平成30年4月26日、朝の通勤途中、見晴らしの良い片道一車線。
対向車線には、こちら側のコンビニに入ろうと、車が通過するのを待っている一台のアイシス。
自分もそのコンビニに入ろうか迷ったその時でした。
自分の目の前で急に右折を開始するアイシス。
自分はその瞬間、まだコンビニに気を取られていて、それに気づかず。
鈍く、甲高く響く金属音と同時に、目の前が真っ白になりました。
その白さは、エアバッグ作動時の煙だと、むせかえる火薬の匂いで理解しました。
すぐに事故というのは把握しましたが、何故?何が起きた?
という感じでした。
何せ、まっすぐ走っていたことは間違いなかったのですから。
ひとまず警察に電話しましたが、煙がひどく外に出ると、変わり果てたV40の姿が目に飛び込んできました。
正直、唖然としました。
何がどうなったら、ここまでひどくなるのか。
職場、保険会社に一通り連絡を入れたところで、いろいろなことを考えました。
アイシスは確かに止まっていたはず。それなのに目の前で自分とぶつかっている。
手前の交差点から加速していたところで、速度が出るはずもない。
交差点も視認できるほど見通しは良い場所だから、気づいていないわけはない。
そんな相手から最初に掛けられた言葉は、謝罪でも身体を労わる言葉でもなく。
「あなたは何でそんなにスピードを出していたんですか!?」
何を言っているんだ?
即座に言い返しました。
「その交差点からの距離で、どうやったらスピードを出し過ぎれるんですか?」
怒りで怒鳴り散らしたい気持ちを抑えながら、努めて冷静に。
ちょうど通勤途中の警察の方も連絡等を手伝っていただいたことも有り、程なくパトカーが到着し、
見分が始まりました。
今回、私もコンビニに気を取られていたこともあり、その点も正直に警察に話をしました。
ただし、そもそもアイシスが右折しなければ起こり得なかった事故であり、
もし見ていてブレーキをかけたとしても避けられるタイミングではなかったことも伝えました。
職場の上司や後輩も現場に駆けつけてくれたこともあって、ある程度は落ち着いていられましたが、
相手は最後まで自分の体が痛いことを主張し続けるだけで、こちらへの謝罪はありませんでした。
レッカーに運ばれていくV40の姿は、見るに堪えませんでした。
その後、保険会社を通じた相手との折衝が始まりました。
相手の保険会社の担当者はすぐに駆けつけてくれ、こちらの言い分もしっかりと聞いてくださいました。
ただし、相手が、私の前方不注意の部分を相当な過失であると決め付け、
過失割合はお互い様だと主張しているようでした。
私にはドライブレコーダーが付いていたため、私の保険会社の担当と映像をチェックした結果、
映像だけなら0:100も主張できる内容と言われました。
①速度表示機能があり、速度は制限速度内
②相手の表情も確認でき、こちらを全く視認しないまま右折してきている
③私はまっすぐに直進しており、右折を誘発するような動作がない
④私の前走車と私の間に、進入できるだけの十分な車間距離がないことが確認できる
ただ、私も目が逸れていたことを伝えており、無過失を主張するつもりはありませんでしたので、
保険会社と協議し、10:90を主張することにしました。
少し時間はかかりましたが、私の保険会社がはっきりと主張を続けてくれたことに加え、
相手の保険会社の担当者も私の状況を良く理解してくれたこと、
ドライブレコーダーの映像が強力な証拠となり、10:90で保険会社間の合意までいきました。
にもかかわらず、相手が保険会社からの説明に納得せず、終いには連絡も取らなくなったため、
合意から1ヶ月近く膠着状態が続きました。
さすがにこれ以上遅延すれば裁判調停も見えてきた頃、ようやく示談に応じたとの連絡がありました。
事故発生から3ヶ月。ようやく解決しました。
今回、記録として残すべき点は、以下の5つです。
①ドライブレコーダーは必須アイテム
②保険会社はちゃんと選んだほうがいい
③むち打ちは生涯付き合うケガになる
(今も首から肩甲骨まで痛みが残り、天気の悪い時は重い片頭痛も加わります)
④相手次第では裁判調停に突入する可能性もあるため、弁護士費用特約は付けたほうが良い
(仕事柄、弁護士費用特約は従業員全員に加入するよう指導しています)
③愛車を失う喪失感は何にも代え難い
自分が気を付けていれば大丈夫。
そんな慢心がどこかにあったのかもしれません。
相手は自分ではない。予測不可能な行動は常にあると心して、今後も安全運転に努めます。