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Rosso Alfaのブログ一覧

2020年07月17日 イイね!

Classic Racing Car Transpoterの世界 Part 7- イタリア編その7 (Nardi Works)

Classic Racing Car Transpoterの世界 Part 7- イタリア編その7 (Nardi Works)

昨日アップしたPart 6までで、イタリアの主要ワークスチームのトランスポーターやサービスカーの変遷についてご紹介しましたので、今回と次回は弱小ワークスチームについて取り上げてみたいと思います。
先ず今回は、Nardiワークスです。
Nardiについては、2014年1月のブログ記事「Nardiの双胴ルマンカー」でご紹介済みですので、今回はこの記事を再構成してお届けします。
変態度が極めて高いので、興味のない方はスルーして下さい(笑)。

Nardiというと、イタ車乗りの方はステアリングホイールを思い浮かべると思いますが、Nardiの創始者エンリコ・ナルディ(Enrico Nardi)は単なるパーツ屋さんではなく、自動車エンジニアであると同時にレーシングドライバーでもあり、戦前はランチアやエンツォ・フェラーリの元でエンジニア兼テストドライバーとして働いていた人物です。
戦後フェラーリから独立したナルディは、各種チューニングパーツの製造販売を行う会社を設立するとともに、レーシングカー・コンストラクターとしての活動も行い、主に小排気量のレーシングカーの開発を精力的に行いました。
この辺の歴史やNardi Bisiluroについては、緑龍館さんのHP(こちら)に詳しく記述してあるので、ビューキの方はそちらもご参照下さい。

Nardiのレーシングカーで最もユニークなものはNardi Bisiluroです。
ミラノのレオナルド・ダ・ヴィンチ国立科学技術博物館に現存する実車写真です。
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Bisiluroというのは双胴魚雷という意味だそうですが、その名のとおり、右側のボディーに運転席と燃料タンク、左側のボディーにジャンニーニのツインカム 4気筒 735cc. 62hpエンジンとトランスミッションを配置した双胴船のような特異な構造をしています。
こうした双胴船スタイルはこの時代に一部で流行した構造のようで、この車以外にも例が見られます。
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この車は、メルセデス300SLRとジャガーDタイプの事故で300SLRが観客席に飛び込み、レース史上最悪の惨事を巻き起こしたあの1955年のルマンに、マリオ・ダモンテ(Dr. Mario Damonte)のドライブで出走しましたが、レース開始後わずか3時間でジャガーDタイプに追い抜かれる時の突風でコース脇に吹き飛ばされてあえなくリタイアに終わりました。
ステアリングが超センシティブで直線ですら気を抜けなかったらしいので、基本的な走行安定性が欠如していたようです。
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Nardi Bisiluro は、Fiat 1100/103 TVが牽引するオープントレーラーに載せて運ばれたようです。
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こんな組み合わせのミニカーを欲しがる人なんて世界に100人位しかいないと思いますが(笑)、こんな変態アイテムまでモデル化してしまうのが1/43スケールの奥深い所で、変態マニア御用達のIV Model Factoryから発売されています。
但しBisiluroの方は彼らのオリジナル作品ではなく、ビザール(BIZARRE)から昔発売されていた製品を抱合せ販売したもののようです。
BIZARREはSparkブランドでミニカーを販売しているMinimax社の別ブランドで、Sparkより変態度の高い車種をBIZARREブランドで販売しています。
上で紹介した緑龍館さんのHPに載っている英国のプロモデラー、ティム・ダイクの手になる素晴らしい逸品の前ではかすんでしまいますが、BIZARREのものも結構良い出来です。
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但し、オリジナル状態のウインドウシールドはこんな感じですが、
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実車はフロントシールドが半球形のまったく別の形をしており、少々不満が残ります。
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どうも気になるので、塩ビシートから絞り出して自作したものと置き換えてやりました。
完璧では有りませんが、この方が大分実車の雰囲気に近づいたでしょ?
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IV Model Factoryオリジナル製品のFiat 1100/103 TV+トレーラーも中々雰囲気のある良い出来です。
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Bisiluroを載せてやると、あの頃の時代を感じさせるレトロな雰囲気がイイですね~。
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今回のテーマはあまりに変態度が高いので、皆さんが興味を持っていただけるか大変不安ですが(笑)、次回はBizzarrini Worksを予定しています。
ビューキの方は乞うご期待~!!

