
燃費不正表示問題で火の車の三菱自動車。
もともとは、三菱重工の自動車製造部門。
そんな三菱自動車ですが、三菱グループの一員です。
三菱グループと言えば、岩崎弥太郎が創設した由緒正しき会社。
今は世界中で知られる大企業グループです。
その三菱グループの中核となる御三家は
三菱東京USJ銀行
三菱重工
三菱商事
です。
そんな三菱グループは、大概の名前は「三菱」と名称がつく企業が殆ど。
例外もあります。
ビールでお馴染みのキリンビール。
カメラでお馴染みのニコン。
車のガラスでお馴染みの旭硝子。
などは、三菱グループです。
が、この三菱グループではない三菱があります。
おそらく、人生で一度は手にしたことがある製品の企業。
それが、三菱鉛筆です。

三菱と名称が付いている、スリーダイヤを使っているから、三菱グループかと思えば、全く関係ない企業です。
ん?商標権侵害じゃないの?
とは思いますが、実は違います。
三菱鉛筆は、1887(明治20)年に眞崎仁六が眞崎鉛筆製造所として創業。
1901(明治34)年に、逓信省(郵政省の前身)で、御用達鉛筆「局用鉛筆」として採用されたました。
このときの感動を後世に伝えたい…
そんな思いで商標を考えます。
眞崎の家紋の菱形と局用鉛筆は3つの濃さがあり、3つの鉛筆を中心に並べます。
菱形と鉛筆を並べた形から、スリーダイヤが生まれました。
ちなみに、このスリーダイヤが商標登録されたのは、1903(明治36)年のことです。
実は、三菱グループが商標登録する10年前のこと。
スリーダイヤは、三菱鉛筆が最初に使い始めたのが最初です。
では、三菱グループのスリーダイヤは、どのような経緯からなのかは…

まずは、創設者の岩崎弥太郎の岩崎家の家紋の重ね三階菱、
岩崎弥太郎の出身地、土佐藩主の山内家の家紋の土佐柏、
それぞれを組み合わせた結果で出来上がったということです。
1914年(大正4)商標登録をしました。
ちなみに、スリーダイヤを使うことができる企業がもう1つ。
それが、弘乳舍という会社。
これは、熊本のローカルの乳業メーカーです。
こちらでは、三菱サイダーと呼ばれる飲み物を製造しています。

商標登録は1919(大正8)年です。
三菱サイダーと言えども、三菱グループのキリンビールのジュース子会社、キリンビバレッジが作っているわけではなく、一切関係ないです。
昔はそこまで商標に関して厳しくなかったからなんでしょうか。
そんなこんなで、スリーダイヤは、三菱鉛筆が一番古い。
しかも、三菱サイダーも商標登録されていますが、三菱グループとは関係ない…
そんな複雑な状況です。
スリーダイヤの元祖が、三菱グループではなく、無関係の三菱鉛筆だったとは、以外な事実ですね。
ブログ一覧 | モブログ

Posted at
2016/05/03 14:26:43