JA11 高いアイドリングとハンチング修理
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
※暖機運転を十分に行って原因追及します
アイドリングがアイドル調整スクリュー(清掃済み)を目いっぱい締めても1100回転前後、1回転半ほど戻しても変化なし。基準値950±50であるので高いです。加えて微妙なハンチングもあります。
ISCVですがカプラーを外すとアイドル調整スクリューに応じて締めればエンストまで下がり緩めれば相応に回転数は上昇します。そのままISCVカプラー外した状態で950回転にスクリューで調整しカプラーを差し込むとまた1100~1200回転へアイドルアップしちゃいます。
カプラー外しても時折、ハンチング気味でアイドリングも上がったりとばらつきあり…と言った状態です。
2
まずは定番のISCVを疑ってみます。
2020年に交換して4年ほど経過してます。
通電しない状態(バルブが閉じた状態)でノズルから息を吹くと中央のノズルは息は通りませんが外側のノズルは微妙に通ってしまいます。
新品は両方とも通らないはず…と思うのですが新品がないので何とも言えない…
昔、分解しましたが構造上、ノズルから息が通ってはイケナイ記憶があります(;'∀')
カプラーの抜き差しで盛大にアイドルアップをするわけでないので作動はしているがバルブ開閉のスプリングがヘタリ気味な可能性があります。
おそらく新品へ交換すればもう少しアイドリングは下がる傾向にあるかと思います。
3
あとアイドリングが落ち着かない原因あるあるがアイドルスクリューの汚れです。
冒頭にも記載しましたが清掃済です。
4
もちろん、劣化したホース類は交換済み。こういう初歩的な原因になりそうなのは解決済みです(笑)
5
◆ちょいと本題から脱線しますがJA11定番のバキュームホース交換ですがボンネットあけて見えるホースが太さの違いだけで同じ材質のホースかと思いきや用途で異なってますからやみくもに交換するとトラブルの元になったりします…
画像はほぼ同じ太さのホースですが柔らかいバキュームホースと硬めのウォーターホースです。耐油ホースなども指定でありますから気をつけましょう!
例えばスロットルボディー頂上や底から出ているホースはパッと見、バキュームホースと外観、太さが一緒に見えますが材質が違います!頂上は丈夫なお高いホースが使用されており底は中に冷却水が通ってますからウォーターホースになります。
ワタシもかつてはカラフルなシリコンホースでまとめて交換してすっぽ抜けや圧力漏れで不調を繰り返してました…純正で用途別に切り替えたら直りました(笑)
6
話はそれましたが、アイドリング不調の原因はISCV不調だけでなく他にもありそうです。
次はサーモワックスを疑ってみます。
スロットルを覗くと下方向へ穴ぼこが見えますね!コレがサーモワックスにつながる経路です。
※サーモワックスが何ぞやは調べてね!
暖機運転が終わってもサーモワックスが閉じないとエアーを多く吸いっぱなしになるのでアイドリングは高くなります。
試しにこの状態でエンジンかけて穴を指で塞いでみます(暖機運転は済)
7
こんな感じで塞ぐとアイドリングは下がってハンチングもなくなりました…
原因判明です!
サーモワックスが正常に作動してませんので実際にスロットルを外して確認しましょう。
8
使用する工具はこんなもの…
□アクセルワイヤー着脱
12mmスパナ
□スロットル着脱
10mmソケット・ユニバーサルジョイント(あると便利)・エクステンションバー・マグネット(落ちたナットを拾うのに便利)
9
では早速スロットルボディーを外しにかかります(エンジンは切ります)
スロットルボディーについているホースとスロットルセンサーカプラーを外します。
上部のホースは外しても中から液体などは出ませんが底の2本のホースが冷却水が通ってますのでそこはまずは外さないで進めます(このホースは外しても冷間時なら冷却水それほど出てきません…徹底してお掃除したい方は外した方が楽です。最後に冷却水のエアー抜きすればOKです)
黄色のボルト4本と赤のナット2個を外します。
奥まったナットの着脱でユニバーサルジョイントがあると簡単に行えます。
このナットが転がってインマニの上に落ちるのでサルベージにマグネットあると便利です。
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ボルト・ナットがとれました。
黄色矢印の2本のホースを外せば完全にスロットルボディーを切り離すことができますが中に冷却水が入ってますのでまずはホースは外さないでずらしてサーモワックスの状態を確認します。
※ちなみにこの冷却水の温度でサーモワックスが開閉してます。つまりこの中にサーモワックスがおさまってます。
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底の2本のホースに負荷を与えないように慎重にスロットルボディーをずらして御開帳です…グレーの破れた紙みたいなのはガスケットです。
なんとサーモワックス部分がドロドロです(;'∀')
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スラッジは半分ほど清掃しました…
この黄色丸がサーモワックスで冷却水の温度により動きます。出たり引っ込んだりすることでバルブ開閉をする感じになります。
整備手帳:項目6・7のスロットル内の穴がここに通ずるわけでココの開閉がうまくいかないと、例えば空きっぱなしだとエアーを多く吸いアイドリングは高い傾向になります…
これだけ汚れていれば異物を巻き込みサーモワックスも正常に閉まらなそうですね(^^;)
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パーツクリーナーと歯ブラシでせっせとお掃除しましたがキャブクリーナーあれば一発で時短できます(真鍮ブラシなどは使わない方がよさそうです…)
※黄色矢印はスロットルセンサーで黄色丸のビスは触らないようにしましょう!
スロットルセンサーケースの取り付け部分が長穴で決まった角度で付いてますので外すと面倒な調整が必要になって目測でつけると大体、アイドリングおかしくなります(^^;)
サーモワックスは赤矢印の方向へ何かSSTで回せば外れそうですがプラスチック?でできてるみたいで割れそうなので外さず一旦、清掃で様子見ます。
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サージタンク側も汚いのでスラッジをタンク内に落とさないように慎重に大体でお掃除します。
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だいぶキレイになりましたね!
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スクレーパーでちびっと荒らしてしまったのでオイルストーンを念のためかけます。
ここまでしなくても大丈夫ですが(笑)
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新品のガスケット組みます。
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上下逆さにしないように(笑)
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あとは逆の手順で元に組み上げていきます。
サーモワックスにつながるスロットルボディー底の黄色矢印の2本の冷却水ホースに異常な亀裂などないか、赤丸のスロットルセンサーの端子に異物などないかもチェックしましょう。
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これがスロットルセンサーで上下のビスはいじらないようにね!
せっかくなのでカプラーにはコンタクトスプレーして差し込みました。
このスロットルセンサーもズレたり中が腐食したりするとアイドリングもおかしくなります。
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ホースのつなぎ間違い、忘れなどがないか再度チェックして完了です。
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ハンチングなくアイドリングが安定してます。
ISCVがやや弱り気味ですが大きなアイドルアップはしていないので今回の大元の原因はサーモワックスの汚れによる作動不良だったようです。サーモワックスが壊れてなくてラッキーでした(=゚ω゚)ノ
エンジンかけた瞬間から振動がなくなり試走するとMAXパワー感は変わりませんが3000回転付近のツキとトルクが全然違います!いつもより1段高いギアで坂道が失速することなく登れるようになりました٩( ''ω'' )و
アイドリング不調は原因多種ですのでひとつづつ原因を潰していかないと中々解決には至りませんね…(;'∀')
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◆またまたホースの補足
同じ径のホースでも材質の違いで曲げるとこんなに差が出ます…
用途場所に応じて使い分けしないとRのきついところで柔らかいバキュームホースを代用したりすると潰れて経路遮断され重大な故障にもなりますので気をつけましょう(^^;)
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