2020年07月16日 イイね!

Classic Racing Car Transpoterの世界 Part 6(イタリア編その6:Fiat Works &Fiat系Privateer)

Classic Racing Car Transpoterの世界 Part 6(イタリア編その6:Fiat Works &Fiat系Privateer)

前回のScuderia Ferrariに引き続いて、今回はFiat WorksとFiat系プライベートチームのトランスポーターやサポートカーについてご紹介します。
なお、ミニカーのスケールは特記ない限り1/43です。

1970年代に入ってFiatは、市販車のプロモーション活動の一環として国際ラリーに打って出ることを決定し、Abarthに依頼してFiat 124 Sport SpiderをベースにしたGr.4マシンFiat Abarth 124 Rallyを開発しました。
1973年から始まったWACにFiat Abarth 124 Rallyは初戦から参戦し、第7戦ポーランドラリーでの初優勝をはじめ入賞を繰り返し、Alpine A110に続いてメイクスランキング2位に輝きました。
翌1974年シーズンは、初戦のポルトガルラリーで1-2-3フィニッシュを決めるなど幸先の良いスタートでしたが、Fiat傘下のLanciaが開発したラリー専用マシンStratosがデビュー早々快進撃を続けたので、1974年、1975年シーズンともメイクスランキングは2位に終わりました。

当時のFiatワークスのサポートカーとして、Fiat 238 Vanが使われていました。
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Fiat 1100T Vanのサポートカーも使われていたようですが、この写真の車両は近年になってレストアされた車両のようです。
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上の実車写真と少々マーキングが異なりますが、Fiat 238サポートバンのミニカーがRio Modelsから発売されています。
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Fiat Abarth 124 Rallyのデビュー戦、1973年のモンテカルロラリーで7位に入ったRaffaele Pinto/ Arnaldo Bernacchini組の#5のミニカー(Racing43製)です。
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1974年のポルトガルラリーで見事優勝したRaffaele Pinto/ Arnaldo Bernacchini組#2(Edicola製)と並べてみました。
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1974年シーズンからはStratosがラリー界を席巻することになりますが、Fiat傘下のLanciaの車とはいえ、市販車とはかけ離れたラリー専用車のStratosでは市販車の拡販には適さないというFiat上層部の判断から、Fiat 131をベースにしたGr.4マシンの開発がAbarthに命ぜられ、Fiat 131 Abarth Rallyが1976年シーズンの途中から投入されました。
1976年シーズン終了後にFiatとLanciaのモータースポーツ部門の統合が行われ、1977年シーズンはFiat 131 Abarth Rallyのほうに力を入れて参戦した結果、見事メイクスタイトルを獲得しました。

1977年シーズンのワークスカーはOlio Fiatカラーを纏っています。
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この当時使われたFiat 242EサービストランスポーターのミニカーがIXOから発売されています。
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Fiat 131ワゴンのサービスカーも使われていました。
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このミニカーもIXOから発売されています。
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Fiat 238 VanのサービスカーのミニカーもRio Modelsから発売されています。
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Markku Alén/ Ilkka Kivimäki 組により1977年のポルトガルラリーを制したFiat 131 Abarth Rally #3(Trofeu製)と並べてみました。
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1977年ごろには、Iveco Fiat OM55大型バンのサポートカーも使用されていたようです。
私は所有していませんが、Tronからこのミニカーが発売されています。
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この当時はFiatワークスの他に、Fiat FranceチームもFiat 131 Abarth RallyでWRCに参戦していました。
1977年モンテカルロラリー
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1977年サンレモラリー
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Fiat FranceチームのFiat 242サービストランスポーターのミニカーもIXOから発売されています。
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Fiat 238ハイルーフバンのサポートカーもProgetto Kから発売されています。
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1977年の初戦モンテカルロラリーで2位に入ったJean-Claude Andruet/ 'Biche' (Michèle Espinosi-Petit )組の#2と、第9戦サンレモラリーを制したJean-Claude Andruet/ Christian Delferrier組の#9(どちらもTrofeu製)と並べてみました。
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1978年からは完全にワークスチームの活動はFiat 131 Abarth Rallyに移り、11戦5勝を挙げてメイクスタイトルを獲得するともに、Markku Alénがドライバーズタイトルも制しました。
1980年シーズンも再び、Fiat 131 Abarth Rallyがメイクス、ドライバーズ両タイトルを制しています。


