
車検でディーラーに車を1日預けまして、代車を出してもらうことになりました。
当初の説明
営「同じくらいのサイズでセダンをご用意しておきます」
俺(カローラかな? ハイブリッドかな?)
当日に知らされた事実
営「代車はスペイドになります」
俺「まじで!?」
ということで代車はNCP141型スペイドになりました。グレードは最上級グレードのGではなく、一つ下のFになりました。
FとはレクサスISのスポーツモデルIS Fにもあるように富士スピードウェイのFですよ。ということは高級装備のGに対して高級装備を削ってスポーツ性を高めたとか期待していたらそんなことはなくただの中間グレードでした。
スペイドはラウムの後継車としてカローラ店とネッツ店から販売されている4ドアトールワゴンです。ポルテの姉妹車でもあります。
左側に電動スライドドアを標準装備し、助手席シートを前後に大きく動かせるようにしたことで乗り降りがしやすくなり子育てなどに大活躍しそうです。定員は5人なので7人がいい人はノア買ってねということです。
基本的にBプラットフォームですのでヴィッツやプロボックスと同じですが、Bプラットフォームはヴィッツマイナーチェンジ時に改良されていますので、マイナーチェンジが行われていないスペイドはちょっと古いプラットフォームということになります。
販売開始からすでに2年が経過しているのですが全くと言っていいほど変更がありません。特別仕様者が設定されたくらいです。
販売台数で見てみると姉妹車のポルテよりも1.5倍ほど多く売れていますのでそれなりに人気車種のようです。3代目ヴィッツ前期型のキャッチコピー「カッコいい方が、いいじゃないですか。」のように、かっこいいデザインを好む人が多いのでしょうか。はたまたTYPE Rや86を奥さんに拒絶された悲しきお父さんの抵抗なのかもしれません。
ミニバンよりも小さいけれど大開口スライドドアやシートアレンジによるウォークスルーでミニバンのような要素も持っているということでトヨタはプチバンと呼ばせています。成り立ちとしてはプログレに似ていますね。マークⅡは無理だけどプログレならガレージに入るという家は意外と多いものです。かくいう私の家もノアは入りませんがスペイドなら楽に入ります。
□外観

フロント
ポルテと違って精悍な顔つきを持っています。

リア
ストップランプはLEDになります。

リアハッチを開いた状態
買い物の荷物くらいなら楽に入ります。リアシートは6:4分割なので大きな荷物はシートを倒して載せることになります。
□運転席周り

センターメーターなのでハンドルの奥にはメーターの代わりに収納ボックスがあります。

シフトレバーはメルセデスゲート。ガチャガチャマチックはありませんが、D-S-Bレンジを切り替えれば変速比をコントロール可能。
試乗車はウレタンシフトノブ。上級グレードは本革。

オートエアコンに空気清浄機のナノイー機能付。メーカーオプション。標準はマニュアルエアコンになります。
エアコンコンプレッサーの制御は見事で作動開始時のショックは皆無。おそらく可変容量コンプレッサーが採用されているのではないかと。

右側にスピードメーター、左側は距離や燃費などを表示するディスプレイ付。タコメーターが欲しい。
□車内全体

フロントシート
ホールド性はまあまあです。クッションはしっかりしていて疲れにくい。

助手席は前後に大きくスライド可能。助手席側から運転席に乗り込むことも容易です。路肩に車を止めた時などに重宝します。

リアシート
定員は5人ですが3人座るには少し狭そう。

後方視界
意外と窓が小さくミラー越しの視界は狭い。もう少し大きな窓を採用してほしいところですが、衝突安全対策などを考えると難しそう。

斜め後方視界
ハッチバックの宿命かCピラーが太く斜め後方視界は全く見えない。セダンやワゴンの使い勝手の良さが光るところ。
□エンジン

初代ヴィッツのころから改良され続けている1.5Lの1NZ-FEを継続して採用。初期は荒いフィーリングが残っていましたが、そのころと比べるとスムーズになった印象。ただ低回転ではやはり荒い。
□走り
今回は代車ということで事故さえなければ好き勝手に乗り回せます。なのでいつもの山坂道×2と幹線道路にこのプチバンを持ち込んでみました。

足のセッティングは最近のトヨタ流。全体的にややソフティな印象ですが、ロールを適度に抑えながら路面の凹凸をしっかり丸めて母屋を揺らさないようにしようとしています。着座位置が高いのでロールを大きく感じやすいのですが、それをうまく抑えているのはいいセッティングだと思います。
磐船街道の工事跡のデコボコなどにタイヤを載せてみると母屋へのショックの伝達を軽減しながら不必要な跳ねを抑えてできる限り路面にタイヤを設置させようとしているのがわかります。
タイヤサイズは175/65R15で銘柄はダンロップ エナセーブです。扁平率やタイヤの性格から考えると足のセッティングはうまくいっているようです。
カーブなどで限界に近づくとロール量を増やしてドライバーに警告を与るような動きをするようにセッティングされています。普通の人ならそんな領域に車を放り込むような運転はしないでしょう。
CVTにはSuper CVT-iが採用されています。細かいことは考えずとりあえずアクセルを踏み込めば想像通りに過不足なくトルクをエンジンから引き出してくれます。通常はペダルストロークの3割でも幹線道路では十分です。追い越し加速程度でもアクセルペダルを床まで踏み込むなんてことはそうそうないでしょう。
キックダウン時には減速比を自動で変化させ急加速を行うような制御が入りますが、減速比を変化するためのラグがでるためS-Bレンジに落とした方がいい結果を得られます。減速比の変化は急ブレーキ時でも制御が入り、エンジンブレーキを強く効かせることでブレーキ力を高めます。これがちょっと曲者でして、減速中に減速比を変えるものですから制動力が大きく変化してしまいます。ここでもシフトレバーをガチャガチャ操作する必要があります。
今回は120kmを4時間ほど試乗させていただきました。シーケンシャルなどがついていればもっと楽しめるのではないかと思います。
Posted at 2014/10/13 16:41:24 | |
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