『月日は百代の過客にして、行かふ年もまた旅人なり』 これって
先日のブログにも上げましたが、皆さんご存じ松尾芭蕉おくの細道の序文です。
その時代から既に彼も予言したといいますか、
日々の常なる
“変化” を感じていたんでしょうね~。
まさに社会情勢の変化、近隣地域の変化、家族の変化、クルマの進化、自分自身の変化(進化と退化)という風に、環境がめまぐるしく“変化”しているのです。
そこで、芭蕉が辿った道程が、今現在どうなっているのかを自分の目で見たいと思いました。
有名な景勝地はおそらく芭蕉の時代からさほど変わっていないと思いますし、
ましてや世界遺産となるとガチガチに保護されているでしょう。
でも行ったことのない場所は、自分で行ってみなければ分かりません!!
パンフレット写真の様に綺麗でなくても、天気なんて悪くてもいいんです^^);
・・・と自分に言い聞かせながら。。。
また、自然がどの程度残っているかを昆虫探しの視点から見ますと、
開発等の人為的な変化、自然災害による変化、またその復旧工事による人為的変化
といった具合にここ半世紀、いやほんのここ数年で記録が劇的に変化しております。
地元でそれは体得しておりますし、全国規模では専門文献で知ってはいます。
でもそれがどの様な状況なのか、
自分で行って確かめるしかありません、今です。
という訳で、2週間の休暇を使って、前半で東北一周、後半は九州一周を敢行しておりまして、
まさに
、『日々旅にして 旅をすみかとす』という状況です。
すでに前半の東北巡り4千5百キロを終えて、いま九州巡りの終盤に入っていて、
いかんせん自分でも何が何だか分からない状態になりつつありますので、
この辺りでいったん整理しておきます。。。
当時の情景を想像しながら、今回Evoqueと共に見てきた景色を並べます。
『 』内は芭蕉の句です。
岡山を夜中に出て、翌朝東京に差し掛かりました。
おくの細道を辿るのであれば、深川から、日光、白河を越えて奥州へ入るのが正解ですので、
もちろん当初は、東京から素直に東北道を通って一気に平泉へと目的地をセットしておいたのですが、
千葉の富津市と、ひたちなか市に良い虫が居るのを思い出し、せっかくなので寄り道しました。
富津の海岸、目的の虫の生息環境もばっちりで沢山いました。
ひたちなか市の海岸線、多分この辺りに虫がいたはずなんですが、
開発が進んでしまっていて見つけることはできませんでした。
更に北上し奥州に差し掛かったところ、早速ですが、絶景を発見
(私の中で“絶景”は必ずしも有名な景勝地であるとは限りません)
『田一枚 植えて立ち去る 柳かな』
立ち寄るという行為を「田一枚を植える」という表現にしたんですね、柳は自分自身??
この句はまじで、これからの旅のワクワク感を出しているんですネ~
TVでしか見たことのない福島第一原子力発電所を一目見ようと思ったのですが、
途中で南相馬市へは立ち入り禁止、、、迂回路も遥か遠くなのであきらめました。。。
この辺りは避難した空家が多いです。
ほんと、地震で一瞬にして変わってしまったんですね。。。
仙台郊外の海岸。巨大な防波堤が新設されています。
ここは貴重な虫のポイントだったはずなのですが。。。
これは影響あったでしょうね、絶滅しちゃったかも。。。
岩手県 平泉
『夏草や 兵(つはもの)どもが 夢のあと』
藤原氏3代もあっという間だったという事ですね~
また元の原野に戻ったんでしょうか、時代の流れは速いものです。。。
『五月雨の 降り残してや 光堂』
雨が写っているの分かりますか?
期は違いますが、光堂(金色堂)は綺麗すぎて、さすがの雨も降り残すといった情景です。
光堂は芭蕉がみた時から既に覆われて保護されていた様です。
今はこんなコンクリートの建物の中でガラス張りで保存?(作り直し)されています。
Evoqueを並べて写したかったんですが^^、 さすがにここは叶いませんでした(^^;
芭蕉さんご本人の登場です。傘をさして進ぜましょう。意外と背が高いなぁ~(笑)
ここから、おくの細道から外れ、釜石、宮古を通り八戸へ抜ける三陸海岸を通りました。
私も学生の頃東北地方には一周したことがあるのですが、さすがにこのリアス式海岸は残していました。
だって国道45号線、ジグザグの道が延々と300キロ以上続くんですよ・・・
でも今回はまたとない気まぐれ旅なので、あえて走破してみる事に・・・
震災復興のあおりもあってか、道路が整備されていてスイスイ走れました^^
岩手県陸前高田市 奇跡の一本松 写真の中央あたりに見えますか?
