになっていますが、たぶん距離標でしょうね。


4か所目の退避坑。


付着している煤がさらに分厚くなってきたような…。


見えにくいですが、おそらく通信線を掛けていたのであろうフックが側壁に連続して残されています。


5か所目の退避坑。


天井に付着している煤。たくさんの白点が見えますが、光を当てるとキラキラと光ってきれいです。


6か所目の退避坑。


大型の退避坑としては1か所目。コンクリート製なので、後年に安全基準の変更により追加設置されたものでしょう。


アーチ部分ではコウモリが冬眠中。


7か所目の退避坑。


久しぶりに煉瓦が顔を出しました。側壁から漏水があるようで、煤が流されたのでしょう。


電話機などの機器類の設置台でしょうか。


8か所目の退避坑。


9か所目の退避坑。


10か所目の退避坑。


ここの天井は煉瓦の上からコンクリート覆工されているようです。ところどころめくれて剥離しています。


11か所目の退避坑。


12か所目の退避坑。大型退避坑としては2か所目です。


ここの大型退避坑は煉瓦造りなので、開通当時から設置されているものでしょう。




アーチ部分は煉瓦5重巻きとなっています。


そして、1か所目の大型退避坑よりもたくさんのコウモリがぶら下がっています。煉瓦の目地に沿ってきれいに並んでいますね(笑)。




こちらわかりにくいですが、形状からしておそらく丙号距離標でしょう。


ここまでは天井部が明るい灰色、側壁部が暗い灰色の煤が付着していましたが、この辺りからは天井部が暗い灰色、側壁部が明るい灰色と逆転しています。理由はわかりませんが。


13か所目の退避坑。


14か所目の退避坑。


15か所目の退避坑。


枕木と思われる木材が転がっています。


16か所目の退避坑。


暗闇の中、まだまだ灰色の世界が続いています。


17か所目の退避坑。大型退避坑としては3か所目。


18か所目の退避坑。


付着する煤がだいぶ薄くなってきました。


19か所目の退避坑が見えてきました。ここまで退避坑は右側だけでしたが、ほぼ同位置の左側にも退避坑があります。


19か所目の退避坑。


左側の退避坑。実際には退避坑ではなく、何らかの機器を設置するための場所だと思われます。


20か所目の退避坑。


漏水が多くて路盤に水溜りができ、周りも湿っています。


21か所目の退避坑。


そして、21か所目の退避坑から先が水没していました…。11月26日に来た時には全然そんなことはなかったのですが、先週は天気が悪い日が多かったので、雨水が浸透して水が溜まってしまったようです。


実は今履いている長靴、左足の脛の高さに切り傷があって水が漏るんですよね(笑)。水深が深くならないことを祈って、少しづつ前進します。


結局、長靴の切り傷付近まで水かさが上がってきたので、一旦21か所目の退避坑まで撤退。ジーパンの裾をめくり上げ、左足の靴下を脱いで、濡れるのを承知で再度水没区間へと進入していきます(笑)。

22か所目の退避坑。私が歩いているので水面が波打っています。


閉塞地点まであとわずかなんで、何とかたどり着きたい…。


左足の長靴には冷水が充満してきています。気持ちを固めているので、濡れるのはどうでもいいのですが、水の冷たさが辛い…。


この地点でついにギブアップ。これ以上は水かさが長靴の高さを越えてしまいます。閉塞地点は先週たどり着いているので、今さら右足まで濡らす気にはなれませんでした…。


振り返っての写真。はるか彼方に坑口からの光の点が見えています。


長靴が水をかぶらないよう慎重な足取りで21か所目の退避坑まで下がってきました。ここで長靴をひっくり返して溜まっていた水を出し、坑口へと戻ることにします。


坑口へと戻ってきました。閉塞地点へ再度たどり着けなかったのはちょっと残念でしたが、あらためて多くの写真を撮影できたので、今回の目的は達することができました。


せっかくなので、坑口から親不知海岸へと向かうことにします。


海岸沿いの岸壁まで下り、若水隧道を見上げています。さらにその上部に国道8号のロックシェッドが見えています。




親不知海岸を糸魚川方面へと歩いていくと、バラバラに崩れた巨大な擁壁がありました。旧北陸本線の路盤を日本海の荒波による浸食から守るための施設でしよう。しかし、路線の切り替えにより役目を終えて放置されています。


丸石の転がる浜辺の終端です。今までにも紹介していますが、かつてはこの海岸が北陸道そのものでした。今は浸食のため人が歩ける海岸は消失してしまいましたが、昔はこの先の海岸を命がけで通過していたのです。
ブログ一覧 | 北陸本線 鉄道・廃線跡 | 日記
Posted at 2022/12/31 12:33:29

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