
前愛車ゴルフⅤGTXと今回愛車となったA4 2.0TQは、そのエンジンは基本的に同一で、かのゴルフGTIに搭載されるのと同じ2リッターFSI(直噴)ターボです。
その実力は、GTXの時に十分味わっており、その大排気量のような全域トルクフルな特性は、ゴルフという車には十二分以上の性能を与えていました。このことから、今回同じエンジンを積むA42.0TQを選ぶに当たって、約150Kg程の重量差をカバーするには必要十分なパワー・トルクだということを確信していました。
しかしながらこの2車、重量差はもちろんですが、エンジン以外、車としての成り立ちすべてが違います。A42.0TQはご存知の通り、エンジン縦置き×クアトロ×通常の6速ティプトロAT、対するゴルフは、エンジン横置き×FF×先進のDSG・・・。
結果、エンジン音こそ共通の少々色気に欠けるものですが(苦笑)、それ以外全く異なったフィーリングを持っています。(←当たり前かもしれませんが・・・)
車重差、そしてエンジン出力が4輪に分散されるクアトロシステム、そして通常のトルコンAT・・・これらによって、いい意味で全てがマイルドです。もちろん遅いとか物足りないとかいうことは一切ありませんし、慣らし運転中につき3000rpm以下に抑えて走っている今も、アクセルを緩やかに開けているだけで、交通の流れから抜きん出るには十分なトルクがあります。
ゴルフの場合、先進のDSGによるその瞬間ミラクルシフトにより、非常にダイレクトかつ低速ギアでは少々乱暴なほどの加速を可能にしていましたが、特にうちのは05モデルだったこともあり、DSGの制御の洗練度はもう一歩で、発進などにはホイールスピンさせないよう相当気を使いました。06モデルではこの点ほとんど気を使わなくて済むくらいに進化してましたが、電子制御でその強大なトルクを意図的に逃がしている感じが、逆にわざわざ普通のATに近づけた感じもして、ことダイレクト感に関しては05モデルに軍杯を挙げたいと思います。
このDSGによって得られた快感は計り知れず、常にドライバーの意思を汲み取って絶妙なタイミングでシフトダウン/アップし、シフトダウン時はフォン!フォン!と小気味いい中ぶかしまでいれてくれ、その賢い制御とフィーリングには、感動すら覚えました。もちろんマニュアルシフトしてやれば、それはそれで自分でクラッチ踏んでシフトレバーを倒して・・・なんてやってる何倍も素早くシフトを完了してくれるので、実質的な速さはピカイチでした。間違いなく現時点で最高のミッションと言えると思います。
そんな絶品DSGミッション車に乗った後に、通常のトルコンAT車に、果たして満足できるのか!?・・・不安は杞憂に終わりました。(^^;
もちろん、DSGほどのダイレクト感やクイックさは望めませんが、意外にも感心したのが、シフトプログラミングが非常に優れていることでした。センサーから得られる様々な条件を考慮して、常にドライバーが(少なくとも僕にとっては)最適と思えるギアを選んでくれます。この点はDSG並みと言っても過言ではありません。DSGの時「なんて賢いんだろう!」と感心していた、高速出口の下りループでのシフトダウン・・・、何とこのA4のATも同じ場所で、DSGとほぼ同じタイミングで同じようにシフトダウンしていくではありませんか!(驚)もちろん中ぶかしはありませんが、シフトダウン時のショックは皆無です。
これならDSGと比べてもそう遜色ないし、クイック過ぎないシフト感が、むしろこのA4のキャラクターには合っているとすら思えます。
つづく
*次回はクアトロシステムについての感想をお伝えします。
Posted at 2006/12/02 13:31:10 | |
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