1978年シーズンのワークスカーはアリタリアカラーを纏っていました。
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この時代のFiat 242サービストランスポーターの1/18ミニカーがIXOから発売されています。
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1978年のポルトガルラリーを制した、Markku Alén/ Ilkka Kivimäki組 #4の1/18ミニカーがKyoshoから発売されています。
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1980年代に入って4WDとターボ過給のAUDI Quatroがラリー界に衝撃を与え、WRCがグループBカーにより競われるようになると、再びLanciaがワークス活動の中心となり、Lancia 037 RallyがAUDI Quatroと熾烈な戦いを演じました。
続くグループA車両の時代もLancia Delta HF Integraleが大活躍しましたが、この時代の車両はPart 2- イタリア編その2 (Lancia Works)でご紹介しましたので(こちら)をご覧ください。

その代わりにこの時代に活躍したFiat系プライベーターの車両もご紹介します。
先ずは、フランスのチームなのでイタリア編で取り上げるのは適切ではないかもしれませんが、ワークスがStratosを捨てた後も1980年代初頭までStratosでWRCに参戦したTeam Chardonnet。
1979年のモンテカルロの優勝をはじめ、多数の上位入賞を遂げた名門チームです。
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Team Chardonnetで使用されたFiat 242やLancia Beta HPEのサポートカーは、Arena Modelliからレジンキットが発売されています。
私もキットを所有していますが、組み上がる目途は全く立っておりません(笑)
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続いてtotipカラーで有名な名門Jolly Club。

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Jolly Clubでこの頃使用されたFiat 242サポートカーのミニカーはIXOから発売されています。
1984年のツール・ド・コルスで2位に入ったMiki Biasion/Tiziano Siviero組のLancia 037 Rally #9(hpi Racing製)と並べてみました。
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最後にEsso Grifone Team。
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Esso Grifone Teamでこの頃使用されたFiat 242サポートカーのミニカーもIXOから発売されています。
1987年のサンレモラリーで4位に入賞したFabrizio Tabaton /Luciano Tedeschini組のLancia Delta HF Integrale #4(IXO製)と並べてみました。
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これでAlfa Romeo、Lancia、Abarth、Maserati、Ferrari、Fiatとイタリアの主要ワークスチームについてやっとまとめることが出来ましたが、まだ弱小ワークスチームやプライベートチームの紹介が残っていますので、イタリア編はまだまだ続きます。
乞うご期待!!

2020年05月11日 イイね!

Classic Racing Car Transporterの世界 Part 5(イタリア編その5:Scuderia Ferrari 後編)

Classic Racing Car Transporterの世界 Part 5(イタリア編その5:Scuderia Ferrari 後編)

