皆様、
以前、TZM50レストアの最終章(第五章)を
ブログで書いた時、
「番外編」の事をチラッと書きましたが、
番外編に出来そうにない事が発覚しましたので、
「最終章 その2(第六章)」になりました(大汗)
早速、書きます。
事の発端は、
レストア 第四章で、
キャブレターのオーバーホールを実施したタイミングで、
エンジンまで掛けた事を書きました。
かなりの距離を走って、押し掛けした時、
「レストア時はこんな感じで、最初の一回目はエンジンが掛かりにくいもの」
と思っていたのですが、
それ以降、一度もエンジンが掛からなくなったので
原因追及する事に。
イグニッションコイルに寿命が来て
プラグに火花が飛ばなくなっている可能性もあるので、
まず、イグニッションコイルをノーマルに戻して、
ボルトで固定して、ボディアースもしっかりと行います。
これで、エンジンが掛かるか試してみます。
5回ほど、押し掛け。
エンジンが掛かる気配が全く無い。(涙)
うーん。
点火系か、電装系(発電とか点火タイミング)とか、
燃料系(キャブレター)のどこかが上手く動いていない。
結構、大掛かりな作業になるので、いままで実施しなかったのですが、
ここまで来たら作業せざるをえなくなりました。(重い腰をあげるw)
さぁ、原因調査開始です。
まず、点火系と電装系の確認。
セルモーターが入っていた穴を塞いであるプレートを
外します。
(注意:プレートや、セルモーターを外すときは、
ギアオイルを抜いておかないと外した穴から漏れてきます。)
外したらこんな感じ。
(溝部分にOリングが入ってました。)
そこへ、
セルモーター装着。
次に、
セルモーターを動かす為に、
バッテリーレスキットの代わりに
バッテリーを接続。
画像のバッテリーはDUCATI916で以前、使用していた鉛バッテリーです。
現在、DUCATI916はリチウムバッテリーを使用しているので、
この鉛バッテリーは予備用に保管しておいた物です。
で、
ムーヴカスタムに載せていた
ブースターケーブルを引っ張り出してきて、
ボディに接続。(アース接続。)
ブースターケーブルのもう一方は、
スパークプラグの金属部分へ接続します。
全体図は、
こんな感じ。
何をするのかと言うと、
スパークプラグの火花チェックです。
押し掛けしていると、スパークプラグの火花チェックは出来ないので、
今回、火花チェックの為だけに、
セルモーター、セルスターターボタン、バッテリーを装着しました。
内容は
セルモーターで、クランクを回して、
クランクに直結しているジェネレーターが回転するので発電して、
発電した電力でCDI(CPU)が動いて、
CDIから点火信号が、イグニッションコイルへ伝わって、
スパークプラグに火花が飛ぶ。
と、言う感じの確認です。
全て正常に動いていれば
スパークプラグに火花が飛ぶハズ。
押し掛けは
セルモーターでなく人力で
タイヤを回して、チェーンで駆動をエンジンに伝えて
クランクを回すことによって
ジェネレーターで発電させてます。
メインキーON。(一緒にキルスイッチもON)
パッ(ニュートラルランプ点灯)
久々にニュートラルランプが点灯しているのを見た気がします。
いつも押し掛けで、
メインキーONしてもエンジン掛かるまで電力は0Vなので
ニュートラルランプは点いてなかったのですよね。
はっっ!!
ちょっと脱線しました。(汗)
本題に戻ります。
セルスターターボタンON
キュルルルル・・・(セルモーターが回る音)
キュキュキュキュ(クランクが動いてる音w)
シーン・・・・・(スパークプラグ不点火)
ええっ!!
