2007年02月23日
暇になってしまったので簡単にUPします。
今日のお題は「ブレーキサイズの秘密」です。
皆さんも気になっているブレーキのサイズですが
やはりホイールに対してぴったりはまるサイズのものが
お好みの事かと思います。
しかしこのブレーキのサイズには色々と秘密が存在するのです。
実際どの部分をどのように大きくすればいいのか
悩むところかと思います。
ただ単に大きくすれば良いというものでもなく
その物の特性を理解して大きくするべきではないかと思います。
ではどの部分をどうすればどのようになるか特性を下記に紹介します。
ブレーキパッド
表面積を増やす・・・コントロール性、耐久性があがる。
表面積を減らす・・・コントロール性低下、初期制動があがる、耐久性が下がる。
幅を増やす・・・制動力が上がる。
幅を減らす・・・制動力が下がる。
長さを増やす・・・意味がない(キャリパーの容量が増えない限り)
長さを減らす・・・意味がない(キャリパーの容量が減らない限り)
厚みを増やす・・・耐久性があがるがキャリパーの構造上無理
厚みを減らす・・・耐久性が下がる
ローター
インチを上げる・・・初期制動があがり耐久性も良くなるが加速が悪くなる
インチを下げる・・・初期制動が下がり耐久制も悪くなるが加速が良くなる
厚みを厚くする・・・耐久性があがるが重くなり加速が悪くなるが(キャリパーの構造上無理)
厚みをうすくする・・・耐久性がさがるが加速が良くなる(磨耗限界があるので注意)
キャリパー
容量を増やす・・・コントロール性があがる、耐久性があがる、ペダルタッチがマイルドになる
容量を減らす・・・初期制動があがるが耐久性が悪い
ピストン数を増やす・・・コントロール性があがるが初期制動は悪い
ピストン数を減らす・・・コントロール性がさがるが初期制動は良い
上記の特性とブレーキパッドの組み合わせで効きをセッティングする。
しかしキャリパーに関しては容量不足はマスターシリンダーやマスターバックやホースで補うようにする。
これだけ判ればおバカなブレーキチューンは必要なしだね!!
Posted at 2007/02/23 15:54:27 | |
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ブレーキうんちく | 日記
2007年02月21日
少しサボってまして久々に語りたいと思います。
本日のお題は「ブレーキ専門用語について」です。
通常皆さんの会話の中には出てこない専門用語を紹介します。
以前も話題に出しているがそこはもう一度書いてあります。
パッド関連
モールド・・・パッドの摩擦材の事
プレッシャープレート(PP)・・・パッドの裏金
ノンアス・・・ノンアスベストスの略でアスベスト(石綿)を使っていない摩擦材の事アスベストフリーと同じ意味
ウエアインジゲーター・・・パッドの裏金についている金具でパッドが消耗すると音がなるセンサーの役目をする
アリ穴・・・裏金に付いている穴。プレス成型の証でここにプレスされた摩擦材が入る事により強度が増す。
ローター関連
ベンチレーテッド・・・ローターを冷却する為のフィンが付いているタイプ
ソリッド・・・上記でないタイプ
ドラムイン・・・ディスクにドラムが内蔵しているタイプ
FC材・・・一般的な鋳鉄の種類
CV材・・・硬度の硬い鋳鉄の種類
ワンピース・・・一体成型で出来ている
ツーピース・・・二体成型で出来ている
ドリルド・・・ドリルで規則的に穴が開けてあり冷却性とガス抜きに優れる。ピンホールとも言われる。
スリット・・・規則的に溝が彫ってありガス抜きに優れる。
カーボン皮膜・・・摩擦によりパッドに配合されたカーボンがローター表面に融着して表面の保護をする。
ヒートクラック・・・高負荷状態で熱によってローター内部の金属に素が入りクラック状になることほって置くと危険。
ハット部分・・・ローターの中心側(ハブ)の突き出た部分
キャリパー関連
オポーズド・・・対向型の事
AD型・・・片押しのタイプ
P付き・・・パーキング兼用のリアタイプ
モノブロック・・・一体型の対向キャリパー
ツーピース・・・中心部分をボルトでとめた2個一体のキャリパー
サポート・・・別体型キャリパーの足
その他
フェード・・・パッドが限界値を超えて制動しない状態
ペーパーロック・・・フルードが限界値を超えて足力をキャリパーに伝えられない状態
Pバルブ・・・ブレーキの前後バランスを調整しているバルブ
マスターバック・・・マスターシリンダーと連動してエンジンの力を利用した足力を強化するサポート装置。
ブレーキダスト・・・パッドやローターから出るチリ。
DOT規格・・・フルードの国際規格3・4・5・5.1があるが最近のメーカーは5.1以外の規格は使わない
BF規格・・・フルードの国内規格DOT3・4・5はBF3・4・5とほぼ同じで国内規格を最近は適応している。
とりあえずこんなもんかと思いますが忘れてる可能性がありますので
これってどういう意味?なんて質問は受け付けます。
お気軽にどうぞ!!