中編より続く






1967年に、Fiat OM 160のシャシーにイタリアのRolfoが架装したトランスポーターが導入され、1975年ごろまで使用されました。
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1969年のルマン テストデイの写真です。
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1971年撮影。
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1972年のTarga Florioの写真です。
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1973年撮影。
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このミニカーはABC Miniaturesから発売されています。
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1970年のDaytona 24時間で3位になった、Mario Andretti/Arturo Merzario組の512 S Coupe #28(Techno Model製)と、同年のルマンでDNFに終わった、Jacky Ickx/Peter Schetty組の512 S Coupe #5(Gasoline/BBR製)と並べてみました。
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1972年のDaytona 24時間を制したMario Andretti/Jacky Ickx組の312 PB #2(Red Line製)と、1973年のルマンでDNFに終わった、Jacky Ickx/Braian Redman組の312 PB #15(Red Line製)と並べてみました。
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1970年のオーストリアGPで優勝したJacky Ickxの312 B #12(Tameo製)、1971年のイタリアGPで8位に入ったCley Regazzoniの312 B2 #4(Tron製)、1974年のオランダGPで優勝したNiki Laudaの312 B3 #12(heco Miniatures製)と並べてみました。
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1972年のDaytona 24時間を制したMario Andretti/Jacky Ickx組の312 PB #2の1/18スケールミニカー(GMP製)を前景に配してみました。
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1968年から1974年頃まで、Fiat OM 150のトランスポーターも併用されていました。


1968年撮影。
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1969年にZandvoortにて撮影。
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Tronからこの1968年バーションのミニカーが発売されています。
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1970年バージョンも発売されています。
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1972年のルマンで撮影。
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1973年撮影
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1971年バージョンもTronから発売されています。
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この頃サービスカーとして使用されていたFiat 625 VanのミニカーもTronから発売されています。
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同じくこの頃サービスカーとして使用されていたFiat 238 VanのミニカーがProgetto Kから発売されています。

1971年のイタリアGPで8位に入ったCley Regazzoniの312 B2 #4(Tron製)と並べてみました。
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1975年のF1チャンピオンに輝いた、Niki Laudaの312 T #12(Tenariv製)と並べてみました。
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同じく312T #12ですが、こちらはMake Upの伝説の超絶ディテールキットの完成品です。
とても掌に乗る1/43スケールミニカーとは思えません。
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1976年からは、Fiat Iveco 170 NT33のトレーラータイプのトランスポーターが使われました。
Cley Regazzoniと彼の312 T2が一緒に写っています。
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1978年撮影。
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1979年のイタリアGPにて撮影。
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このミニカーはOld Carsから発売されています。
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Niki Laudaが2度目のF1チャンピオンに輝いた1977年シーズンの312 T2 #11です。
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Ford C Typeトラックを改造したトランスポーターも、この頃使用されていたようです。
このミニカーはExotoから発売されていますので、1978年の最終戦カナダGPを制したGilles Villeneuveの312 T3 #12(Tameo製)と並べてみました。
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このミニカーは後部ドアが開閉できますので、1979年モナコGPのGilles Villeneuve車312 T4 #12(heco Miniatures製)と1979年のF1チャンピオンJody Scheckterの312 T4 #11(Fujimi/True Scale Miniatures製)を使って積載状況を再現してみました。
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1981年シーズンに使われた、Iveco 170トランスポーターのミニカーがBrummから発売されています。
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1981年モナコGPで優勝したGilles Villeneuveの126 CK #27(Tameo製)です。
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1982年シーズンに使われたIveco 190トランスポーターのミニカーもBrummから発売されています。
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1982年のロングビーチGPでGilles Villeneuveがトップでチェッカーを受けるも、リアウイングのレギュレーション違反で失格となった126 C2 #27です。
F.D.S.製のフルディテール メタルキットをアマチュアモデラ―が組んだものです。
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同年のサンマリノGPで、Gilles Villeneuve2位となった126 C2 #27(Tameo製)です。
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1980年代中~後期に使われたと思われるIveco TurbostartランスポーターのミニカーがOld Carsから発売されています。
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1983年のドイツGPでPatrick TambayがDNFに終わった126 C3 #27(Tameo製)です。
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1985年のカナダGPでMichele Alboretoが優勝した156/85 #27(Tameo製)です。
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1988年のイタリアGPでGerhard Bergerが優勝したF187/88C #28です。
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1995年シーズンに使われた、Iveco MP 2x4トランスポーターがEligorから発売されています。
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1995年シーズンを戦ったJean Alesiの412 T2 #27(Tameo製)です。
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2000年代のトランスポーターも発売されているようですが、F1はセナ・プロの時代で止まっている私としては完全に守備範囲外なので、この辺にしておきます。

懸案のScuderia Ferraiを何とか片づけたのでイタリア編の完結もゴールが見えてきましたが、まだ4回くらいは必要ですので気長にお付き合いください。

次回はFiatワークスとFiat系プライベーター編を予定しています。


乞うご期待!!