やっぱり、火花、飛んでないし。
と、言うより、
よく第四章でエンジン掛かったよね。
きっと、電気系が最後のひと頑張りで
スパークプラグに火花を飛ばしていたのでしょうね。(そう考えて、ちょっと感動w)
とりあえず、電気系であることは判明しました。
原因は何処か?が問題です。
なので、
簡易テスターで確認します。
一番、可能性のある
イグニッションコイルから確認。
イグニッションコイル交換するのも一番、簡単ですし、安いので、
ここであって欲しいと、願いながらw
イグニッションコイルのプラス配線と、マイナス配線にテスターを繋いで
セルモータースイッチON
(イグニッションコイルが原因であれば、電気は来ているハズ。)
シーン・・・(ピクリとも動きません(涙))
と、言うことは、
残っているのは、
CDI(CPU)か、ジェネレーターのどちらかです。
ジェネレーターでありませんように(祈)
(一番、高額で、交換作業もエンジンケースを分解しないと出来ないので。)
と、言う訳で、
次は、CDIを交換して確認します。
(これでダメならジェネレーターが原因です。)
うちのTZM50、
ミニバイクレース仕様でしたので、
レース用CDIを搭載しています。
メーカーはYEC製
(ホンダ(バイク)で言うところのHRCみたいな感じの、ヤマハレーシング部門メーカーです。)
純正CDIも所有しているのですが、
純正CDIは、
「60キロでリミッター作動。」
「回転フィーリングが穏やかなセッティング」
など、色々と規制が掛かります。
で、
倉庫内をゴソゴソ。
取り出して来た物は、
予備品のYEC製レーシングCDI(笑)
カチャカチャ(交換する音w)
再度、セルスターターボタンON
スパークプラグから
チリチリチリ・・・(火花が飛んでいる音)
よって、
原因はCDIの寿命と判断されました。
今までありがとう、
一個目のYEC製CDIさん。
これで、電気系はOKなので、
エンジン掛かるハズ。
スパークプラグもエンジンに装着して、
セルスターターボタンON
キュルルルル・・・(セルモーターが回る音)
キュキュキュキュ(クランクが動いてる音)
あれ?
エンジン掛からないよ?
ん?
ガソリン、供給されてるよね?
カチャカチャ(キャブレターのドレンボルトを緩める音)
シーン・・・
ガソリン、キャブレターに供給されてないし(驚)
(画像はイメージですw)
きっと、キャブレターのフロートバルブ辺りが固着しているのかも?
(フロートバルブは、ガソリンタンクからキャブレター内に
ガソリンを入れたり止めたりしているバルブです。)
CBR250Rをレストアしていた時もそうなのですが、
キャブレターのオーバーホールは、一度では完了しないのですよね。
内部を綺麗にしても、
細いガソリンの通り道とかに入り込んでいた異物とかが
必ずと言っていいほど詰まったり、挟まったりするので
何度かオーバーホールしないと、
完全に調子は取り戻せないのですよね。
その後、
キャブレターを分解して、
フロートバルブ部分の通り道を念入りに掃除。
(画像で言うと、縦に3つ並んだ穴の一番下です。)
肝心のフロートバルブ(画像無しです スミマセン m(_ _)m)も
表面に異物が付着していたので、綺麗に掃除。
フロートバルブがスムーズに動くことを確認してオーバーホール完了。
この時点で、バッテリーは外してしまったので
エンジンの掛け方は、押し掛けのみに戻りました(汗)
ガレージ内でちょっと走る感じで2mほど押した状態で
クラッチを半分放してアクセルを煽ると、
パァァァァァン(エンジン掛かりました。)
うん。
原付なので、
本来、これぐらいの距離で押し掛け出来るのです。
この後、
3回ぐらい押し掛けしてみましたが、
問題なくエンジン掛かりましたので修理完了とします。(終)
教訓:
一度、エンジンが掛かったからと言って安心しない事。
一つ勉強になりました。
でも、無事に直って良かったです。(^o^)
余談:
また近い内にセルモーター、外そうかな?w
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TZM50 | 日記
Posted at
2015/08/15 12:32:53