Posted at 2007/02/21 19:18:30 | |
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ブレーキうんちく | 日記
2007年02月08日
さて、早いものでこのシリーズも4回目になりましたが
まったくネタが尽きる事がないwww
今日のお題は「1ピース?2ピース?」です。
1ピースローターと2ピースローターの仕組みって知ってますか?
1ピースローターは通常皆さんの車についている一つの鋳物で出来た
ローターです。
2ピースローターは周動部分が鋳物でできており、
中心のベル部分がアルミで出来ている2つで一つのローターとなります。
では二タイプのローターではどのような性能があるのか挙げてみます。
・1ピースローター
全て鋳物で出来ているので剛性に富んでいて安定した制動を発揮して
既製品も沢山あり安価に製造が出来る。
・2ピースローター
中心部分がアルミで出来ているので軽いが剛性が弱くすぐに周動部分がゆがむ
事と合わせの部分のボルト穴の剛性が弱い。
しかし大口径のローターには必要な軽量ローターとなるので
レースシーンでは利用されている。
最近の2ピースは取り付け部分のボルト穴がフローティングの加工が
されている事や鋳物の材質の改善で良くはなっているがまだまだ課題はある。
既製の型が少なく需要もあまり多くないのでコストが上がる為値段も上がるが
汎用性が効く為種類が少なく作る事ができる。
足下重量を減らすことはチューニングにおいて最大の課題となっているが
安全性をいかに確保しながらも軽くするのは相当至難の業である。
本当は新素材の軽いブレーキが出来れば一番いいとは思うのだが
それは現実的にはまだ無理だと思う。
新素材のローターが市場に合う価格になる日はいつになることやら・・・
Posted at 2007/02/08 22:00:21 | |
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ブレーキうんちく | 日記
2007年02月06日
まだ仕事してますが何か?(笑)
息抜きにいつものやついっちゃいます。
今日のお題は「ブレーキローターについて」です。
皆さんローターについて何を知ってますか?
実はローターは一概に言ってもブレーキパッドと一緒で色々と細かい
設定があるのはご存知でないかと思われます。
基本的に皆さんが知っている事っていうのは
1ピース・2ピース、CV・FCとこの程度でしょう。
しかし、ローターはまだまだ深い部分が存在します。
鉄鋼関係の仕事されている方なんかはご存知でしょうが
鉄と言うのは材質が複雑にあります。
その辺は俺もあまり詳しくはないが使われている材質は
一般的には以下の通りです。
・黒鉛CV鋳鉄
・CV鋳鉄
・FC鋳鉄
大まかに分けてこれだけこの程度はまだローターのカタログに
記載されていますが
この中でも色々と硬度があってそこがまた複雑なのです。
それは同じ材質でも熱のかけ方や冷まし方で性質が変わってきます。
それをブレーキに対して使い分けするのですがなかなかそこまで
こだわるメーカーさんも少ないと思います。
おなじFC鋳鉄でも純正と社外品で削れ方やゆがみ方は違うと思いますが
それは上記で説明の通り硬度が違うからなのです。
純正の考え方はやわらかくして割れない方向に作ります。
それは安全性を考慮しての事です。
社外は実際に割れないギリギリのところで設定しています。
なので持ちが良いのです。
上記の大まかに分けた3タイプの材質でそれぞれに性質があります。
・黒鉛CV鋳鉄→歪みや割れに強いが大変高価で作るのにリスクが高い。
・CV鋳鉄→歪みに強いがFCより高価で鳴きやすく限界は高いが限界に来ると見事に割れる。
・FC鋳鉄→国産で流通が多いので型も豊富で小ロット生産できるが高熱に弱く歪みやすい割れるときは一気には割れないので安全性が高いし安価である。
2ピースローターなどは歪みやすいのでCVで作っている事が多いのだが安いやつは大体硬度の固いFCを使っている事が多い。
よく焼入れなるものを聞いた事があると思いますが、
焼入れは買うときによく見た方が良いかと思われます。
その訳は焼きを入れる際中の部分までちゃんと火を通すのに
600度30分とか一定温度で焼入れをすれば通りますが
バーナーで炙って焼き色をつけただけの製品が良くありがちです。
焼きと言うのは本来鋳物の硬度を上げるのと熱膨張の低減させる為の
製法で表面焼きなんてものはいわば商品の見た目でしかないものです。
それを焼き入れといってるんだから詐欺まがいってことですね。
特に安い焼入れローターはその傾向があります。
一番いいのは焼きを入れずに普通のローターにする事ですね。
焼入れを買う場合はメーカーに「何度でどのぐらいの時間焼きいれたのですか?」
と聞いてみるのも一つの手ですね焦るとこ多いかもしれませんが(笑)
話変わって最近逆ベンチ何てローター多いですけどあれは面白い発想ですね。
暖まった空気でベンチから逃がすのをフレッシュな空気を逃がすのでは
効率が良いのでお勧めです。
あとAVOやプロミューとかから出ている不規則なベンチローター。
あれも理にかなってますよ。
従来のベンチローターは1直線でベンチしてますが
不規則にベンチしてますので熱膨張による規則的な変磨耗がしません。
それにより新品ローターを装着してから定番で出るジャダーが
回避できる事ができます。
なので高いのですが長い目で見れば安いかもしれませんね。
このネタ書き出すと時間があっという間に過ぎますね(^。^;)
長くなったのでこの辺で・・・
今度は短くする為に「1ピースローターと2ピースローターについて」
でいきますかな。
Posted at 2007/02/06 19:52:04 | |
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ブレーキうんちく | 日記
2007年02月05日
本日のお題は「ブレーキパッド選び」です。
ブレーキパッド選びに皆さんどこをポイントに選びますか?