2020年05月11日 イイね!

Classic Racing Car Transporterの世界 Part 5(イタリア編その5:Scuderia Ferrari 中編)

Classic Racing Car Transporterの世界 Part 5(イタリア編その5:Scuderia Ferrari 中編)

前編より続く

1959年に、よりパワーアップしたFiat 682 RN2 Bartolegttiトランスポーターが追加され、1970年ごろまでFiat 642 RN2 Bartolegttiトランスポーターと併用されました。
両車はよく似た外観ですが、ラジエターグリルが一番の識別点です。

1962年ベルギーGP
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1963年ルマン
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このトランスポーターもExotoから決定版が発売されています。
積載車は、1963年のルマンで4連覇を達成した、Ludovico Scarfiotti/ Lorenzo Bandini組の250 P #21(Feeling 43製)です。
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手前はEquipe Nationale Belgeから出場して同年のルマンで2位に入った、Jean Beurlys/ Gerard Langlois組の250 GTO #24(Red Line製)です。
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翌1964年のルマンでは、このFiat 543Nトランスポーターも使用されたようです。
このレースでは、Ferrariワークスの275P #20 Jean Guichet/ Nino Vaccarella組、英国のプライベーターMaranello Concessionaireから出場の330 P #14 Jo Bonnier/ Graham Hill組、Ferrariワークスの330 P #19 John Surtees/Lorenzo Bndini組が1-2-3フィニッシュを決めて、Ferrariが5連覇を達成しました。
写真で下段に積載されている250 GTO/64 #25は、Maranello Concessionaireから出場して6位に入賞したInnes Ireland/ Tony Maggs組の車です。
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このトランスポーターはGilla Modelliから発売されていますので、ミニカーで1964年のルマンンを再現してみました。
#20と#14はRenaissance製、#25はRotarex製です。
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前述の1964年ルマン優勝車250 P #20と1964年のイタリアGPを制したJohn Surteesの158 F1 #2(Tameo製)をFiat 682 RN2 Bartolegttiトランスポーターと組み合わせてみました。
Surteesはこの年のF1チャンピオンを獲得し、2輪と4輪両方の世界チャンピオンという唯一の存在となりました。
また東京オリンピックが開催されたこの年は、HondaがF1デビューした年でもあります。
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スポーツカーレースで圧倒的な強さを誇ってきたFerrariですが、1965年シーズンに入ると背後にFordの足音が迫ってきます。
1965年のルマンでは、予選で圧倒的な速さを見せたFord Mk.Ⅱが信頼性不足を露呈して本戦では全車リタイヤするも、Ferrariワークス勢もよもやの全車リタイヤに終わります。
プライベート勢の働きに助けられて今回もFerrari車が1-2-3フィニッシュを決めて6連覇を達成しますが、王者にも落日の影が・・・・。

