さて、今日も珍中古車情報の時間がやってまいりました。
今回の珍中古車のポイントは「マイクロレーサー」です。いわゆるホットハッチ系の車なんですが、中身は本気で作られた本物です。100台限定で注文開始と同時に売り切れたとか。
iQ 1.3 GRMN スーパーチャージャー ワンオーナー 禁煙車
iQのメーカー純正チューンドカーです。
新車価格355万円。プレミアがついているのか総額で400万円と頭金にすればフェラーリが買えてしまう金額になっていますが、チューニングの内容を見れば決して高い金額ではありません。
まず一番の目玉のスーパーチャージャーですが、同等品をベースのiQにポン付けした場合は最低でも50万円クラス。本気でやったら100万円かかるレベルです。単純にポン付けではなくしっかりとコンピュータセッティングまでやっているのでベースのiQを170万円とするとスーパーチャージャーだけで100万円はとってもおかしくないと思います。
ドライブトレインとして専用ローファイナルギヤ、専用クロスミッション、強化クラッチが採用されています。ファイナルギアはともかくとして、クロスミッションやクラッチはその部品単体交換というわけにはいきませんよね。いろいろと必要なパーツがあるわけです。これだけでも30~50万円ほどかかります。
次にボディ補強と足回り。ボディ補強はタワーバー取付とかいうレベルではなく、きっちりとスポット増しをしています。公式サイトの図を見る限り22個所のようです。
足回りは全て専用品 & 専用セッティング。足回りって本気で作るとあほみたいに金かかりますからね。ここでも相当なお金がかかっています。
また開発では富士スピードウェイとニュルブルクリンクを使ったと言うことなので、それにかかるコストも考えるとこの時点でベースのiQとの差額の185万円は吹っ飛びそうです。いろいろ考えましたが、ベースのiQに300万円足してやっと同じレベルに手が届くかどうかというところではないでしょうか。
そもそも有り物を組み合わせてやっているわけでなく、ほとんど1から専用開発したもの。確かに有り物を組み合わせてもそこそこ性能のいいものが出来上がるとは思いますが、限界領域や細かいところでやはり違いが出てきそうです。そういう部分までしっかりと狙った性能を出して仕上げていくというのは難しいことでしょう。
ここまでは社外品でも何とかできそうな部分ですが、iQ GRM スーパーチャージャーにはいろんな専用パーツが使われています。
例えば外装ですが、iQとの共通部品は天井とボンネットのみです。それ以外は全て専用品。専用と同等の精度、強度でフルエアロなんてものを社外品で用意しようとしたら金額は天井知らずですよ。内装も専用品てんこ盛り。
ここまでやってたった355万円。安いと思ってきたでしょ? え? やっぱり高いって? あ、はい。
Posted at 2014/03/08 13:01:59 | |
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