
12月5日に発売されたグランツーリスモ6。予定調和のごとく発売日に痛めた足を引きずって梅田のソフマップに行って買ってきました。

とりあえず国内ライセンスとスペシャルイベントを全て終わらせ、新コースや新しい挙動を楽しんでいます。
□GT5からどう変わったのか
GT5からGT6で変わったところは非常に多く、ほぼ全てにおいて進化していると言ってもいいくらいです。特にグラフィック、挙動、UIの進化が大きく、映像で見るよりも実際に遊んでみて感じる部分で進化したことを実感できることが多いです。特にハンドルコントローラーだとFFBがあるので実感しやすいです。
□グラフィック
まずグラフィックの進化についてですが、GT5でも土煙の板ポリゴンにライトと影が適用されているなどすごい進化がありました。GT6では見た感じではあまり進化していないように感じますが、多くの部分で進化しています。
特に大きな変更はライティング処理の変更です。これはほとんどのコースで実感できます。HDRのレンジ拡大の効果も大きく、よりリアルに見えるようになっています。ライトと同時に影の処理も変更され、車内視点で内装に映る影がよりリアルになりました。動画で見比べてみると影の端が違うのがわかります。
GT5では荒くて見るに堪えなかったスタンダードカーですが、ライティング処理の変更で従来のモデルのままになっている車種でも綺麗に見えるようになりました。また一部のスタンダードカーは内装こそないものの、プレミアムカーと同等の綺麗なモデルに作り変えられています。

プレミアムカーのランサーエボリューションⅥ RSとスタンダードカーのスープラ RZ

内装は無いがプレミアムカーレベルの高精度なモデルが適用されているRGT
全体的にグラフィックのレベルは向上していますが、一部で荒いモデリングのオブジェクトが見られたりとハードウェアの限界を感じる部分も多くあります。
□UI
GT5では黒基調でスタイリッシュなUIが魅力的でしたが使い勝手やレスポンスは優れているとは言い難いものでした。特にコースのロードやオンラインへの接続にかかる時間は非常に長く、長い時間プレイする気を失わせるには十分でした。
GT6ではロード時間が大幅に短縮されレスポンスも大幅に向上しています。データのインストールも最初のロード時に随時インストールしていく方式になったため初回起動時に30分も待たされることはないですし、最初のインストールは少しだけ待たされますがそのあとは非常に快適にプレイすることが出来ます。
UIのユーザービリティも改善されました。GT6ではほとんどの画面で車を乗り換えることが出来ますしセッティングをすることもできます。
簡易的なチュートリアルが実装されどのような機能があるのかを把握しやすくなっています。GT5のときのようにわけのわからないまま放り込まれることはありません。チューニングに関しての説明もより細かくなったため初心者でも迷うことはあまり無いと思います。
レース画面ではメーターが改善され見やすくなったほか、自車の横に車がいた場合にそれを知らせてくれるマーカーが追加されレースでの駆け引きがやりやすくなっています。サイドバイサイドがやりやすくなりました。
□挙動
GT5から最も進化した部分です。
GT6ではサスペンションモデルにKWオートモーティブ、タイヤモデルはヨコハマゴムと提携して作られています。実際にプレイしてみるとGT5とはこの2点が全然違うことがわかります。
サスペンションではGT5の挙動はダンパーがいかにもデジタルでソリッドな動きでしたが、GT6ではダンパーがしっかりと効きながらサスペンションが動いている感覚が得られます。
特にタイヤモデルは非常にいい出来です。GT5では荷重に対するグリップの増加曲線がいくつかの直線を組み合わせたようなシミュレーションでしたが、GT6ではリアルな非線形となりグリップの粘りがFFBから伝わってきます。限界ぎりぎりの僅かなグリップで踏みとどまっていたタイヤが滑り出してFFBが抜ける感触もあります。
サスペンションとタイヤ以外でも挙動が改善されています。特に空力が分かりやすいですね。
チューニングしたときのシミュレーションも改善されていて、特に軽量化が分かりやすいです。GT5では軽量化をしていくと変な動きをすることが多く、効果もわかりにくかったのですが、GT6では効果がもろに挙動の違いとなって現れます。重量配分も同じように改善されています。
ブレーキはノーマルでは200km/h以上からのフルブレーキングでかなり心もとない制動力になりました。私はJZA80型スープラを愛用していますが、東京R246のストレートエンドでのフルブレーキングではかなりヒヤッとさせられました。レース用のブレーキキットもありますが、ABSオフではフルロックまでの時間が非常に短いためスリックタイヤでなければ扱うことは非常に難しいです。
挙動の改善はゲームの楽しさに直結しています。GT5のころよりもただ走っていて楽しいと思えるようになっています。特に遅い車で走った時にそれを実感できます。
□AI
GT5のAIはかなり問題があるAIでした。GT6では完全に問題が無くなったわけではありませんが、ゲームを楽しむには十分な改善が行われています。
今作のAIは基本的に走りは甘い傾向があります。国内クラスであればあまり無理をしなくても勝つことが出来るように性能調整がされています。それだけだと味気なくなってしまうので、ある程度ブロックラインを取ってきたり、オーバーテイクされるとスリップストリームを使って追い上げてきます。AI同士でも競い合っていることもあり、同じレベルの車を使うとそれなりのテクニックを要求されます。
でもそれが遊びにくさにつながることもあります。ラインの自由度があまりない狭いコースではAIが中央を走っているだけでオーバーテイクが出来なくなってしまうこともあります。またAIがスリップストリームに入る際にAI車の先端が自車の後端に接触することがあり、その場合でもAIはライン変更を中止しないため自車がスピンしてしまうこともあります。

プレイヤーとAIのブレーキング勝負
□サウンド
GT6をプレイしてサウンドで最初に気が付くのがスキール音が変更されているところ。GT5から改善されてよりリアルでスキール音から情報を得やすくなっている。他にもオブジェクトへの衝突音やエキゾースト音、吸気音に改善がみられる。
□総評
GT6をプレイするともうGT5には戻れない。それほどGT6の進化はすごいものがあります。
次世代機のゲームに比べると見劣りする部分はありますし、バグや未実装の機能なども残っていますが現在あるコンシューマ機のレースゲームの中で最も硬派でリアルなレースゲームと言えるでしょう。

Posted at 2013/12/09 15:37:02 | |
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