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2011年07月19日 イイね!

【小説】刀をたずねて三千里  36

 
     第3章   蒼天の剣  8 
 
 
上海中華国際ホテルに到着した恭介らは、キーを渡された44階に向かう。
 
「見て見て、キョウスケベ~。上海の夜景が綺麗だよ。」
「おお!」
 
ちょうど日が暮れた時間になった所で、上海の街のあちこちが電灯や街灯などネオンを
いっぱい照らした光景は、今でこそ大震災の節電でネオンの光が減っているのでそうでも
ないが、かつての華やかだった東京の景色を思わせる明るさがここ上海で感じている。
 
ホテルのエレベーターは総ガラス張りで外の景色が一望できるようになっている。
今、まさに高度経済成長中の中国にあって、ここ上海はその経済成長の代名詞とも
いえる街として全世界で注目されている国際都市である。
その景色を出来るだけ魅せる事も大事なようで、上海にある高層ビルのホテルは
こういったガラス張りがほとんどである。
 
「キョウスケベ~、明日は上海観光するアル。」
「アホ。」
 
 ゴツン!
 
「痛~い、何するアルか。」(怒
 
小麗(シャオリー)は恭介に頭を小突かれる意味がわからず怒りを露にする。
 
「その話は部屋に着いてからだ。」
「ぶぅ~。」
 
ふてくされた顔の小麗を尻目に、エレベーターは目的地の44階に到着する。
 
「さてと、魔耶。俺らの部屋はどこだ?」
「はい、恭介様。4430号室と4431号室でございます。」
「うむ、わかった。」
 
そう言うと、部屋に向かって歩く。
探す部屋は意外と簡単に見つかる。
 
「ここだな。」
 
目の前に4430号室4431号室が交互に並んでいるのが見える。
 
「えっと、部屋割は…」
 
小麗がそうつぶやくと、
 
「じゃ、小麗はこのキーな。」
「あ、ありがとアル。」
 
そう言って、小麗は恭介から4431号室のキーを渡される。
 
「じゃ、また明日。」
 
そう言って、恭介と摩耶が4430号室に入ろうとする。
 
「ちょっと待つアル!」
 
小麗が去ろうとする2人をふん捕まえる。
 
「ん、どうした小麗?」
「お、おかしいアル。どうして、恭介と魔耶が一緒の部屋ネ?」
「ん、おかしいか?」
 
小麗は驚きと戸惑いでいっぱいである。てっきり恭介と魔耶・小麗で分かれるとばかり
思っていた。それだけに、この部屋割に驚く小麗であった。
 
「お、おかしいアル。恭介は男で小麗は女アル。普通は男と女で分かれないか?」
「そ、そうなのか。それは中国だけのしきたりじゃないのか?」
「ちゅ、中国だけじゃないアル。どの国でも普通はそのはずネ。」
「なあ、魔耶。中国のしきたりは堅苦しいなぁ。」
「…そ、そうですね。」
 
恭介は小麗に見えないようにウィンクして見せる。
魔耶は少々呆れながらも恭介の小芝居に付き合う。
 
「しかたない、今回は小麗に助言に従って男女で部屋割をするかな。」
「分かってくれたらいいアル。」
 
小麗はひと安心といった様子であった。
 
その隙に魔耶が恭介にこそっと言う。
 
「恭介様、あまり小麗さんをおちょくらないで下さい。」
「す、すまん。ちょっとイタズラしたくなってな。」
「もし、何も言わなかったら一緒の部屋になってたじゃないですか。」
「俺はそれでもよかったのだが、な。」
 
ニヤッとしながら言う恭介。
 
「いいんですか、もしそうなったらその事を都歌沙さんに言っちゃいますよ。」
「おっと!? そうきましたか。」
「どうします、今からでも恭介様の申し出に戻しても宜しくてよ。」
「負けたよ。じゃ、魔耶が4430号室。俺と小麗が4431号室に行くわ。」
「そうじゃないでしょ!」
 
 ボカッ!
 
魔耶の渾身のツッコミが恭介のボディに炸裂する。w
 
「何してるアルか、恭介?」
「い、いや…何でもない。」
「…(ぷんすか)。」
 
魔耶のご機嫌はちょっと悪くなった。まあ、一晩すれば元に戻るだろう、と恭介は思っている。
結局は4430号室は恭介、4431号室が魔耶と小麗に分かれる事になった。
 
 
「ふぅ、色々と疲れたなぁ。」
 
恭介が中国に来て数日経つ。
『青龍偃月刀(せいりゅうえんげつとう)』を求めて、まずは北京に赴き、今度はここ上海に
やってきた。上海に来て、こうして1人になるとふととある女性の事を思ってしまう。
 
「そういえば、今日から修大附も修学旅行で上海に来てたっけな。」
 
恭介は今回の任務で、修学旅行に行けなかったが、その事は特に残念に思っては
いなかった。だが、任務で修学旅行に行けなかった事をその女性に告げる事が
出来なかった事は残念に思っていた。
 
「きっと、怒ってるだろうな…。」
 
そう思いながら物思いにふけっていると、
 
 じょーじょーゆーじょー 万事マジ快調♪
 
「お、電話だ。」
 
I・S・A・M中国支部で恭介の持つ携帯電話の充電機を借りて、充電していた所だった。
まだ、3割弱しか充電が貯まってないが、通話先を見て携帯電話の通話ボタンを押す。
 
「もしも~し、恭介クンの愛しの恋人・さとみんですよ~。」
 
 ガチャ ツーツーツー
 
恭介は思わず電話の通話終了を押した。
 
 じょーじょーゆーじょー 万事マジ快調♪
 
再び、携帯電話の音楽が鳴る。
 
「はい、もしもし?」
「恭介クン、何で電話切るのよ~。」
「次田女史、普通に電話をしてきてくれませんか。」
「もう、何でよう。」
「悪寒が走るんです。」
「誰がおかん(お母さん)ですって。私はまだ独身ですっ!」
 