スペックや耐熱温度や価格帯を見て選んで入る事かと思います。
色々なメーカーから商品の説明等がパンフレットやカタログやHPで
紹介されてますけどそれって全部が全部正しい表記とは限りません。
ブレーキパッドとはとてもシビアな部分ですので説明通り選んで失敗
したかたも多いかとおもいます。
先程シビアと書きましたが何故シビアなのかと言うと
相手材(ローター)の材質の想定も考えていないし製造だって
全てのメーカーが製法の管理までしているとは思えないからです。
ブレーキパッドを製造する上で製法が大きく分けて3つやり方が
あるのって知ってますか?
多分ほとんどの方が知らないかと思います。
・摩擦材をプレスして作る製法
これは一般的に量産メーカーが作る製法で主に純正パッドや一部
市販パッドに使われ流通量が大量にある場合に用いられます。
・摩擦材の板を貼り付ける製法
これは少数ロットで生産が出来るのでアフターパーツメーカー等に
採用されています。しかし、欠点として熱に弱いですが最近は色々と
改良がされて熱に強くなってきています。
・焼結材
これは読んで字の如くで焼いた金属類で熱を加えたままプレスして作る
製法です。高温に耐えるパッド(レース用や新幹線用)に用いられますが
コストが掛かる上にロットかさむ。
以上の通りとなります。
あくまで大きく分けてですので細かくすると色々とまだあります。
話変わってよく耳にする言葉で材質の名前をカーボンパッドだとか
チタンパッドだとかってあると思いますが、
あれも勘違いしないで欲しいのが国内で売られているパッドの
ほとんどがカーボンパッドでありチタンパッドに関しては
チタンが配合している分攻撃性が高くなる事は当然の事です。
最近のパッドは全てアスベストの入っていないノンアスベストの
パッドですから補強材の役目としてカーボンが入るものです。
こういったのって皆さんそこまで知らないことを利用している
誇大広告ではないかと思います。
チタンに至っても配合すると鳴くわローターはボロボロになるなんて
硬度が高いのだからわかるでしょ。
話はそれましたけど結構良くカタログやパンフ見るだけで大げさに
書いてある事が判ります。
耐熱温度にしたって信用するかもしれませんがあれも結構いい加減に
書いてあるものです。
そもそも耐熱温度とは測定のテスト基準なんてありませんから
書き放題ですよ。
たとえテストしてたとしても皆さん耐熱温度って言うのは
リカバリー特性があるのはご存知ですか?
リカバリー特性とは一度フェードしてもまた本来の性能をどの位
発揮できるかと言うものです。
その記述がないと一回目のフェードで二回目が使い物にならない
なんてことがあるかもしれません。
現に今まで見てきたテストでそんな事が多々ありました。
それにリカバリー特性関係なくただ温度を目安に考えてみても
たとえばストリートで走る方がローター温度を何度まで上げることが
出来るでしょうか?
町乗りでいって300度峠で瞬間500度がいいところです。
勿論温度は摩擦係数と踏む時間に比例してきます。
峠走るから800度のが必要なんて考えている人いませんか?
ラシアルで800度まで上げるのはほぼ不可能ですよ。
そんなことしたらキャリパーのシールとかハブだとかがボロボロになるはずです。
そう考えると書いてある耐熱温度表記は役に立たない事になります。
ではどうやって選べばいいのかと思われますけどやはり
一番は自分と同じような走りをする方に何使っているか聞くか、
知識豊富なアドバイザーに聞くか、
全部試すかしかありませんね。
効き具合の好みもありますから一概に言葉にだまされないようにして下さい。
相談にはのりますのでお気軽に聞いてください。
またもや文才のない文で申し訳ないが第三回目お楽しみに。
Posted at 2007/02/05 18:37:38 | |
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ブレーキうんちく | 日記