前回のパッソ試乗の後、実はもう一つ試乗していました。それがこのZVW30型プリウス Gです。
今回試乗したのはGという上級グレードです。プリウスのグレードは社用車用の廉価グレードである「L」、売れ筋の中間グレード「S」、クルーズコントロールなどがついた上級グレードの「G」の3つが基本。SとGには17インチアルミホイールや専用スポイラー、LEDヘッドライトなどがつく「ツーリングセレクション」があります。
Gのツーリングセレクションにはレザーパッケージと言うものがあり、ヘッドアップディスプレイや本革シートが標準装備となります。

リアバンパー下側に小さく見えるのがスポイラー
乗車してドアを閉めると意外にしっかりとした音がしたので意外としっかりしているようです。
とりあえずシートポジションをあわせようと座面の下に手を入れると、シート前後調整用の棒がありません! 必死になって探しても見つからず仕方なく高さを先に合わせようと座面右側に手を入れるとカローラ位ハイブリッドにあったラチェット式レバーが無いではありませんか。その代りになにやらスイッチがいくつかついています。
そこで思い出したのは大阪モーターショーで運転席に座った新型レクサス IS。そう、パワーシートです。
まさかプリウスにパワーシートが付いているなんて思っていませんでしたので驚きながら慣れないパワーシートでシートポジションを設定。Gグレードは運転席8ウェイパワー&助手席4ウェイのパワーシートで、背面の腰の部分を調整することもできます。
シートの表皮はGグレードは上級ファブリック(スエード調) + 合成皮革となり、Sグレードはファブリック(スエード調)になります。
カリーナのシートと比べると少し大きめなのでよりしっかりと支えられていると言う感触がありました。腰の支えを変えることが出来るのがいいですね。
ステアリング左側にあるスイッチを押すとハイブリッドシステムが起動します。この時点ではエンジンは始動せずエアコンが始動します。
足踏み式パーキングを解除し、シフトレバーをDレンジに入れて手を離すとメーター内のシフト表示がDを指し発進可能になります。素早くシフトチェンジを行うと安全のためかシフトが行われません。
走り出してみるとカローラハイブリッドとは違って1.8Lエンジン + 21.1kgmのモーターの組み合わせはなかなか力強さがあって頼もしいです。無段変速機のためなめらかに速度を上げていきます。
ブレーキはカローラハイブリッドと同じく踏み始めでの効きが少し強くなれるのの時間がかかります。長く引きずるようなブレーキや、ちょっとだけ制動力を出すというのは難しいです。軽く踏んだだけで大きな制動力が出るほうが安心だと感じるユーザー向けの設定です。微妙な操作を駆使すればなんとか普通にブレーキを扱うことが出来ますが、慣れるには時間がかかると思います。
電動パワーステアリングの違和感は感じませんでした。パッソやカローラハイブリッドよりも初期の反応が良く感じられました。ノアと同じくらいですかね。
足回りもノアと同じく不快な突き上げは無くロールは適度に抑えている感じ。ボディやシャシーもしっかりしていると感じました。フロントにスタビライザーが設定されているのもいろいろ関係しているかもしれません。
視界については前方、左右、斜め後方は特に問題なし。ボンネットが見えないのは少し不安に感じましたが、マージン取っていれば大丈夫なのですぐに気にしなくなりました。後方視界についてはハッチと小窓の間が少し気になりましたが、普段からリアウィングがついている車に乗っているなら気にならないと思います。

シフトレバー周り
試乗コースには長い直線があります。パワーのある車なら160km/hほど出せてしまう直線です。
交差点を曲がってその直線に入ったところでパワーモードのスイッチを押しました。メーターにパワーモードを示すランプが点灯します。
とりあえずアクセルを床まで踏んでみると、グォォっと加速していきます。やはり低回転から一気にトルクを出せるモーターの力はすごいです。70km/hくらいからは加速感は減っていきますが、メーターの数字の変わり方を見ると加速自体は衰えておらず変わらぬペースで速度が上がって行っています。最終的には3桁まで行きました。
電車に例えるなら通勤型車両の初期加速と、特急型全M車両の粘り強い伸びが組み合わさった形です。モーター独特のフラットパワーなパワー特性ならではですね。
試乗が終わりハイブリッドシステムをオフにすると今回の試乗での燃費が表示されました。全く燃費なんて気にせずパワーモードで全開加速で3桁まで出した結果は13.7km/lでした。少なくとも私のカリーナよりは燃費は良いと思います。
□改善してほしいところ
・ブレーキの初期制動の立ち上がり方をもう少し弱くしてほしい。
・インパネにもう少し華が欲しい。
・CT200hのパドルシフトをオプションに設定してほしい。
・G'zにエアロレスオプションを設定してほしい。
今回の試乗で驚いたのは意外に装備が充実しているところです。プリウスと言うとやはり燃費のために削れるものはなんでも削るようなイメージがあったのですが、パワーシート(
全グレード標準Gグレードのみ標準)やクルーズコントロール(Gグレードのみ)、プリクラッシュセーフティ(Gグレードのみおオプション)、自動防眩ミラー(Gグレードのみ)など装備が充実していました。
カローラハイブリッドだと確かに運転しやすいのですが装備がやや乏しいと感じていたのでこれはうれしいですね。
営業の人曰くカローラ店で扱っているハイブリッドの中では一番完成度が高いとのこと。確かにバランスよくできているなと感じました。車全体の完成度も非常に高いと思います。プリウスというと燃費一辺倒なイメージがありますが意外に楽しめる車だと思います。ちょっと購入を考えてしまいますね。
モデルチェンジについても聞いてみましたが、まだ店舗に情報は来ていないので年内は無いと思うとのことでした。
今回はカタログをもらいました。
マイコーデという特別仕様者がありまして、200通り以上の組み合わせで自分だけのプリウスを作ることができるそうです。
シートが3種類あるのですが、青と白のツートンカラーのシートはドラえもんを思い出しました。

4次元ポケットの絵を描きたい。
公式サイト
toyota.jp プリウス
Posted at 2014/07/29 14:40:07 | |
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