機械式LSDメンテ（組立編１）

さて、組み立てです。

本来はここで希望のセッティング、消耗品の交換等をオーバーホールキットやリペアパーツを使って行いますが用意できていないのでそのまま組みます。

記事はTYPE-MZの場合です。
TYPE-RSの場合は多少違います。

あと、説明にオイルの塗布がありませんが、本番で組む場合は各パーツにデフオイルを塗布しながら組み立ててください。

分解した結果、基本的な部分に問題はなく、フリクションプレート＆ディスクが多少の摩耗＆キズがあった（消耗品）ぐらいでした。

画像はイメージ・

デフケース本体にまず、右側を組みます。

最初にコーンプレート。皿状の凹みが外側になります。
次にフリクションディスク（内爪）
さらにフリクションプレート（外爪）
と交互に合計８枚組みます。
フリクションディスク４枚の内爪はドライバーかなにかで縦をキッチリ合わせます。

フリクションディスク（内爪）またはフリクションプレート（外爪）を連続で組んじゃうとタダのスペーサになってしまいます。
ここまで分解していれば、おのずとLSDの構造は理解できますよね？

TYPE-RSの場合はコーンプレートの代わりにスペーサ、場合によってはさらにシムが入ります。

プレッシャーリング(右）をセットします。
1WAY(1.5WAY）の溝の向きに注意してください。

1WAY組みで間違えるとアクセルONでフリー、アクセルOFFでロックなんていうふざけたLSDが出来上がります。(爆）

TYPE-RSの場合はここでRSスプリングを丸溝に組みます。

サイドギヤ（右）を組みます。
A～E型の場合はCリングがあるほう、幅30mmのサイドギヤです。

このとき、フリクションディスク（内爪）位置を縦一直線にそろえて、サイドギヤの横の溝がキッチリ噛み合うように組みます。
キッチリ組み合えば隙間なくプレッシャリングにフィットします。

クロスシャフトにピニオンギヤを画像のように組み、サイドギヤ（右）の上にセットし、噛み合わせます。
このとき、プレッシャリングのどこの溝に組むかで、1WAY(1.5WAY)、2WAYが決まります。
LSDの種類によっては1WAYだけの場合もあります。

クロスシャフトの向きがありますので注意。
1WAYの場合はクロスシャフトの平らな部分がカム溝の平坦側になるように組みます。
1.5WAYの場合は逆方向のようです。
2WAYの場合は1WAYと同じ方向のようです。

ピニオンギヤも向きを間違えないように・

半分終わりました。次は左側です。

サイドギヤ（右）を乗せます。
A～E型の場合はCリングがないほう、幅27.5mmのサイドギヤです。

ピニオンギヤに噛み合わせてください。

プレッシャリング（左）を乗せます。
ピニオンギヤに噛み合わせてください。

このとき、プレッシャリング（右）のカム溝とペアになるように組みます。
テキトーに組むとヘタしたら左右で作動の違うマヌケなLSDが出来てしまいます。（笑）

次にフリクションディスク（内爪）、フリクションプレート（外爪）、コーンプレートを組みます。

最初にフリクションディスク（内爪）
さらにフリクションプレート（外爪）
と交互に合計８枚組みます。
最後にコーンプレート。皿状の凹みが外側になります。

TYPE-RSの場合はコーンプレートの代わりにスペーサ、場合によってはさらにシムが入ります。

組み上がった状態のプレートの厚み等を記録しておくと吉です。