
もうかれこれ火曜日の朝にさかのぼる。
仕事帰りの出来事だった…。
AM05:30
いつもの様に仕事を終わらせ、下がりがちなまぶたを擦りながら会社の正門を出た…。
05:40
暖機を済ませ、会社の駐車場を出発。
06:15
あまりの眠気に、国道脇の非常駐車帯に停車。目を閉じて仮眠を
取ろうとしたが、車の通りが多く断念。再び家へ向けて車を走らせる。
06:45
この時既に限界を超えていた…。
意識が朦朧とする中、いつも走り慣れている峠へと差し掛かる。
ただ、いつもと違ったのは強烈な睡魔に襲われていた事…。
06:55
限界を超えていた眠気に負け、公園の駐車場に車を止めようとして
ウインカーを出してハンドルを右に切った所で、目の前が突然真っ白
になった…。
次の瞬間、強烈な音と衝撃に目が覚める。
体が勝手に反応したのか、ブレーキをめいっぱい踏み込んでいた…。
意識が朦朧とする中、ヘッドライトの光の中に細かな埃の様な物が
飛んでいるのが見えた。
車を出て前方に回ってみると、右フロントタイヤがバーストしており
エアロは粉々に割れていた。思考回路が正常に働き始め、ようやく
自分が歩道との間の縁石に衝突した事がわかった…。
ただ、呆然と立ち尽くすしかなかった…。
車を駐車場内へ移動させた時、まわりは明るくなり始めていた。
通行の妨げにならぬよう、割れたエアロやその他の破片を拾った。
一通り片づけを終え、何とか動ける状態にしなくてはと考えた。
恥ずかしい事に、前の週末に車内を清掃した時に油圧ジャッキも車から
下ろしてしまっていた。備え付けのパンタでは車体が上がりきらずに、
途方にくれた。
仕方なく、普段つるんでいる友人に電話を掛けた。
彼は、私の助けに来てくれというお願いを快く引き受けてくれた。
用事の為すぐには出られないが、早めに切り上げてきて駆けつけて
くれると言ってくれた。
友人が到着し、右フロントタイヤを交換。すべて片付いた時は、既に
8時を回っていた。友人に礼を言った後、一旦自宅へ帰った。
破損したエアロを下ろした後、行きつけのショップに向かった。
店に向かう途中で、損傷が激しい事を目の当たりにした…。
車は真っ直ぐに走っているのに、ステアリングが30度近く右に傾い
ている。また、曲がる途中に右フロントから聞こえる異音。
色々な損傷部が脳裏を駆け巡った。
ショップに着くと、普段からよく私の面倒を見てくれるお兄さんに誘導
され、すぐさま現状を確認。タイヤを外し左右を見比べると、損傷部が
明らかになってきた。ナックルアーム及びロワアームの曲損が大きな
原因だった。
結局、車はそのままショップに預ける事となった。代車を借り帰る時、
ショップの方には笑顔を見せたが、心は沈んでいた。
翌日から会社へ行く時も、やはり物足りなかった。自分の車に乗れる
と言う事がいかに幸せな事かを思い知った。
そして昨日、ようやくすべての破損部品の交換が終わり、車を引き取
りに行った。連絡を受けた時、嬉しくてたまらなかった。本当に心から
喜びが湧き上がってきた。自分の大切な車。それがとても大きな存在
である事をかみ締めた瞬間だった。
今回、こうして真面目に文章をつづっている。
やり方を変えれば、面白おかしく書くことも出来るだろう。だが、私は
この経験を皆さんに軽く流して欲しくは無い。私の痛みを、もう誰にも
味わって欲しくはない。そう言う思いでいる。
皆さんの中にも、夜勤や疲れで眠い中車を運転される方も居ると思う。
早く家に帰って寝ようと言う考えではなく、出来る限り仮眠を取って
頂きたい。
私自身、恐ろしい事をしたと感じている。
もし人が、対向車が居たら。縁石ではなく壁やガードレールだったら…。
今考えてもぞっとする。
私のこの文章が、少しでも皆さんに伝わればこのブログは無駄にはならない。
だから、皆さんの記憶のほんの片隅にでも残って、同じような事故の再発
防止のきっかけになって欲しい。それだけです。
最後にこの場を借りて、早朝にもかかわらず、助けに来てくれた友人や
忙しい中、急な仕事にもかかわらず作業をして頂いたショップの方々に
心より感謝しております。本当に有難う御座いました。