1965年のルマンを再現してみました。
積載車の330 P2 #19 (Renaissance製)は、DNFに終わったワークスのJohn Surtees/Ludovico Scarfiotti組の車、365 P2 #18 (Renaissance製)はNorth American Racing Team(N.A.R.T)からエントリーして7位入賞を果たしたPedro Rodriguez/Nino Vaccarella組車です。
手前の250 LM #21(Rotarex製)は、この年のルマンを制したN.A.R.TからエントリーしたJochen Rindt/Masten Gregory組車です。
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Rotarex製の伝説の名キットをプロモデラーの岸本氏が組んだ、1965年のルマン優勝車205 LM #21です。
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この頃サポートカーとして使用されたFiat 1000T VanのミニカーがMDS Racingから発売されています。
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1966年のルマンでDNFに終わったLudovico Scarfiotti/Mike Parkes組の330 P3 #20(Red Line製)と並べてみました。
最近封切られた映画「フォードvsフェラーリ」をご覧になった方は記憶に新しいと思いますが、1966年はFord Mk.Ⅱが1-2-3フィニッシュを決めて悲願のルマン初優勝を決めた年です。
この後Fordはルマン4連覇を達成しますが、Ferrariは現在に至るまでルマン総合優勝からは遠ざかっております。
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1966年のTarga Florioでは、前述のFiat 643Nトランスポーターが使用されています。
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ミニカーで再現してみました。
上段のDino 206 S Coupe #196(Art Model製)は、Porsche 906に次いで2位に入ったワークスのJean Guichet/ Giancarlo Baghetti組、Dino 206 S Spyder #210(Art Model製)はScuderia Sant Ambroeusからエントリーして14位に入ったGiampiero Biscaldi/Mario Casoni組の車です。
下段の330 P3 Spyder #230(Bang製)は、DNFに終わったワークスのNino Vaccarella/Lorenzo Bandini組車です。
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この当時、部品や機材類の運搬に使用されたOM LupettoトラックのミニカーもIV Model Factoryから発売されています。
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1967年のルマンのパドック情景です。
昨年の雪辱を期すべく、Ferrariは史上最も美しいレーシングカーと称されている330 P4を開発し、昨年の改良型を含めてワークス3台、プライベーター5台の体制で臨みましたが、ワークスの1台が2位、プライベーターの1台が3位に入ったものの、またしても優勝はFord Mk.Ⅳにさらわれました。
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1967年のルマンを再現してみました。
上段の330 P4 #21は2位に入ったワークスのLudovico Scarfiotti/Mike Parkes組、330 P4 #19はDNFに終わったワークスのGünther Klass/Peter Sutcliffe組、手前の330 P4 #24は3位に入ったEquipe Nationale BelgeからエントリーしたWilly Mariesse/Jean Beurlys組の車です(全てEidolon製)。
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手前に1/18スケールの330 P4 Spyder #23(GMP製)を配してみました。
1967年のDaytona 24時間レースで優勝した、Lorenzo Bandini/Chris Amon組車です。
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1967年のルマンでは、プライベーターの車の輸送用にFiat 662Nのトランスポーターも使用されました。
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ALM Modelからこのトランスポーターが発売されていますので、1967年のルマンの情景を再現してみました。
上段の412 P #22(BBR製)は、スイスのScuderia FilipinettiチームからエントリーしてDNFに終わったJean Guichet/Herbert Muller組車、412 P #25(MG Model製)は、N.A.R.TからエントリーしてDNFに終わったPedro Rodriguez/Giancarlo Baghetti組車です。
手前の365 P2 Drogo #26(Techno Model製)は、N.A.R.TからエントリーしてDNFに終わったChuck Parsons /Ricardo Rodriguez組車です。
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ティッシュペーパーと木工ボンドを使って、下段の車にカバーが掛かっている状態を再現してやりました。
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1967年のルマンのペースカーには、Ferrari 330 GTが使用されていました。
こんなミニカーまでBBRから発売されています。
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1967年のルマン2位の330 P4 #21(ミニカーショップRomuの完成品)と並べてみました。
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後編に続く!!

2020年05月11日 イイね!

Classic Racing Car Transporterの世界 Part 5(イタリア編その5:Scuderia Ferrari 前編)

Classic Racing Car Transporterの世界 Part 5(イタリア編その5:Scuderia Ferrari 前編)

前回のMaserati Worksから大分間が開いてしまいしたが、Part 5ではイタリア編の本命Scuderia Ferrariのトランスポーターをご紹介します。
なにせ写真を撮影するだけでも膨大な作業なのでなかなか手が付けられずにいましたが、Stay HomeなGWを利用してやっとアップできる状態までこぎつけました。
大作なので、前編、中編、後篇の3部作でお届けいたします。時間のある時にゆっくりご覧ください。

