2013年10月21日
本気で作れ
少し前に軽自動車の税金が上げるなんて弱い者いじめだってスズキの会長が騒いでましたね。まあ税金が上がったら売れなくなるが本音でしょう。
はっきり言わせてもらいますと、スズキは税制度が変わったくらいで売れなくなるような車を作っていると言う自覚があるということですね。
今の軽自動車、維持費の安さ以外でほしいと思うものありますか?
もう全部が「右のワゴンRへ倣え」状態で、どのメーカーも本気で作ってないですよね。何処を見てもトールワゴンタイプで上級グレードにはギラギラとしたメッキパーツ。デザイン重視と言ってもメインフレームが共通でヘッドライトなどをちょこっと変えたり色の設定を増やすだけ。
客の声を聞きすぎたんでしょうね。もっというと自動車ジャーナリスト(笑)にメーカー側もユーザー側も踊らされすぎているんじゃないかと。
お客さんの声をまとめ、優先順位をつけて形にしたらそりゃトールワゴンになりますよね。室内は広いほうが良い、荷物は載るほうが良いなどを考えるとそうなります。言ってしまうと全部入りを最初に作って、後はそれを流用して種類を増やしていく。優先順位の高い機能は全部満たしていますから、どれも平均的に売れます。
自動車ジャーナリストも全部入りの軽自動車を褒める。スタイリングなどを考えて室内空間や荷室を狭くすると叩く。それを信じてトールワゴンに客は集まる。車の出来なんて関係ないんです。車の出来なんて加速して曲がって減速するを普通にやれば大丈夫なんて考えがまかり通る。だから軽自動車の足回りやいつまでたっても腰砕け。
前に親が乗っていたワゴンRなんて交差点の右折で一気に限界までロールしますからね。ダンパー効いてないんじゃないかと。とにかくロールスピードが速すぎて怖いのなんのってもうめちゃくちゃ怖い。今のムーヴはそれなりに良い足回りを持ってるけど、突き上げでゆらゆら揺れるのが怖い。なんていったって着座位置が高いからちょっとのロールでも大きく感じて怖い。
最近はメッキが通用しなくなったのか少し安全性などを重視してきていますがね。まあそれも電子制御をつけたってだけで車の基本的なレベルなんてほとんど変わってない。
別にトールワゴンを売るなって言ってるんじゃない。流用をやめろって言ってるんじゃない。トールワゴンよりも少しパーソナルカーの方向へ振った軽自動車があってもいいんじゃないかと。もう少し本気で軽自動車というものを考えてもいいんじゃないかと。軽作ってるメーカーって、なんか昔の軽のイメージで作ってるって感じしません?
室内や荷室は小さくなるけど、AZ-1やビート、カプチーノほど実用性を無視していない。でも車の基本はしっかりと抑えた軽自動車。足回りにダブルウィッシュなんていらないんです。ストラットとトーションビームで十分。でも今までの軽とは味が違うなんて車があったら欲しいでしょ?
言わば軽自動車界のヴィッツ、昔の軽で言ったらスバル ヴィヴィオやスズキ アルトワークス。パワーは要らないんで、ちょっと軽くしてちょっと重心を低くしてトルク出すためにターボつけましょう。今流行のダウンサイジングターボです。軽にHVは重いですからね。
ミッションはMTもいいですが、ギア比固定機能付きのCVTでいいでしょう。いっそのことDCTでも積んじゃっても面白いですね。トールワゴンのように荷物は載らないですが、後席を倒せるようにすればそうそう困ることは無いですし、4人乗車も思ったより苦にならないと思いますよ。
結局のところ、今の軽はコンパクトカーや5ナンバーセダンに対して維持費以外で魅力が無いんです。最低限の商品力しかないんです。
歪んだ税制度によって消費傾向が歪んでしまっている状態を修正するのは正しいことです。それに文句を言ってる暇があったら、軽自動車をどうしたら魅力のある商品に出来るかを考えるべきです。
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Posted at
2013/10/21 16:17:03
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