VWの排ガス不正問題について。
VWがやった不正ソフト(排ガス計測時のみに作動する制御マップを持っていた)は違法だし、許されることではないというのはマスコミをはじめ世間の言うとおりだと考えます。
VWも非を認めて、原因究明や対策をやる、と明言しています。
不正をやった事実を変えることはできない以上、そうするしかありません。
多額の制裁金、対策費用が発生するし、信頼はがた落ちだからそれを埋める利益も出しづらい。
苦難の道を歩まざるをえないことは誰の目にもわかる。
対応を誤れば日本における三菱自動車(現在でも国内販売台数は国産メーカーでダントツの最下位)のようになってしまうこともあり得えます。
ま、そこはドイツ人。ナチスの非をちゃんと認めて謝罪する人たち(VWはヒトラーの国民車構想が無ければ存在しなかったメーカーです)だからちゃんとやるだろうと、楽観視しています。
問題に感じているのはそのあとの報道です。
そのあとすぐ、BMWも規制値以上のNOxをを路上で輩出している、というニュースが出てきました。
BMWはVWのような不正をやっているわけではない、と強く否定しているとのこと。
きっとBMWの主張は間違っていないと思います。
排ガス規制はあくまで
「決められた条件、走行モードで有害排気ガスの排出量が規制値以下であること」
です。ここに関しては万国共通のはずです。
だから不正してなくても走行条件によっては規制値以上のNOxがでるのは当然ありえる。
特に現在のディーゼルエンジンに必須のNOx吸蔵触媒や尿素SCRは「NOxをためる→まとめて無害化処理をして排出する」のサイクルを繰り返すものだから、規制値以上の排ガスが出る走行条件はガソリンエンジンよりも多いはず。
自分でさえここまで考え付くのだから、プロじゃなくてももっと詳しい人はすぐ気付くはず。
マスコミ(ネット上を含む)がこのレベルの報道しかできないということに問題を感じます。
これを書いている9/26時点、自分が接しネット上で一番詳しい、と思われる記事はこれ。
http://carview.yahoo.co.jp/article/column/20150924-20102603-carview/
みんカラ!の親サイトであるcarview!の清水和夫さんのレポートだから読んでいる人も多いはず。
もう一つ紹介
http://thepage.jp/detail/20150925-00000003-wordleaf
きっと状況は今後変わっていくだろうから続きを書くかもしれません。
Posted at 2015/09/26 20:57:40 | |
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