私のコレクションは、Classic Racing Car Transporterのミニカーのコレクションとしてはかなり充実したものと自負しておりますが、まだまだ入手していないものも一杯あるので、歯抜けになっているものについては私が良く利用しているイタリアのミニカーショップCarmodel(こちら)のHPから写真を拝借しました。
また、ミニカーのスケールは特記ない限り1/43です。

戦後から1948年頃までのScuderia Ferrari最初期には、Fiat 626トラックのシャシーを利用したトランスポーターが使用されていたようですが、今回ネットや書籍を探してみましたが実車写真を発見できませんでした。
最近Tronから発売されたこのミニカーで私も初めてその存在を知りました。
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その当時のFerrari車、1947年のGP Piacenzaに出場してDNFに終わった125S #128のミニカーです(BBR製)。
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Fiat 626トランスポーターに代わって、1948年から1951年までAlfa Romeo 800のバスシャシーを利用してイタリアのSICCA社で架装したトランスポーターが使用されました。
当初はこの写真のように黄色と赤のツートーンカラーに塗装されていました。
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このミニカーもTronから発売されています。
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これと組合わせるとすると。戦後復活第一回目の1949年のルマンに初出場し初優勝を飾った、L.Chinetti/L.Selsdson組の166MM #22が最適と思ったのですが、今回不覚にもこの歴史的な車のミニカーを所有していないことに気付きました(^-^;
IXO製のミニカーの写真を拝借して掲載します。
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このトランスポーターは1950年にレースからの帰途に事故を起こし、修理後は白とグレーのツートーンカラーに塗り替えられました。
1951年に売却されて、イタリアのプライベートチームScuderia Marzottoで1954年まで使用されますが、これについてはまた後日ご紹介します。
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この車もTronから発売されています。
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戦後黎明期のF1で無敵を誇ったAlfetta 159をついにFerrariが倒した、記念すべき1951年のイギリスGP優勝車(ドライバーはJose Froilan Gonzazlez)の375 F1 #12(Qaruzo製)です。
ついに古巣のAlfaを倒したEnzo Ferrariが歓喜のあまり、「私は母を殺してしまった」と叫んだという有名な逸話はこの時のものです。
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1951年ドイツGPのパドック写真ですが、トランスポーターの隣にOM Leoncinoサポートバンが駐車しているのが見えます。
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これもTronから発売されています。
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1952年にAlfa Romeo 800トランスポーターに代わってFiat 642のトランスポーターが導入され(少なくとも2台は確認)、1956年ごろまで使用されました。
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これもTronから発売されています。
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後部ドアは開状態に固定で、開閉は出来ません。
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1954年のルマンでFerrariに2勝目をもたらした、Froilan Gonzalez/Maurice Trintignant組の375 Plus #4(左 IXO製)と1955年のルマンに出場してDNFに終わった、Eugenio Castellotti/ Paolo Marzotto組の121 LM #4(右 BBR製)と並べてみました。
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1955年のオランダGPで5位に入賞した、Eugenio Castellottiの555 Supersqualo F1 #6(MG Model製)と、1956年のドイツGPで優勝したJuan Manuel FangioのLancia/Ferrari D50 #1(IXO製)と並べてみました。
この年FangioはMaseratiのStirling Mossと熾烈なタイトル争いを演じ、最終戦イタリアGPで自身4度目のF1チャンプを決めました。
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1953年のMille Miglia優勝車、Giannino Marzotto/ Marco Crosara組の340 MM Vignale #547(heco Miniatures製)で、積載情景を再現してみました。
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この当時のサポートカー OM FrugoneもTronから発売されています。
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1952年のフランスGPを制した、Alberto Ascariの500 F2 #8(Qaruzo製)と並べてみました。
この年のチャンピオンシップはF2マシンで争われましたが、出走した6戦全勝という圧倒的な強さを見せたAscariがチャンピオンに輝きました。
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1/18スケールの1954年Carrera Panamericana優勝車 375 Plus #19(BBR製)を前景に置いてみました。
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1/18スケールの1952年イギリスGP優勝車、Alberto Ascariの500 F2 #15(Exoto製)を前景に置いてみました。
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この当時のAlfa Romeo Romeo 2 VanのサポートカーがProgetto Kから発売されています。
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1956年のMille Migliaで4位に入賞した、Juan Manuel Fangioの290 MM #600(heco Miniatures製)と並べてみました。
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1957年に、イタリアのBartolettiで架装されたFiat 642 RN2 Bartolettiトランスポーターが2台導入され、1970年頃まで長きにわたって使用されました。

