2012年08月06日
67年目の「広島原爆の日」 秩父の大滝の放射線量8/5自己計測データ添付
広島に原爆が投下されてから、今日で67年目となります。
原爆投下により犠牲となられた大勢の方々のご冥福をお祈りするとともに、
現在も原爆症に苦しむ方々に健やかなひとときが少しでも得られますよう、
心よりお祈りいたしております。
今夜8時、NHK総合にて「黒い雨・67年目の真実」と題したNHKスペシャルが放映される模様です。
同番組は、昨年暮れに公表された原爆投下に伴う放射能雨(黒い雨)を浴びた1万人以上のデータに関するもので、同資料は被爆認定に大きな影響を与えたはずのものであっただけに、国から認定拒否された方々の心中は察するに余りあります。
また、こうした被爆に関する資料が公表され、その追跡調査が行われることは、福島原発事故における被爆被害(規模と深度)の推定を行う際に重要な参考資料となる可能性を秘めています。
閑話休題
昨日は、原発の是非を問う国民投票を行おうという活動を行っているNGOのイベントがあり、後学の為お邪魔しようかと思ったのですが、時間の制約でどうしても間に合わないことが明らかだったので、秩父から見て逆方向になってしまいますが、大滝へ放射線量の計測に行ってきました。
結果は次のとおり。生データとなりますので、平均値への換算は次の項で。
(前提条件)
計測日:8月5日
計測場所:大滝温泉下の川原
計測器:RADEX社製 RD1706
(計測値) 単位:μSv/h
地上1メートルでの空間線量 (16:13~)
0.14 0.12 0.12 0.16 0.14
砂地上1cm (16:25~)
0.15 0.20 0.16 0.18 0.18
ノバラ・ヨモギの生える草地上1cm (16:38~)
0.16 0.18 0.17 0.15 0.14
排水口付近の地上1cmのA地点
0.27 0.22 0.26 0.23 0.24
排水口付近の地上1cmのB地点
0.22 0.20 0.16 0.14 0.16
排水口近接の水際1cmのC地点
0.18 0.21 0.24 0.19 0.19
(平均化線量値)*
地上1メートルでの空間線量
(0.14+0.12+0.12+0.16+0.14-0.16-0.12)/3=0.133333333333・・・
→約0.13μSv
砂地上1cm
(0.15+0.20+0.16+0.18+0.18-0.15-0.20)/3=0.173333333333・・・
→約0.17μSv
ノバラ・ヨモギの生える草地上1cm
(0.16+0.18+0.17+0.15+0.14-0.18-0.14)/3=0.16
→約0.16μSv
排水口付近の地上1cmのA地点
(0.27+0.22+0.26+0.23+0.24-0.27-0.22)/3=0.243333333333・・・
→約0.24μSv
排水口付近の地上1cmのB地点
(0.22+0.20+0.16+0.14+0.16-0.22-0.14)/3=0.173333333333・・・
→約0.17μSv
排水口近接の水際1cmのC地点
(0.18+0.21+0.24+0.19+0.19-0.24-0.18)/3=0.196666666666・・・
→約0.20μSv
(雑感)
大滝温泉は道の駅に併設された施設です。
この日は気温も高く汗ばむ陽気でしたが、川原で遊ぶ人の数は少なく、駐車場に停まっていた多数の車は大滝温泉を目当てに来ていた人が大多数であることがわかります。
空間線量や砂地上では予想していたより低めの数値が出ていました。とはいえ砂地上は秩父地域としてはわずかに高めの数値のようです。一方で、やはり突出した数値をはじき出していたのは排水口付近で、しばしば0.2μSv/hを越え、上記データには反映されていませんが、0.2μSv/h後半を一時期キープしていた瞬間もありました。
排水口からは雨水や山から出た水などが混合されたと思われる多量の水が噴き出しており(生活排水が含まれているかは不明)、周囲に飛沫を撒き散らし、川原に汚れた水たまりを形成するとともに、水たりからあふれた水がそのまま川に流れ出していました。水たまりの底石は濃緑色のコケで覆われ、最深部は(水深30cm未満と思われる)まったく見えず、お世辞にも綺麗な状態とは言えません。この時は水質検査用のTDSメータを持ち合わせていなかったので(家に忘れた)、残念ながら数値として捉えることはできませんでしたが、放射能の問題は別としても、水質汚染の可能性もあるように思われました。
長時間この場所に滞在する人は少ないと思われますが、排水口付近・河川への汚水流出ヶ所付近にお子さんが近寄らないよう気をつけてあげた方が良いでしょう。
なお、平均化線量値のデータを更に平均化して、「大滝温泉下の川原の線量は幾つだ」とすることはできません。お気づきのように排水口付近を重点的に計測しているため、「大滝温泉の川原」全体を母集団として捉えるには偏りすぎて、実態を反映していないからです。また、0.15μSv以上の数値においては定評のあるRADEX社製RD1706を用いていますが、ガイガーミューラー管ゆえの限界もあり、各数値の絶対的評価には耐えません。各数値におきましても、あくまでも相対比較用の参考程度にとどめてください。
*当サイトで用いる平均化線量値について
当サイトでは、計測器等による影響を最小限に抑え、より実態を反映した平均値を得るため、各地点で計測された最高・最低の値を切り捨て、残った計測値をその計測数で割ることで、より安定的な平均値を割り出す(母集団に対する偏りを小さくする)方法を用いています。なお、この方法は統計学上一般的に用いられる方法となります。すみませんが煩雑になるので標準偏差は計算・表示しません。
画像は追って掲載します。
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Posted at
2012/08/06 10:19:00
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