
車検に合わせて Coldstart 時の Blue Smoke についても原因究明をお願いした。
今回お願いしたのは、川口にあるス○ラ○ー○ースさん。
BMW を中心に外車の整備全般を行うショップ。
BMW に対する知見は相当なもので、簡単なメンテナンスから複雑なエンジン整備まで行って頂ける。
とても良心的だし、症状に関するヒヤリングもしっかりと行っている。
ユーザーの心配点や気になる点もちゃんと聞き出した後(※)、アドバイスや修理方法等をきちんと説明してくれる。
※これができそうで出来ないショップやディーラーが多い。
ユーザーが何で困っているのかをきちんと聞いてくれることはユーザーにとっては安心感や信頼感に繋がる。
まぁ、確かに今はコンピュータに繋げれば詳細な診断結果が得られるが
■結論から
今回の Colsd Start 時の Blue Smoke はターボユニットのフィードオイルラインを対策品に交換する事で改善した。
チェックバルブ付きフィードオイルライン。
パーツ代は数千円だが、ターボユニットの取り外しが有るため工賃が以外にかかる。
パーツは日本では殆ど販売されていないが、海外ではアフターパーツで対策品が沢山販売されており、輸入車を扱っている修理工場なら容易に手に入れられるはず。
勿論、純正での対策品もリリースされている。
フィードオイルラインで間違いないなら交換は自分でやろうと思っていた。
が、今回は症状の原因がはっきり分かっていなかったので、それを突き止める調査やテストをする必要が有ったし、且つフィードオイルラインを交換するにはエキマニやターボユニットを外す必要があり、冷却水やオイルがどういう状況になるか分からなかったので、素人のDIY範疇外とプロにお任せした。
■症状の発生条件
エンジン停止すると暖まったオイルが、エンジン側からフィードオイルラインを通って、時間を掛けてターボユニットに落ちていく。
ターボユニットに溜まったオイルはエンジン始動時に燃焼室に送り込まれ Blue Smoke を発生させる。
オイル下がりとの見分け方としては、オイル下がりの場合はアイドリングで暫く放置した後にエンジンをふかした場合にも Blue Smoke が出るが、このフィードオイルラインの場合には Coldstart 時しか Blue Smoke は発生しない。
私も当初はオイル下がりと考えていた。
しかし、オイルを固くしたり漏れ止め剤など試したが効果無く、且つ症状が微妙に違うことに違和感を感じて追跡調査をした。
すると、海外で同じ症状を解決した事例が出てきた。
それがフィードオイルラインの交換だった。
■対策品について
対策品は、オイルが暖まった状態でのエンジン停止でフィードラインにオイルが流れ込むのを止めるためのチェックバルブが追加されている。
エンジンが動いている間は油圧が掛かるため、チェックバルブは解放状態となり、オイルはターボユニットを循環する。
実はこのパーツ、BMWのパーツリストで普通に検索しても純正部品番号は出てこない。
なので、詳しく調べてくれる良心的な工場じゃないと、
「そんなパーツ有りませんよ」
で、終わってしまうかも。
※調査した限りではパーツ番号は、11-42-8-678-840
■BMW Japanの対応
世界中で発生しているこの ColdStart 時の Blue Smoke 問題。
対策品を用意していると言うことはそういった事実があることは BMW は認識している。
海外ではリコールとなっているところもある。
が、日本ではリーコールとはなっていないため、保証が切れてからディーラーに持ち込むとおそらくターボユニット毎交換とかされてディーラーなどでは工賃込みで数十万とか請求されるのでは無いだろうか。
BMW Japanは認めていないのだからそういう対応にしかならないだろう。
日本人は集団で訴訟などを起こすような国民性ではないので、言葉を選ばずに言えばメーカーは適当にあしらっていると感じる。
■後記
エンジン始動時のあの青白い大量の煙はやはり萎える。
朝エンジンをかけると周りが真っ白になる程煙が出る。
近くにいる人が心配して言いに来るほど。
正直恥ずかしさも有る。
治ってホッとしているし車に対する愛着も又変わらず出てきてはいるものの、メーカーに対する不信感は増すばかり。
正直、私は BMW を友達には勧めることは無いだろう。
車自体は良いのに、メーカーとしての姿勢で顧客が離れていくのは勿体無い。
※これを書いている最中に、韓国で BMW のディーゼルが燃えているニュースが流れている。
リコールには踏み切ったが、既に燃えた車両については「燃えちゃって原因分からないから保証は無し。新しい車買うなら割り引きするよ。」ってことらしい。
如何なものか・・・
Posted at 2018/08/18 18:56:48 | |
トラックバック(0) |
修理 | クルマ