4月初旬に始まったスーパーGTも「あ゙ぁーーっ!!」という間に終わりましたね…
私はまだまだ物足りないです(*^-^*)
外国の国際レースやスーパーGTの国際化による移送スケジュールの関係もあるので仕方ないですが、せめて3週に1度くらい開催してもらえないだろうかと思ったりもします(^^;)
…それはさておき、
第7戦 オートポリスを終えて6台に絞られたGT500チャンピオン争い。
日産が3台、レクサスが2台、ホンダが1台!
No.12 カルソニック IMPUL GT-Rが20年ぶりのGTチャンピオンを穫るのか!
それとも…
No.23 MOTUL AUTECH GT-Rが2年連続でチャンピオンを穫ってゼッケン1を守るのか!
No.38 ZENT CERUMO RC Fが2013年以来のチャンピオンを穫るのか!
また…
No.46 S Road MOLA GT-Rが2012年以来のチャンピオンを飾るのか!
No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTがホンダ勢として2010年のHSV-010以来のチャンピオンを穫るのか!
そして…
No.36 PETRONAS TOM'S RC Fが大ドンデン返しで2009年以来のチャンピオンを奪い取るのか!
…そして迎えた11月14日(土)の予選!
天候は大雨(・_・;)
抜きにくいツインリンクもてぎで、しかも普段より短い250kmレース。
予選の結果はとても大事になります。
そんな予選結果はこうなりました。
先述した6台のマシンの行方は…
予選3位→No.100 RAYBRIG NSX
予選4位→No.36 PETRONAS RC F
予選5位→No.12 カルソニック GT-R
予選6位→No.38 ZENT RC F
ブリヂストンタイヤを履く4台のマシンが上位に並ぶ中、
一方のミシュランタイヤ勢は…
予選12位→No.1 MOTUL GT-R
予選13位→No.46 S Road GT-R
想定外の大雨と路面温度の低さにミシュランタイヤが目を覚まさず、後ろから数えた方が早い予選順位になってしまいました。
仮にこの時点の順位のまま、決勝レースを終えた場合…
シリーズチャンピオンは72点でNo.12 カルソニックなり、
以下、64点でNo.1 MOTUL
60点でNo.100 RAYBRIG
58点でNo.38 ZENT
57点でNo.36 PETRONAS
50点でNo.46 S Roadとなります。
ココから先は私の勝手な妄想ですが、この予選終了時点で、No.1 MOTUL AUTECH GT-Rと同じクルマとタイヤを使うNo.46 S Road MOLA GT-Rは、チーム日産というオトナの事情で見ると、MOTULがトラブル起こしてピットスタートでもしない限り、チャンピオンは諦めざるを得なかったのでしょうね。
大雨の土曜日から明けて、11月15日(日)の決勝レース…
気になる天気は曇り時々雨のち晴れww
各車スリックタイヤでスタートするつもりでコースインしたら、ツインリンクもてぎ上空からいきなりのシャワー(^◇^;)
路面はびしょ濡れだけど、この先は天候が回復傾向…
タイヤ交換の為のピットインの手間をケチって最初からスリックタイヤでスタートしたら、例えGT500でもGT300に抜かれてたちまち総合の最後尾にダウンすることが目に見えてます(-ω-;)
というわけでGT500は全車レインタイヤでスタート!
さて、ここからダラダラと決勝レースを振り返っていこうと思いますが、
今回はいきなりネタバレを言ってから振り返ってみます(^-^)
…まだネタバレ見たくないって方は、一旦ブラウザの戻るボタンを押して下さいね~
この難しいコンディションのレースをくぐり抜け、見事2015年のシリーズチャンピオンに輝いたドライバーは……
No.1 MOTUL AUTECH GT-R
松田 次生選手/ロニー・クインタレッリ選手組でした!
見事、2014年に続いて2年連続のシリーズチャンピオンです。
さて、それでは…
No.1 MOTULが予選12位からどんなレース運びで、シリーズチャンピオンをたぐり寄せたのか…
1周目から振り返ってみます(爆)
●1周目
スタート直後はNo.1 MOTULが12番手スタートなのに対し、ポイントリーダーのNo.12 カルソニックは5番手スタート。
赤鬼と青鬼との間には6台のマシンがいました。
いきなり1周目のヘアピンからチャンピオン候補の3台のマシンが噛みつき合います!
ポイントリーダーのNo.12 カルソニックを抜かないことにはチャンピオンの権利がないNo.38 ZENTがカルソニックの懐に飛び込み~~…
一気に2台をオーバーテイク!!
これでNo.12 カルソニックは5位にダウン。
一方のNo.1 MOTULはスタート直後の混乱を抜けて10位までアップします。
●2周目
No.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fが濡れた路面に足をすくわれ、No.1 MOTULが9位にアップ。
●6周目
No.24 D'station ADVAN GT-Rの真後ろにNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rが追いつきます。
若干手こずったものの、5コーナーでオーバーテイク!