疲れる、そう思う恭介であった。w
 
「もういいです。で、何の用ですか?」
「あ、そうそう。用件は2つ。一つ目は来月から三ツ星美術館で始まる【三国志典】で
出展される美術品リストに『青龍偃月刀』が入ってるという情報を獲得したわ。」
「何だって!? もうちょっと詳しく教えて下さい。」
 
思いもよらぬ、情報に驚く恭介。なぜなら次田女史がまともな情報を言ってるからだ。(オイw
 
「もちろんよ。三ツ星美術館は実は鬼頭組という暴力団が裏で経営をしている美術館で、
古美術品等の売買で利益を得ているそうなの。で、その鬼頭組がとある中国人から
古美術を取り引きする情報も得たわ。」
「とある中国人…って事は、その中国人というのは?」
「I・S・A・M中国支部から話は聞いてるけど、おそらく劉氏の息子さんでしょうね。」
「…貴重な情報、ありがとうございます、さとみん。」
「ああ、嬉しい。今日はちゃんとさとみんって呼んでくれたわ。」
 
(あんた、そう言わんと後がめんどくさいんだよ)
 
とは思ったが、口には出さない。w
 
「で、2つ目は何ですか?」
「2つ目はプライベートな話。」
「何か嫌な予感がするんですが…。」
「あら、そんな事を言ってもいいの。愛しの花畑さんの事なのに。」
「えええええ!?」
 
次田女史から都歌沙の話が出てくるとは予想だにしてなかったので、かなり驚く恭介であった。
 
「この前、恭介の所に電話しても繋がらないって言ってたわよ。」
「え…」
 
 まじか!? それってかなりヤヴァイんだけど…
 
恭介は硬直状態。
 
「ちょっと恭介クン、聞いてるの?」
「…」
 
(修学旅行から帰ってきた後のフォローが出来るのか?)
 
まだ、恋の育成段階でこのミスは、ギャルゲーで完全コンプに必要なイベントをうっかり
忘れてスルーしてしまったのに等しい失態であった。(爆
 
今日はぐっすり眠れそうにない恭介であった。
 
 
 <おことわり>
 
続きは描けそうにないので、ここで終了にいたします。
 
2011年04月09日 イイね!

【小説】刀をたずねて三千里  35

 
     第3章   蒼天の剣  7 
 
 
 
「隣かよっ!」
 
さま~ずの三村さんが思わず突っ込みそうな返答に、そう思わざるを得ない恭介であった。
 
敵対する施設がビルの隣同士なんて、危険極まりない。
どうしてその状況が成立したのか?
ちょうど秘書の『張 詠凌』(ちょう ようりょう)さんがいたので、聞いてみた。
その答えは簡単であった。
 
「その事を知ったのは1週間前です。」
「はい?」
「ええ、1週間前です。」
「このビルが出来たのは?」
「3年前です。」
「隣のビルが出来たのは?」
「すでに建設されたいたビルなので、3年以上でしょうね。」
「我が施設がこのビルに入ったのは?」
「このビルが出来た時にすぐ作りました。」
「隣のビルにW・S・Cの施設があったのは?」
「登記的には2年前のようです。」
「…。」
「…質問は以上で宜しいでしょうか?」
「あのぅ…」
「はい、何でしょう?」
「そういうのは早く気付けよ!」
 
恭介の偽りざらなる気持だった。w
 
「なぁ、キョースケベー?」
 
その話がひと段落つくと、小麗が声を掛けてくる。
 
「その呼び方はやめよ、って言ってたろ。」
「あ、そうだったアルな。」
「わざとじゃねぇのか?」
「そんな事は無いネ。」
「…で、どうした?」
「キョスケ、お腹すいたアル。」
 
何で『キョースケベー』から『キョスケ』なんだよ。略しすぎだろ。
ま、それを言うと長くなってめんどくさいからつっこまないけどな。w
 
「そうだな、時間的にも夕食の時間だしな。魔耶はお腹すいた?」
「そうですね、行っても良いと考えます。」
 
魔耶は普通に返答を返す。
 
「何で、この女に聞くアルか?」
 
小麗は恭介が魔耶に尋ねたのが気にいらないのが理由で怒っているようだ。
 
「彼女は俺のパートナーなんだから聴くのは当然だろう。」
「パートナーとはそこまで聞く仲アルか?」
「はい?」
「だからっ、恋仲なのか?と聞いてるネ。」
「お、おいおい…。」
 
いきなり話が飛躍しすぎだろう!?
 
「魔耶とは仕事上でのパートナーであってプライベートはちゃんと…」
「ちゃんと、どうですの?」
 
なんと、魔耶が横やりを入れてきた。
 
「ちょっと待て、何で魔耶あがここで入ってくる?」
「いえ、一応、私も確認しておきたくて聞いてみたまでですわ。」
 
おいおい、ここで話をややこしくしないでくれ…
 
「私も聞いてみたいアル。」
 
ああ、小麗も話に乗ってきてしまった…orz
 
恭介も上海に来て気苦労が絶えないようだ。w
そして、遠く離れた日本でも気苦労が趣味の娘がいた。
 
 
 
「明日は、いよいよ修学旅行だね。」
「…え、ええ。」
「もう準備は出来た?」
「…え、ええ。」
「コラ、お花ちゃん。」
 
 グリグリ
 
「痛い、痛いよ澄香。」
 
都歌沙のほっぺたをグリグリする澄香。
 
「人の話を聞きなさい!」
「…ごめん。」
「素直でよろしい。♥」
 
都歌沙と澄香はクラスメイトの仲だけでなく、親友としても付き合いが長い。
だいたい相手がどんな心境なのかわかるそうだ。隠し事何ぞ出来る訳がない。
澄香の話を上の空で聞いてる都歌沙を見れば何か心配事を抱えてると言うのはわかるらしい。
 