1957年イギリスGP
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1957年 Modena
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1960年 Nurburgring
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このトランスポーターの1/43スケールミニカーは、Exotoから素晴らしい出来のものが発売されています。
1957年のVenezuela GPに出場した、Manurice Trintignant/Oliver Gendebien組の250 TR 58 #18(Bang製)と、1958年の1000km Buenos Airesを制した、Peter Collins/Phil Hill組の250 TR 58 #2(heco Miniatures製)を積載してみました。
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1958年のルマンでFerrariに3勝目をもたらした250 TR 58 #14 Olivier Gendebien/Phil Hill組を、モデル工房のLP Creationが超絶ディテールで再現したミニカーです。
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Exoto製1/18スケールの1958年フランスGP優勝車246 F1 #4 と、Figurenmanufaktu製のメカニック、ドライバーフィギュアを前景に置いてみました。
ドライバーのMike Hawthorneは、優勝1回ながら2位5回のポイントが効いてこの年のF1チャンピオンに輝きました。
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積載された250 TR 59/60 #11(Starter製)は、1960年のルマンを制した、Olivier Gendebien/ Paul Frere組の車、手前の250 TR 61 #10(Starter製)は、翌1961年のルマンを連破したOlivier Gendebien/Phil Hill組の車です。
1960年からFerrariは破竹のルマン6連覇を達成しますが、スポーツカーレースシーンでFerrariが最も輝いていた時代です。
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積載されている330 TR1/LM #6(Red Line製)は、1962年のルマンで3連覇を達成した、Olivier Gendebien/Phil Hill組の車、330 GTO #7(Red Line製)はDNFに終わったMike Parkes/Lorenzo Bandini車です。
手前の250 GTO #19(Eidolon製)は、ワークスではなくプライベート参加で2位に入ったPierre Noblet/Jean Guichet組の車です。
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1962年のルマンで2位に入ったPierre Noblet/Jean Guichet組の250 GTO #19は、CMCから超絶ディテールの1/18スケールミニカーが発売されています。
クローズアップしても破綻するところがなく、撮り方によっては実車写真に見えますね。
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Fiat 642 RN2 Bartolettiトランスポーターのミニカーは、なんとCMCから1/18スケールのミニカーも発売されています。
流石にトランスポーターの1/18ミニカーは馬鹿でかくて(全長約50㎝)、メッチャ重い(重量4.2kg)です。
積載車は、1961年のベルギーGPを制したPhil Hillの156 F1 #4(CMC製)と、同年のモナコGPで3位に入ったPhil Hillの156 F1 #38(Exoto製)です。
手前に、同年のイタリアGPを制したPhil Hillの156 F1 #2(Exoto製)、Phil Hillと当時デザイナーとして入社したてのMaulo Forghieriの1/18スケールフィギュア(Le Mans Miniatures製)を配してみました。
Phil Hillはこの年、米国人初のF1チャンピオンに輝きました。
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運転席ドアをはじめ、各部が開閉、可動します。
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流石CMCの作品だけあって、細部も抜かりがありません。

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中編に続く!!

プロフィール

「エンジンを始動した瞬間に、又又エンジンチェックランプ点灯😰 やはり悪い予感通り、スロットルボディ側のスロットルポテンションメータセンサーがお亡くなりになっているのか?😭」
何シテル?   01/27 16:30
セクシーな赤いイタリア娘をこよなく愛するRosso Alfaです。 ちょっと古めのレーシングカーとそのサポートカー、トランスポーターのミニカー収集も趣味の一つ...
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