これでNo.1 MOTULは8位になりました。
●7周目
No.19 WedsSport ADVAN RC Fの背後にNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rが追いつきます。
このあたりからミシュランタイヤを履くNo.1 MOTULが、他メーカーのレインタイヤより速いタイムを刻みだしました。
必死に防戦するNo.19 WedsSportですが、徐々に乾いていく路面とミシュランタイヤがベストマッチし、No.1 MOTULの快進撃が止まりません。
これで7位になりました。
●11周目
6位を走行していたNo.36 PETRONASがシフト関係のトラブルでマシンストップ。
リタイヤとなりました…
No.1 MOTULは苦労せずに順位が6位に上がります。
5位にはNo.12 カルソニック!
ただしカルソニックとのギャップはまだ15秒近く開いてました。
このままの順位でゴールすると…
No.12 カルソニック→72点
No.1 MOTUL→69点
この時点で4位を走っていたNo.38 ZENTが、もし前の3台を抜いてトップでゴールした場合は73点となり、No.38 ZENTの大逆転シリーズチャンピオンという可能性もありました。
●16周目
徐々に青空が広がり、カルソニックとMOTULとの差が10秒程まで縮まります。
そして前方では2位を走るNo.64 Epson NSX CONCEPT-GTと、3位のNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTが接近してました。
結局、このホンダ同士のバトルはこの順位のまま膠着するのですが、
ここでもしNo.64 EpsonがNo.100 RAYBRIGを前に行かせた場合、
Epsonは後ろを抑える係に回ってRAYBRIGがNo.37 KeePerを抜いてトップでゴールしたとすれば、
カルソニックとMOTULが差し違えてお互いノーポイントという条件がつきますが、RAYBRIGに大逆転シリーズチャンピオンという目がありました。
●20周目
ここからはチームの対決ではありません。
もうチームを通り越してメーカーの威信を懸けたチャンピオンの奪い合いが始まります。
レースは250kmの距離の3分の1を越え、ピットインしてドライバー交替をしても構いません。
ですが広いコース幅でもベストラインはたったクルマ1台分。
誰よりも先にスリックタイヤに交換したとしても、この乾いてるラインしか走れない…
ということは、前にGT300のマシンがいても濡れた路面を通って抜くことが出来ません。
そんな中、次第にレインタイヤの食いつきが悪くなってきたブリヂストンタイヤ勢。
そういう時は下位を走ってるチームを使って、スリックタイヤの感触をフィードバックしてもらいます。
(決してかませ犬ではありませんww)
真っ先にレクサス勢のかませ犬になったのはNo.6 ENEOS SUSTINA RC F。
このENEOSのスリックタイヤのラップタイムを、他のレクサス勢を始め全てのライバルチームが見つめます。
日産陣営も同じ周回にNo.46 S Roadをピットに呼び、スリックタイヤに交換して様子をみます。
●22周目
スリックタイヤで走行中のNo.6 ENEOSのラップタイムは1分54秒台。
それに対してミシュランのレインタイヤをスタートから履き続けてるNo.1 MOTULのラップタイムは1分49秒台!
まさしくこれこそ、ミシュランウェザーってヤツですね(^o^)
さらにここにきてブリヂストンのレインタイヤ勢が軒並みペースダウンしてきました。
お互いブリヂストンタイヤを履くNo.38 ZENTとNo.12 カルソニックですが、No.38 ZENTのペースの落ち方が大きく、後ろからNo.1 MOTULに迫られてるカルソニックはZENTを抜くほどのアドバンテージもなく、ヘビに追われたカエル状態(^◇^;)
●24周目
23周目終了時点でNo.38 ZENTがピットイン。
スリックタイヤに交換します。
その頃、No.1 MOTULと前を走るNo.12 カルソニックとのギャップは8秒まで詰まりました。
もちろんこのままの順位でレースを終えると、カルソニックのシリーズチャンピオンが決定しますが、とてもそんな雰囲気ではありません。
たまらず24周目終了時点でカルソニックはピットインしてスリックタイヤに交換します。
●25周目
ツインリンクもてぎの誰もがカルソニックのピット作業の時間に注目していると~…
先にピット作業を終えたばかりのNo.38 ZENTがS字でコースアウトして、ひとりWRCごっこを楽しんでましたww
これでZENTはシリーズチャンピオン争いから脱落です…
36秒台という比較的速いピット作業でコースに戻ったNo.12 カルソニック。
冷え切ったスリックタイヤでまだ半分濡れているコースを走るのはとても危険。
なので慎重なドライブでタイヤを温めてましたが、格下のGT300のランボにもパッシングを食らってアオられてました(^-^;
その背後には先にピット作業を終えたNo.100 RAYBRIGの姿が!