「で、心配の根源はやっぱり恭介っちの事?」
「…うん。」
「素直でよろしい♥」
 
都歌沙は恭介と連絡が取れない事を話す。
 
「もう、恭介っちは許せんなぁ。修学旅行も来ないんでしょ?」
「うん。家の方が大変らしく…」
「でも、連絡が取れないってのはおかしいよね~。」
「岡山ってそんなに田舎だったかなぁ?」
「え~、そんな事ないよぉ~。」
「やっぱ気になるんだよねぇ。」
「まあ、修学旅行が終わって戻ってきたらがっつり聞こうよ、ね。」
「そうだね。」
 
都歌沙は心配の元が少しは減ったようで、顔のこわばりが無くなっていた。
 
 
 
「まもなく、羽田発上海行きJAL4989便の搭乗時間が始まりますので、搭乗ロビーまで…」
 
  ざわざわ  ざわざわ  ざわざわ  ざわざわ  ざわざわ  ざわざわ
 
搭乗ロビーがにわかに騒がしくなってくる。
それもそのはず、修学院大学付属高校2年生と先生達が搭乗ロビーに集まってきたからだ。
 
「いよいよだね、お花ちゃん。」
「う、うん…」
「どしたの?」
「実はね、私飛行機に乗るの初めてなんだ。」
「もう、何言ってんのよぉ~。」
 
 バシッ!
 
澄香は笑いながら、都歌沙の背中をバシッとはたく。
 
「私だって初めてだよ。」
「え~、そうなの?」
「私も初めてじゃ。」
「え?」
「せ、生徒会長!?」
 
後ろから声を掛けてきたのは、宮内愛生。修学院大学付属高校の2年生ながら生徒会長。
気さくな性格で生徒たちの人望も厚い。成績は…まあ人は得意不得意がありますからね。(爆
 
「どうやらみんな飛行機は初めてのようじゃな。初めてのおつかい、みたいな。」
 
ニコニコしながら言う愛生。その屈託のない笑顔がミス修大付NO.3の所以なのだろう。♥
 
「生徒会長のクラスはこっちじゃないですよ?」
「そんな事はわかっている。」
「は、はぁ…」
「実は都歌沙さんに用があってじゃな。」
 
唐突に都歌沙に尋ねてくる愛生。
 
「はい、何でしょう?」
「あなた、三千里君と仲が良いと聞いたのだが?」
 
 ぷ~!?
 
思わず噴き出す都歌沙。
 
「と、突然何なんですか?」
「いや、仲が良いなら彼の素姓は知ってるのだろう?」
「は、はぁ…。」
 
都歌沙は曖昧に返事をする。
確かに学校内では都歌沙が1番恭介の事を知ってるだろう。だが、恭介の本当の事は
まだ半分も知らないだろう。何となくだが、その事はわかっている。女の勘ってヤツだ。w
 
だが、今生徒会長にその事を言うべきではない、と思っていた。
 
「私も一緒のクラスになって1カ月ちょっとです。知ってると言ってもせいぜい岡山から転校を
してきた事と…」
「それじゃ!」
「え?」
 
意外な所で食いついてくる。
 
「岡山が関係あるのですか?」
 
都歌沙が尋ねる。
 
「私も岡山出身なんじゃ。」
「へぇ、そうだったんですか。」
「えっと、岡山のどこ出身なのか聞こうと思ってな。」
「そうですか…。」
 
その時の微妙な感じを都歌沙は見逃してない。格闘家の洞察力はこう言う時でも発揮される。
むろん、女の勘も加わってるが。w
 
「でも、三千里クンは修学旅行に参加してませんよ。」
「ナニ、そうなんじゃ。どうして?」
「何でも実家の両親の病気とかで帰ってますので。」
「そ、そうだったのか…。」
 
ちょっと考え込む愛生。
 
「わかった。ありがとう。」
 
そう言うと、自分のクラスが集まってる所へ行く。
 
「お花ちゃん、生徒会長何だって?」
 
都歌沙と愛生の話が終わったのを見計らって、都歌沙の元に来る澄香。
 
「うん、三千里クンが実家に帰ってこの旅行に参加してない、と言ったら戻っていった。」
「何なの、それ。よくわかんないね。」
「うん、私もそう思う。」
「まあ、いっか。それよりもそろそろ時間だよ。」
「わかった。」
 
そう言うと、2人は出発ロビーに向かう。
 
こうして、修大付2年様一行は上海に向けて出発していった。
 
 
 
「お腹もいっぱいになったので、そろそろホテルに行くアル。」
 
上海の中華料理屋でたらふく夕食を済ませた恭介・魔耶・小麗の3人はI・S・A・M上海支部が
用意したホテルへと向かう事にするのだった。
 
「何て名前のホテルなんだ?」
 
恭介が小麗にどこのホテルを取ったのか尋ねる。」
 
上海中華国際ホテルアルっ!」
 
上海中華国際ホテルは上海にあるホテルでも人気トップ5を誇る有名ホテルである。
 
「へぇ、よくそんなホテルが取れたな。」
「どう、凄いと思うだろ、偉いと思うだろ、キョスケ?」
 
自慢げにえっへん!というポーズをとる小麗。
 
「確かに、いいホテルだろうが、ホテルが有名なのはお前の功績じゃないぞ。」
「そ、そんな事は分かってるアル。キョスケは説教ぽくてダメダメネ。」
 
じたばたしながら怒る小麗。ちょっと自慢したかっただけのようだが、恭介にそうツッコまれて
期限を害してしまう。
 
「はいはい、わかったわかった。俺の言い方が悪かった。」
「何か謝ってないアル、その言い方は。」
「はぁ…、どうもすみませんでした。」
「誠意がこもってないネ。中国語で謝るアル。」
「ちゅ、中国語で…。」
 
中国語で謝るって、アレで良かったけ?
 
「謝々、小麗。」
「謝々は謝ると違うッ!」
 
 ぱしんっ!
 
どこからともなく表れたハリセンで叩かれる恭介。
 
「痛~っ。おいこら、どこからそんなモン持ってきた?」
「ん、日本土産で貰った物アル。」
「誰だよ、こいつに物騒なモン持たせたのは?」
「誰がこいつアルか!?」
 
 ぱしんっ!
 
