予行演習旅行の第4弾は、姫路駅から車で30分ほどの塩田温泉です。本当は奇数月のみ4回の予定でしたが、前回の近江八幡が近いのに結構楽しかったのと、テレビを見ていたら、修復工事中の姫路城を足場の高さから見られるという「天空の白鷺」が1月15日までということなので、急遽予定を追加しました。
まずは、姫路城の予約です。年内の平日なら、まだぽつぽつと予約可能な時間帯がありました。日帰りでも十分に行ける距離ですが、楽天トラベルで姫路周辺の宿を見ると、塩田温泉の上山旅館というところが評判がよいわりに、直前でも予約が取れそうなので、仕事の兼ね合いも見ながら、週初めくらいに決定しようということになりました。
当日は、家でお昼をすませてから、阪神高速で姫路へ。西宮をすぎるあたりから結構混んできました。遮音壁ばかりの道でのノロノロ運転は乗っているほうも苦痛です。連れにボクスターならこんな道でも楽しいのか尋ねてみると、やはり嫌らしい。遠回りなうえに通行料が余分にかかるけれども、姫路に行くには中国道経由というのもありなので、次があるなら、交通状況によってはそちらの選択肢もありかも知れません。
さて、今回の主目的である姫路に到着。行ったことがあるというから、土地勘があるのかと思いきや、入り口がどこかも分からずに、結局姫路城の周囲を八分の七周くらいして、ようやく南側の入り口付近の駐車場に到着しました。天空の白鷺は、期待していたほど見ごたえがあるものでもなく、しかも予約なしでも楽々入れていたので、ちょっと拍子抜けしました。むしろ、ここに来て初めて知ったのですが、大阪城を脱出した千姫がその後に嫁いだ殿様とともに姫路に来て暮らしていたという千間廊下のほうが、閉館間際で人影も少ない中を通り抜けたせいか、亡霊に追いかけられているような気さえして、エキサイティングでした。
【十月桜】
【千間廊下外観】
【千間廊下内部】
前回の彦根城といい、今回の姫路城といい、お城見物は城門から先がすべて徒歩なので、意外と時間を取られます。予定よりちょっと遅くなって、姫路城から宿に向かいました。宿は他にお客さんがいるのかな、と思うほどにひっそりとしていて、特に今回宿泊した明治の面影いっぱいの見晴らし館は他にお客はいないようで、夜、部屋の外のトイレに一人で行くのはスリル満点でした。目当ての野天風呂は、いったん庭に出て、秋にはさぞや紅葉がすばらしいと思われる紅葉の林を抜けた先にあります。家族風呂を利用しました。総檜の浴槽を満たすお湯はかなりぬるめで、いつもはカラスの行水に近い私もゆっくりと浸かっていることができました。それでも次第にぽかぽかしてきます。翌朝、飲泉場で口に含んでみて分かったのですが、かなり炭酸が含まれていたので、そのせいのようです。館内の湯殿のお湯はとても熱くて、一瞬で上がってしまいました。お湯上がり、ガサガサしていた足裏がすべすべになっていて、相当薬効の強いお湯のようでした。
夕食は、宿のスタンダードということでしたが、いままでで一番質素な内容、ただし、お味は最高でした。ミニ温泉鍋がとても気に入りました。
翌朝、温泉を詰めたペットボトルをお土産にいただいて、宿を出発、近所の玩具博物館に立ち寄りました。実際にコマを回して遊んだり、日本各地のこけしの顔を比較したり、とそれなりに楽しく時間を過ごせました。昼食は食べログで評価の高い姫路市内のラーメン屋さん「一徹ラーメン」、先客の注文内容のせいかと思いますが、店内に案内されてからもかなり待たされて、お味のほうも、これはうまいというレベルでもなかったので、ちょっとがっかりでした。
次いで、播州ハムに寄り、姫路のブランド豚「桃色吐息」を購入しました。これで、今夜の夕食は泊まった宿のプランにもあった「桃色吐息の温泉しゃぶしゃぶ」を自宅ですることに決まりです。少し塩気のある温泉自体がダシとして上等なうえ、桃色吐息自体も柔らかくて臭みがなく、これは家鍋の中でもトップクラスの美味しさでした。残った温泉水は冷凍にして、その後も鍋のダシとして利用しました。
この後、明石の玉子焼へ。魚の棚の西側入り口近くにある老舗「よし川」は1枚を2人で分けてもいいようになっていました。ただ、代変わりしたのか若い人たちが切り盛りしていて、昔食べたときほどには美味しいと感じなかったのが残念でした。
食後、せっかくなので少しだけ魚の棚を歩いていると、ピチピチと生きている小海老を売っているのを見つけました。以前、観音寺の道の駅のうどん屋さんの小海老天うどんがとても美味しかったので、海老のことを尋ねると、港で生きているのを購入して、豆腐のパックに小分けして塩水を張って冷凍保存しているとのこと、死ぬとどんどん臭くなるのだそうです。1キロ1000円という値札でしたが、500gでもいいというので計ってもらいました。その日の夕食で少し唐揚げで食べた味は絶品、残りは観音寺で教えていただいた通りに小分け冷凍にして、少しずつ楽しんでいます。
今回も寄り道をしなければ(そして渋滞しなければ)片道2時間ほどの距離、しかしながら、一泊したことで素敵な旅になりました。もし姫路城の天空の白鷺見物だけだったら、ただ疲れただけだったかも知れません。

Posted at 2013/11/11 20:39:36 | |
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