No.100 RAYBRIGにとっては、シリーズチャンピオン争いをしているNo.12 カルソニックの前になんとか出たい…
No.12 カルソニックにとっては、RAYBRIGに抜かれても真後ろにさえいればシリーズチャンピオンが自分の元に来るのですが、No.1 MOTULがピットを終えた時に何位で復帰してくるのか分からないので抜かれるワケにはいかない…
結局カルソニックは思うようにコーナーを曲がれず、先にタイヤが温まっていたRAYBRIGに抜かれてしまいました。
後から振り返るとココでしょうね~
カルソニックがシリーズチャンピオンを穫れなかった最後のポイントでした。
●26周目
No.1 MOTULがNo.12 カルソニックよりも約3秒速いピット作業でスリックタイヤに交換してコース復帰。
とうとうNo.1 MOTULがNo.12 カルソニックの前に出てきました。
しかもカルソニックの前にはNo.100 RAYBRIGの姿も!
チャンピオン争いをするマシンが続々と脱落する中、残された戦士はこの3台。
なんとしても…
なんとしても!
RAYBRIGとカルソニックは冷えたタイヤでモタついてるMOTULを、この周で仕留めたい!
しかし、MOTULが履き替えたミシュランのスリックタイヤはブリヂストン以上のウォームアップの早さを魅せ…
RAYBRIGもカルソニックも前を走るMOTULを仕留めることが出来ませんでした。
そんな矢先…
突然のアクシデントが場内に伝えられます(;゚д゚)
No.46 S Road MOLA GT-Rがお正月仕様になっているではあ~りませんか(;・д・)
どうやらラブライブとLEONに挟まれて、S Roadのリヤがぶっ飛んだらしいですね。
コース上にはたくさんのパーツが散らばってるためセーフティーカーが導入されます。
この時点でのGT500の順位は…
①No.37 KeePer TOM'S RC F
②No.1 MOTUL AUTECH GT-R
③No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT
④No.12 カルソニック IMPUL GT-R
⑤No.38 ZENT CERUMO RC F
このままの順位でゴールするとNo.1 MOTULがシリーズチャンピオンを獲得します。
カルソニックはピットアウト直後にRAYBRIGに抜かれたことが、ここで響いてますね~
●33周目
コース清掃も終わってレース再開!
おーっと!リスタート直後の1コーナーでNo.37 KeePerがアウトにふくらんだ~
とうとう予選12位スタートだったNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rがトップに立っちゃいましたwww
ゼッケン1の底力と言いますか…、やっちゃえニッサンと言いますか…(^^;)
●39周目
ある意味失うモノが何もないNo.37 KeePerが、奪われたトップを取り返すべく、No.1 MOTULとボディを擦りながらビクトリーコーナーでバトルします。
●40周目
No.37 KeePerの捨て身の仕掛けは失敗し、KeePerはNo.12 カルソニックの後ろの4位まで後退します。
※数字がGT500の順位ですww
セーフティーカー明けなのでコース内はGT500とGT300が混じったカーニバル状態www
シリーズチャンピオンが掛かったNo.1 MOTUL 松田選手は涙目(笑)
後方のRAYBRIGもカルソニックもシリーズチャンピオンを諦めたくないので自滅は避けたい…
んなこと知ったこっちゃないNo.37 KeePer 平川選手は5コーナーで一気にカルソニックとRAYBRIGを抜きにかかります!
そして失うモノがないKeePer平川選手はゴリゴリで涙目のMOTUL松田選手にも並びかかります!
さすがにMOTULまでオーバーテイクすることは出来ませんでしたが、チャンピオン争いを引っ掻き回しながら純粋にレースを楽しむNo.37 KeePer 平川選手に大興奮!!
●43周目
KeePer平川選手のトップへの欲は収まらず、とうとうV字コーナーでNo.1 MOTULを豪快に抜き去ります!
No.1 MOTULとしても、このまま2位を守りRAYBRIGとカルソニックを抑えればシリーズチャンピオンが決定するので、仕方ありません。
広いコース幅でもベストラインはたったレール1本。
MOTUL松田選手は無事にゴールまでGT-Rを運ぶ事に集中します。
レースはこの後膠着状態が続き、残り周回数だけがジワジワと減っていく展開…
万策つきたカルソニックの星野監督はこの表情…
まさに万事休すといった感じです。
そして、250kmにも及ぶ激闘は終わりました。
終わってみればポール•トゥ•ウィンのNo.37 KeePer TOM'S RC F!
今期2勝目です!
関谷監督wwwwww
そして、シリーズチャンピオンはNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rに輝きました。
チャンピオン決定直後、まだシンジラレナ~イ状態のロニー・クインタレッリ選手。
2011年と2012年、2014年と今年、合わせて5年間に4回もチャンピオンを穫っているのに、こんなに嬉しいんですね( ^-^)
一方、GT-Rから降りたばかりの松田次生選手はシリーズチャンピオンの大きさを噛みしめている涙顔です。
クルマという道具を使うレースですが、男たちがここまで泣けるんですね…
プロ野球もサッカーもラグビーもいいけど、こんなに感動できるプロスポーツ、スーパーGTもいいモンですよ(T-T)
以上、どえらい長くなりましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございます♪