「わかったから、2度も叩くな!」
「分かればよろしい。もう1度私に謝るネ。」
 
もう本来の謝る展開ではないが、謝らないと収拾がつかないので、とりあえず謝る事にする。
 
「对不起、小麗。」
「最初からそう言えばいいアル。」
 
どうやらご機嫌は少しだけだが良くなったようだ。
 
(つくづくめんどくさいな…)
 
 
タクシーでホテルに着いた恭介達。
恭介が泊まるホテルは…デカかった!
 
「このホテル何階建てだ?」
「ふん、50階建てアル。」
 
(だからお前が自慢してどうする?)
 
「で、俺たちの泊まる部屋は何階だ?」
「44階アル。」
「じゃ、疲れたから早速部屋に行こうか。」
「うん、行くアル。」
「部屋は3人とも一緒か?」
「……プチン!」
 
何かが切れた音がした。
 
「このキョウースケベ~!?」
 
 どっか~ん!
 
恭介は倒れた。
 
「恭介様、生きていますか?」
 
魔耶が棒でツンツン恭介をつつきながら尋ねる。
だが、返事かない。バカの屍のようだ。w
 
 
 -つづくー
 
2011年03月08日 イイね!

【小説】刀をたずねて三千里  34

【小説】刀をたずねて三千里  34 
  恭介が所属する日本支部のある教会の主
  『次田女史』のイメージ画像。
    まあ、こんな感じの娘と思って下さい。w 
 
 
 
 
 
     第3章   蒼天の剣  6 
 
 
「本日は【中華高速鉄道】をご利用いただきありがとうございます。」
 
車内アナウンスが流れるのを聴いている恭介。その横の席には魔耶がいる。
そして、その向かいには…
 
「うん、これは美味いアル。駅弁というのは意外と美味いんだな、キョースケベー。」
 
大口を開けて駅弁をほおばる劉小麗。めっちゃ良い顔をしている。w
 
恭介はどうしたらいいのか、考えに窮していた。
まさか、I・S・A・M中国支部のドン・劉太源氏の娘が同行するとは思っていなかった。
これから行く先で、戦いになる可能性が高い場所に行くのに、何が悲しくて劉大志のご子息を
連れていかなければ、ならないのか?
 
 正直、彼女が同行する事は邪魔でしかない! 
 
とはさすがに言えず、駅弁をむしゃぶりつく小麗の様子を見るしかなかった。
 
「ん、どうしたアルかキョースケベー?」
「ひとつ言っていいか?」
「何アルか?」
 
とびきりの笑顔で恭介の方を向く小麗。だが、その笑顔を曇らせる発言しか出来ない恭介。
 
「次の駅で降りて、その後北京に帰って下さい。」
 
毅然とした態度で言う恭介。
 
「なぜアルか?」
「私達は上海に遊びに行く訳ではないのですよ。」
「うん、知ってるアル。」
「もしかしたら、敵と死闘になるかもしれません。」
「相手次第だが、その可能性は否定しない。」
「…。」
「ん、どうしたネ?」
 
この際、はっきり言った方がいいな。
 
「もし戦いになったら、あなたをかばっての戦いをする羽目になります。それだと任務に支障を
きたす事になります。しかも、相手によっては小麗さんをかばえない恐れもいあります。
もしもの事が起こったら、劉大志に顔向けできません。なので、帰って下さい。」
 
 きっと小麗さんは怒るだろうな。 
 
そう思った恭介だったが、小麗はごく普通の様子だった。
そして、こう言ってくる。
 
「それは心配する必要はないネ。なぜなら父も一緒に出掛ける事を承諾してるから。」
 
  ミ(ノ_ _)ノ=3 ドテッ!  
 
「何じゃそりゃ!?」 
 
恭介は呆れ果てていた。大事な任務を頼んでおきながら娘まで任せるんかい。
どうにも中華の人の考えがわからない。(爆
 
「なあ、どうする魔耶?」
 
試しに魔耶に聞いてみる。
 
「私はあなたのパートナー。任務についての決定権は持っていない。」
 
と言われた。まあ、そうでしょうね。そういう返事が返ってくると思ってましたよ。
無駄な質問だと思いましたよ。でもね、聴いてみたかったのよ。そこは理解してね。
 
「自分で考えなさい。」
 
そんな目で魔耶は私を見る。すみません、それ以上見つめないで、照れるから。w
 
「私はそういう上司をもった覚えはない。」
 
更にそんな目で私を見る。すみません、それ以上見ないで、恥かしいから。
 
テメェはドMかっ!
 
あ~ん、そんな目で見ないで。虚しくなるから。(爆
 
「あのぉ、何してるんですか、恭介様。」
「…いや、何でもない。」
 
すみません、1人で妄想モードに入ってました。我に帰ります。
 
「あ小麗、もう1つ言っておく事が。」
「何アルか?」
「キョースケベーと呼ばないでくれ。」
「何で?」
「何でもだ。」
「全く日本人は細かくていけないアル。」
 
すまん、キョースケベーなんて呼ばれた日には、恭介という名前を付けてくれた両親に顔向け
できないからな。(爆
 
 
 
「中華高速鉄道をご利用いただいありがとうございます。城際快速はまもなく上海に到着します。
 降りる際はお忘れ物の無いように願います。」
 
どうやら、上海に着くようだ。途中、南京や蘇州を通ったようだが、さっきの魔耶とのやりとりの
間に通り過ぎていた。
 
上海駅を降りた恭介らは、まずI・S・A・M上海支部に赴く。
上海支部へはタクシーで向かう。上海はタクシーが多く存在し、タクシー自体を捕まえる事は
たやすい。ただ、それだけ多くのタクシー会社がある為に良いタクシー会社と悪いタクシー
会社が存在する。見分け方はタクシーの色。水色か白か金色の会社を選んでおけば概ね
問題なく目的地に行ける。ただ、中国語が話せないと話は変わってくる。なぜなら英語や
日本語を話せるタクシードライバーは極端に数が少ないからだ。
他に判別する方法は、助手席前にある証明書の星を確認するといい。
日本でも助手席に運転手を表記するプレートがあるが、中国でも同じような感じだ。
だが、その中に違いがあって、運転手ランクを表す☆が明記されている。最高は5つ☆です。
星が多いほど運転手レベルが高く、英語等が喋れるのも星が多くない運転手は期待できない
と思っていればいい。
 