林立して見えるのは重機なんです。めっちゃ急ピッチで復興工事を行っています。
釜石市内、ナビによるとここも某コンビニだったはずです。
この周辺も大半の家屋が一瞬にして流されています。
骨組みだけになった建物があちらこちらに...
雑草も生い茂ってきています。
無事な復旧復興を切に願います。。。
下北半島 恐山
閉山間際の夕方だけでは飽き足らず、翌朝も行ってみました。
だって岡山にはいない珍しい虫が沢山いたんですvv
大間崎 マグロ漁船(イカ釣り)です
大間崎も30年前は“本州最北端”の地味な碑しかなかったのですが、
今では一大観光地となっていてちょっぴり興ざめ(^^; 写真は省略します。
まさにマグロによる地域活性化の成功例ですね。
秋田県、みん友のgreecoさんが
タイムリーなブログを上げられていましたが、
まさにその時私は秋田にいました(^o^)v
なぐこもわりこも います~ (^o^)ゞ
秋田市 ももさだカエルさん
わりこは踏んづけられるんですが、わたくしは大丈夫ぅぅ~
山形県 月山
『雲の峰いくつ崩れて月の山』
あいにくの大雨でしたが、こんな景色が見られ、また珍しい虫も見つけました。
この辺りは道路が整備されていますが、自然の環境は残っている証拠です。
山形県 新庄
『五月雨を あつめて早し 最上川』
大雨が降ったり止んだりで、まさに、集めて早し、でしたvv
集めて涼し ではないんですよね~
もちろん芭蕉さんも居ましたよ~ Evoque乗って行きますかー?
山形県 赤倉温泉上流の堺田駅 分水嶺です!
ここから流れた水は、日本海に流れるか、太平洋に流れて行くか分かれるんですね~
スケールでか過ぎ~^^ こんなパワースポット大好きです!!
笹舟でも流して、拾いに行くとおもしろいかも知れませんネ(笑)
山形県 小国町 道の駅は楽しいな~ 美味しいな~(*^_^*)
越後の国 新潟県 出雲崎
『荒海や 佐渡によこたふ 天の河』
水平線に浮かぶシルエットが佐渡島です。
荒海と天の河は季節がまったく逆ですが、あえてそう詠んだんですね。
それを想像すると壮大なスケールを感じます。(^o^)/
出雲崎 北国街道 宿場町があったんでしょうね~
『名月や 北国日和 定めなき』 (本来は敦賀の話ですが)
きたぐにかいどう なんて野暮な読み方しないで下さいね、 ほくこくかいどう ですyo
ほんと、天気がよく変わりますワっ(^-^ゞ
出雲崎の芭蕉、当時はここから日本海や佐渡に沈む夕日が見えたんでしょうね。
今では民家が立ち並び、おまけにEvoqueまで停まっています、私のですが(^-^ゞ
今回自分自身で、おくの細道を辿り、Evoqueで走った経験と昆虫調査を通して、
まさにいろんな“変化”をまじまじと感じ入りました (*^-^*)
また定年後にでも、この車で廻ってみたいと思います。。。
おしまい。
ご注意)
この下には虫の写真がありますので苦手な方はご注意を...
カワラハンミョウ
しばしば環境指標になる昆虫で、今回遠征のメインにしました。
昔は日本全国の海岸や大きな河川敷にいたそうなのですが、最近では生息地が
開発等で無くなって激減しています。
マガタマハンミョウ
これは西日本には生息していない虫です
これが居ると東北に来たんだな~って証拠ですvv
生息環境には結構こだわりがある様です。
ミヤマハンミョウ
中部地方では約1,400m以上程の高山に限られ、さほど珍しくはない種類ですが、
東北地方では郊外の低い山にもいます。
こういった虫の生息状況を見るだけでも、旅情は格別です^^
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