ちなみに、今回はI.S.A.M上海支部に連絡を入れるとそこからタクシーを手配して上海駅に
呼んでくれる事になった。
もし、みなさんは、上海に旅行する時は上の注意を忘れないように。w
 
「あははは、快適快適。」
 
小麗は車内ではしゃいでいる。
 
「シャオリー(小麗)は子供だなぁ。」
 
はしゃぐ姿を見て恭介が小麗に言う。
 
「誰が子供アルか。このあふれんばかりの美貌を前にしてよくそんな戯言が言えたアルね。」
「大人は自分の美貌を偉そうに言わないものだ。」
「そんな事は無いネ。この前もTVで有名女優が自分の美貌を自慢してたアル。」
「その女優が大人ではない証拠だ。見た目が大人なのと中身が大人なのは大きく違うんだ。」
「そうなのか?」
「そうさ。シャオは大人としてみてもらいたいんだろ?」
「もちろんネ。」
「じゃ、あからさまに美貌をひけらかすのはやめた方がいいだろう。」
「うむ、わかったアル。」
 
なぜかあれで納得する小麗。
まあ、実際美貌をアピールする女性のほとんどはそう美貌dもない上にプライドだけは高く
付き合いや扱いが面倒なだけだし…。(爆
 
そうこうしてる間に、I・S・A・M上海支部に到着する。
 
「ここは!?」
 
そう表向き上海支部は劉大志の関連会社である【美麗蘭(ミャオレイリー)】というアパレル
ビルの中にある。もちろんI・S・A・Mの名を表向きに表示していない。
劉氏のビルの上階に「」という会社があるが、それが表向きのI・S・A・M上海支部だ。
「勇」は日本読みで「いさむ」だ。ISAMと同じ読み方なので知ってる人には分かりやすいだろう。w
 
「ようこそ、I・S・A・M上海支部へ。私が支部長の李功團(リコウダン)です。」
「日本支部から参りました三千里恭介です。」
「話は劉大志から伺っております。この度は宜しくお願いいたします。」
 
上海支部を治める李氏と挨拶をする恭介。
 
「それにしても小麗様もご一緒とは思いませんでしたので、お会いできて光栄です。」
「…どうも。」
 
李氏は恭介の挨拶の後すぐさま小麗にも丁寧な挨拶をする。李氏からみれば劉大志の娘の
小麗は上客である。この際しっかりと恩を売っておこうとする雰囲気が素人でもわかるので
小麗は表向き挨拶を交わすが、心の中はいらだちでいっぱいだったろう。
だが、そこで仏名挨拶をした事は、少しは大人になったとも言えるだろう。
こうしていけば、小麗は真の美貌を手に入れるかもしれないな、と考える恭介であった。
 
「では、今日はもう時間的に行動するのは難しいでしょう。捜作は明日からで良いかと。」
「…わかりました。ちなみに、W・S・Cの上海支部がどこにあるかだけは聴いておきたいの
 ですが、どの辺りになるのでしょう?」
 
念の為、敵地の場所を聴いておこうという軽き気持ちで尋ねた恭介だったが、その返答に
驚く事になる。
 
「そこです。」
 
窓から見える道向こうのビルを指差す。
 
「そこって今見える道向こうの隣にビルですか?」
「ええ、そうですよ。」
「え、えええ!?」
 
上海でのW・S・Cの所在地がこんな近くにあるとは思ってもいなかったので、ビックリだ!
 
 
 -つづく-
 
2011年02月12日 イイね!

【小説】刀をたずねて三千里  33

【小説】刀をたずねて三千里  33 
 
  恭介のパートナー『魔耶』のイメージ画像。
    まあ、こんな感じの娘と思って下さい。w 
 
 
 
 
 
     第3章   蒼天の剣  5 
 
 
劉大志の豪邸で夕食と宿泊を済ませた恭介らは、緊張であまり寝れなかった目をこすりながら
起きる。そして、客間の寝室から部屋を出ると、ちょうど劉大志が出掛けようとしていた所だった。
 
「早上好(おはようございます)、劉大志。」
「哎呀,早上好(ああ、おはよう)。」
 
前もって教えてもらってた中国語で恭介が挨拶をすると、劉氏は笑顔で挨拶を返してくれる。
 
「昨日は色々とありがとうございました。」
 
さすがに、ここからは日本語で話す。w
 
「夕食もおいしかったですし、寝室も豪華でよく寝れました。」
 
豪華過ぎて緊張して寝れなかったわ、とは言えず、普通にお礼を兼ねて言う。
 
「そうですか、それはよかった。」
「もう、正装をされてますが、お出掛けですか?」
「ええ、今日は早朝から視察がありまして。」
「そうですか、ご多忙ですね。」
「私はもう出掛けますので、朝食を食べてからお出掛けするといいでしょう。」
 
優しく言ってくれる劉大志。この辺が紳士だなぁ、と思う恭介であった。
 
「ありがとうございます、劉大志。」
「では、私はこれで出掛けますが、『青龍偃月刀』の件、宜しくお願いしますね。」
「はい、最善を尽くします。」
「うむ、では。」
 
そう言って劉氏は仕事に出掛ける為に家を出る。
それを見送った恭介に後ろから声を掛ける人物が。
 
「三千里様、朝食の用意が出来ました。」
 
恭介が振り向くと、魔耶とは違うメイド姿の給仕が。今回魔耶はメイド姿をしていないので
一瞬魔耶かと思ったが、その給仕は魔耶よりの背が低いので魔耶とは違う、とわかる。
 
「えっと…」
「劉大志の家でお世話係をしている『林 帆(リン・ファン)』と申します。」
「あ、どうも。三千里恭介です。」
「存じております。では、ご案内します。」
 
そう言うと、その後は無言で食事の出来る部屋に案内される。
着いた部屋には、小麗さんと魔耶がすでに席に着いていた。
 
「いつまで待たせるアルか!(怒)」
 
部屋に入ってきた恭介に対して、開口一番怒号が発せられる。
 
「あ…どうもすみません。」
「ったく、分かればいいアルよ、分かれば。」
 
思わず謝ってしまう恭介だが、なぜ怒られないといけないのか?
 
「まあ、お席に着いてください。」
 
メイドの帆さんに言われ、しぶしぶ席に座る恭介。
 
 ガツン!
 
イスに座った途端、恭介の足に激痛が走る!
 
「痛った~!?」
「静かにするアル!」
 
痛みで叫ぶ恭介の声にいらつく小麗。
 
「何すんだ、魔耶。」
 
隣にいる魔耶を睨む恭介。昨日同様、恭介の足を踏んだようだ。
 
「別に。」
「別に、って、お前は○尻エリカかっ!?」
 
魔耶は澄ました顔で平然としている。
 
「まあいいアルね。帆さん、朝食を持ってくるネ。」
「かしこまりました、お嬢様。」
 
小麗の方はさっさと朝食にしたいらしく、恭介にかまう様子はない。
一方、恭介は魔耶に足を踏まれた理由をしつこく聞くが、魔耶は運ばれた朝食を食べにかかると
恭介が何を言おうが無視して、食事をする。
いくら怒っても魔耶が意に介さないので、だんだんと怒るのがアホらしくなってきたので、
怒るのをやめ、朝食を食べる事にする。
この後、3人とも食事優先で一言も話をする事なく朝食を食べる。
 
「承您款待了(ごちそうさま)。」
 
朝食を食べ終えた小麗は、そう言うとそそくさと部屋を出て行く。
 
(そっけない娘だな)
 
そう思った恭介だが、特に興味もなかったので、自分も食事が済むと部屋を出ようとする。
 
 ぐさっ!
 
「痛った~!?」

今度はお尻に激痛が走り、思わず叫ぶ恭介。
後ろを振り向くと、フォークを持った魔耶の姿があった。
 
「まさか、お前が刺したのか?」
「そう。」
 
ぐぐっと怒りがこみ上げてくる。
 
「ふさけんな、魔耶。何で人の尻を刺すんだよ!?」
 
今日は魔耶の不平不満を乞う事はしていないのに、何で…と思いながら尋ねる。
 
「まだ、私食べ終えてない。」
「へ?」
 
魔耶の返答にキョトンとする恭介。
 
「まだ、私が食べ終えてないのに、席を立って出ようとしたから。」
「は?」
「食べ終えるまで待って。」
「もしもし…魔耶さん?」
 
魔耶は、す~っと息を吸い込むと、
 
「私が食べ終えるまで待って、って言ってるの!」
 
恭介の耳元でそう叫ぶ魔耶。
 
「やかましいわ。」
 
耳元で大声を放つ魔耶に怒る恭介だが、魔耶はそんな事は気にせず残った朝食を食べにかかる。
 
「…はぁ。」
 
魔耶が最初に恭介のパートナーになった時の事を思い出す。
 
 
「三千里君、今度君のパートナーとなる魔耶君だ。」
 
I・S・A・Mドイツ支部にて、紹介された恭介のパートナーは意外にも日本人だった。
 
「ドイツ支部でパートナーが就任するので、てっきりドイツの方かと思いましたが?」
「三千里君は来年日本支部に戻る。ならば、日本人の方がやりやすかろう、とおもってな。」
「言われてみればそうですね。」
「まあ、ドイツ支部では君に合うパートナーがいなかっただけなんだかな。」
「は、何かおっしゃいました?」
「いや、何でもない。」
 
その後、魔耶を紹介されたが、言葉数が少ない娘だった。
 
今でこそ、結構喋ってくれるようになったが、それはとある任務がきっかけだった。
その話をしようかと思ったが、魔耶が朝食を食べ終えたようなので、またの機会にしよう。
 
「恭介様、お待たせしました。」
「ん、では出掛ける準備をしようか。」
「はい。」
 
そう言って、それぞれが部屋に戻り出掛ける準備をする。
そして、1時間後、邸宅の玄関に支度を終えた恭介達がやってくる。
 
すでに魔耶は玄関で待っていた。
 
「待ったかい?」
「いえ、今来た所です。」
 
そう言う魔耶だが、10分前には来ていたそうだ。
 
「では、帆さん、短い間でしたがお世話になりました。ありがとうございました。」
「いえ、大したお構いも出来ませんでしたが、そう言っていただけると嬉しいです。」
 
玄関先で一緒に待っていたメイドの帆さんが短く会釈をし、日本流でお別れの言葉を言ってくれる。
いいメイドさんだ、と思う恭介であった。
そうこう言ってると玄関にBMWの7シリーズがやってくる。
そして、そのBMWを指差し、メイドの帆さんが、
 
「このクルマで北京駅までお送りします。」
 
と言う。
 
言われるがままに、そのBMWに乗る恭介と魔耶。
 
「では、我が主人に代わって『青龍偃月刀』の奪取をお願いいたします。」
「わかりました、最善を尽くします。」
 
そう言って帆さんを別れた恭介らは、BMWで北京駅に向かうのだが、やたら飛ばすのだ。
確かに、BMW7シリーズは一昨年新型にスイッチされ、キーコンセプトながら最近の機能を
満載したハイテクサルーンである。その頂点に立つ750iが搭載するV8・ツインターボは
407馬力を誇るハイパワーで、運転する楽しみはもちろん同乗者にも快適な空間を提供する
クルマである。
だが、そのクルマをサーキットばりで運転するのはちょっと賛同出来ないな、と思いつつ乗って
いたが、一応節度を持って運転しているし、歩行者が多い時は無理な運転はしないので、
一言言おうかとも思ったが、昨日乗ったレンタカーに付いた運転手なんか酷いもんだった。
それに比べたら、全然ましである。いや、飛ばす事以外は日本のタクシードライバーの中でも
上質な方だと思う。まあ北京駅までそんなに距離はないので、ドイツ支部時代でも乗った事の
なかったBMWを満喫しようと考える恭介であった。
 
そんなこんなでBMWは無事に北京駅に到着する。
 
「運転手さん、ありがとうございました。」
「…。」
 
返事はない。そっか、運転手さんは中国人だから日本語じゃわかんないか、と思った恭介は
 
「司机先生,谢谢。」
 
あらかじめメモっておいた中国語を探してお礼を言う。
 
「不客气(どういたしまして)。」
 
そう言って運転手はかぶっていた帽子を取って、恭介の方へ振り返る。
 
「ああああ!?」
 
その運転手を見て、恭介は驚きの声を出す。
 
「私も一緒に上海へ行くアルっ。」
 
BMWの運転手の声は可愛い女性の声だった。
 
「な、何で小麗さんが!?」
 
そう、BMWを運転し、恭介と一緒に上海へ行こうと言ったのは、劉大志の娘・小麗であった。
 
 
 -つづく-
 
2011年02月05日 イイね!

【小説】刀をたずねて三千里  32

【小説】刀をたずねて三千里  32 
 
  恭介の同級生『竹嶋 由布子』のイメージ画像。
    まあ、こんな感じの娘と思って下さい。w 
 
 
 
 
 
     第3章   蒼天の剣  4 
 
 
「何、この門構えのデカさは!?」
 
劉太源氏の邸宅に到着した恭介達だったが、その門構えからしてその大きさに度肝を
抜かれる事となる。
 
「いえ、中国では私の家よりも大きい邸宅はたくさんあります。」
 
そう教えてくれる劉氏。
 
ちょっと待て、中国のお金持ちはどんだけデカイ家を建ててるんだ!?
 
そんな気持ちを持ちながら、大きな門をくぐり、邸宅の中に入っていく。
当然、門から家がすぐ見える訳が無く、しばらしクルマで走って初めて邸宅が見えてくる。
 
「あれが、我が家です。」
 
劉氏が指を指して邸宅を教えてくれる。
集合住宅の中で1軒の家を教えてくれるレベルじゃなく、どうみても超デカイ家をわざわざ
教えてくれた感じだ。(爆
 
まあ、これ以上は愚痴っても虚しくなるだけなので、もうツッコまない事にした。
 
家の正門にマイバッハが停まると、数人のおかかえメイドが並んで主人を待ち構える。
 
「おかえりなさいませ、ご主人様。」
 
お~、メイド衣装はうちの魔耶で見慣れたと思ったが、これはまた別の趣があって…。
 
 ぎゅ~っ!
 
「痛った~!?」
 
横にいる魔耶が恭介の腰の辺りを思いっきりつねる。
 
「何すんだ?」
 
「何メイド姿を凝視してるんですか!?」
「!?」
 
恭介の目線が劉氏のメイドに移っていたのを察知したのだろう。
魔耶にはお見通りってトコか。w
それにしても、魔耶とはまた違ったイメージを思わせる劉氏の所のメイド達であった。
 
「今日は客人をお連れしている。粗相のないように。」
「かしこまりました、ご主人様。」
 
そう言ってメイド達は恭介と魔耶を見る。
劉氏のメイド達は、当然魔耶のメイド姿にを凝視する。
だが、魔耶は何も言わず劉氏の後に着いていくように屋敷の中に歩いていく。
 
中に入ると、当然だだっ広い玄関と思われる空間がある。
まさに、世に言うお金持ちの豪邸がそこにあった。
その後、食事の部屋へと案内され夕食の時間を迎える。
 
「こちらでございます。」
 
視線が冷たいメイドの案内と共に食事をする部屋にやってくる。
 
「うわ~…。」
 
40畳はありそうな部屋に20人は座れそうな長テーブルがあり、主の劉氏は当然上座に。
恭介らはそこから離れた横の方に案内され座る事となる。
10mは離れてると思うが、会話が成立するのか?という不安があったが、それは杞憂であった。
周りが静かなので、意外と声がしっかりと聞こえる。
 
「では、食事をお持ちしてくれ。」
「はい、ご主人様。」
 
劉氏の一言で夕食が運び込まれる。
そして、全部揃った所で劉氏が言う。
 
「では、遠慮なく食べてくれ。」
 
笑顔で言う劉氏。恭介や魔耶の前には大量の料理がずらっと並んでいる。
 
「ま、満漢全席なんだろうか?」
 
横にいる魔耶の小声で尋ねる恭介。
 
「私がわかる訳ありませんよ。」
「…まあ、そりゃそうだな。」
 
魔耶に尋ねても分かる訳が無く、劉氏が食事に入ったので、恭介達も食事に入ろうかとした時、
部屋をモックする音が。
 
  コンコン
 
「入りなさい。」
 
劉氏がそう言うと、1人の女性が入ってきた。
 
(お~、まさにお嬢様って感じだな)
 
部屋に入ってきた女性は、豪華なドレスを身に纏い、劉氏に近い斜め横にすっと座る。
 
「紹介が遅れたが…。」
 
そう言うと、劉氏はその女性を手で合図して立たせる。
 
「初めまして。私、劉 小麗(リュウ シャオリー)と申します。以後、お見知りおきを。」
 
何と流暢な日本語で恭介に挨拶をしてくれる。
 
「劉支社長、こちらの女性は上手に日本語をお話されますね。」
「ああ、私自身日本にも出向く事があるので、娘にも学ばせておいたので、な。」
「あ、そうですか…って、娘!?」
「ああ、小麗は私の娘だ。」
「はぁ…」
 
そういえば、劉氏には子供が男女それぞれ1人ずつ子供がいると言ってたな。
って事はその1人が彼女って事か、と理解する。
小麗さんを見ながらそんな事を考えていた恭介だったが、その様子を快く思わない人物が1人。w
 
「…(怒。」
 
 ガツン!
 
テーブルの下で魔耶が恭介の足を思いっきり踏む!
 
「イタ~っ、何すんだ魔耶!」
 
思わず大声を出す恭介。
 
「どうかなさいましたか?」
「い、いえ、失礼しました。お気になさらずに。」
 
小麗さんには丁寧に言うが、その直後魔耶を睨もうとする。が、魔耶も恭介を睨んでいた。
 
「何、怒ってるんだよ?」
「怒ってなんかいません。」
「じゃ、何で俺の足、踏むんだよ?」
「たまたまそこに足があっただけです。」
「何だよ、意味わかんねぇよ。」
「いちいち目くじら立てないで。」
「そっちが勝手に怒ってるんだろうが。」
「请安静(静かにしなさい)!」
 
恭介と魔耶が口げんかになりかけた時、小麗さんが中国語で2人を制止する。
 
「食事は静かにゆっくり食べましょう。」
 
それだけ言って、無言で夕食に手を付け始める。
劉氏は笑いながら、引き続き食事に入る。
恭介も、バツの悪そうな様子で食事に入る。
魔耶も無言で食事に入る。こめかみ辺りに怒りマークを付けながら。w
 
劉氏の食卓は食べ終わるまでは無言なのが流儀だそうだ。
食べ始めて30分もすると概ね食べ終わった感じになる。やがて、劉氏が口を開く。
 
「三千里君。」
「はっ。」
 
劉氏が真剣なまなざしで恭介を見ながら話をしてくる。
 
「うちの娘をどう思う?」
「ど、どう思うって…」
 
この場合どう言った方が良いのか?と考えていると、勝手に劉氏は話を続ける。
 
「良く出来た娘だと思うのだ。」
「は、はぁ、そうですね。」
「…。」
 
ニコニコしながら話す劉氏に対して、当人の小麗さんは平然としている。
 
「何かあったら、娘にも尋ねるといい。」
「はぁ、ありがとうございます。」
「小麗。」
「…。」
 
小麗さんは無反応だ。
 
小麗!」
 
強い口調で呼ぶと、しぶしぶ答える小麗。
 
「…何でしょうか、お父様。」
「お前はお客様がいる前なのにちゃんと返事をせんか。」
「今、返事したでしょ。」
「親に対して何ていう口の聞き方だ!」
「親らしい事もしないで、良く言えたもんだわ。」
「这个父母不幸也(この、親不孝者が)!?」
 
今度は劉氏と娘・小麗さんとの口げんかが始めるが、両人ともエスカレートした為、中国語で
口げんかをするものだから、恭介には何を言ってるかはさっぱりわからない。
やがて、劉氏の手が出そうになった時、
 
 ガッシャーン! 
 
部屋中にお皿の割れる音がこだまし、皆の注目がそこに集中する。
 
「对不起(申し訳ありません)。」
 
劉氏の雇うメイドの1人が恭介のお皿をうっかり落としてしまったのだ。
 
「你做着什么(お前はなにをしているんだ)。」
 
劉氏がそのメイドに怒りをぶつけようとするが、そこの恭介が割って入る。
 
「すみません、劉大氏。私が持っていた皿を手を滑らし落としたのを何とか受け止めようとした
 メイドさんが受け切れず、見た感じがこのメイドさんが落としたように見えてしまっただけです。」
「そ、そうですか。」
 
劉氏の怒りが若干収まる。
 
「どうやら、疲れが出てしまったようです。これ以上は劉大志に失礼になるので、この辺りで
 席を立たせていただきます。
「旅の疲れが出たのでしょう。では、ここらで食事を終わるといたしましょう。」
 
そう言うと、劉氏はお抱えのメイドに恭介らに部屋を案内するように言うと、そのまま退席する。
 
「行ってしまいましたね。」
 
魔耶がボソッと言う。
 
「全く、自分勝手な人だ事。」
 
そうぼやきながら劉氏が退席して間もなく小麗さんも部屋を退席する。
その光景を見て唖然とする恭介と魔耶。
 
「いつもああなんだろうか、あの2人は?」
「さあ。でも、そんなトコでしょうね。」
「…。」
「…どうしました、恭介様?」
「さっきはすまなかった。」
「何がでしょう?」
「あ、まあ気を付けるよ。」
「…はい。♥」
 
魔耶は怒らせると大変だ、と改めて思う恭介であった。(爆
 
 
そして、恭介と魔耶は別々の部屋に案内される。
一応、男女と言う事で部屋を分けさせられた。w
 
1人になった恭介は、ベットに横たわりボ~ッとする。
 
「はぁ、疲れたなぁ。」
 
そして、今日の出来事を思い出す。
 
朝、学校に休む旨の連絡を入れ、速攻で羽田空港に行き、JALで北京に向かう。
その後、北京からI・S・A・M中国支社に行こうとレンタカーを借りて大失敗だった事も思い出す。
死者に到着し、なぜか劉氏の邸宅に行く羽目になり、来たは良いが親子喧嘩に巻き込まれる。
 
「明日は、上海かぁ。」
 
そう、劉氏の息子が勝手に持ち出した『青龍偃月刀』を探さなければならない。
おそらくW・S・Cの支部にあるだろうと言う。いきなり支部に行く事は自殺行為なので
何かしら対策を考えねばなるまい。
 
 じゃ、どうする? 
 
「…。」
 
何も考えが浮かばない。なんとなく、寂しさを思えたと同時に脳裏に1人の女性が浮かぶ。
 
「都歌沙、何してるんだろう?」
 
そう思うと、電話でもしてみようか?と考える。そして、携帯電話に手を伸ばし携帯を見る。
 
「…、電池切れてる。(爆」
 
そう、充電が切れていたのだ。
 
「もしかして、電話してくれてたかもしれない。」
 
そう考えた恭介だが、同時にその状況だと電話に出れなかった状態でもあるのだ。
 
「やばい、もし連絡してくれてたらどう言えばいいんだ?」
 
そう考える恭介。
最も、この時、恭介は日本で都歌沙が次田女史のいる寺院まで電話してる事は知らない。 
 
「うわ~、マジでやっば~!?」
 
思わずひとりごとで叫ぶ恭介であった。w 
 
 
 -つづく-
 

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