2013年09月29日
走り系ジープ乗りと自称している如く、オイラは「走り」というものを何より重視している…。
そんなオイラにとって一番機はず~っと三菱ジープJ58の改造車、通称「58君」。
58君に乗ったことのある人は知っているけど、公道や峠道ではちょっとしたスポーツカー…圧倒的に軽量なボディに余裕のトルク、パワー…レスポンスもいい。クロスカントリーとトライアル用にセッティングした、しなやかな脚は最少のリフト量で低重心を確保しているから乗り心地だって抜群にいい。7.50-16のナローなマッドタイヤだがコーナーのロールだってけして大きくはなく、信じられないくらいのハイペースでのドライブが可能だ。弱点はブレーキング能力だがハイレスポンスのエンジンはエンブレも強力だから的確なシフトダウンを守っていれば、つずら折れの峠の下りでもペースを落とすことはない…
このように書くと、「なんだかオンロードばかりじゃないか?」と思われる方もあるいは居られるかもしれないが、オフロードの能力を敢えて語らないのは「言・わ・ず・も・が・な」だからだ。
…58君の正体はナンバー付きの「トライアル競技車輌」なのだ。走行限界領域でのギリギリの走りを競うトライアルで勝ちを拾いにいけるレベルになっている。アクロバット曲いの走りも難なくこなせるのはこういうバックボーンを持っているからなのだ。
自在な走りを誇る我が家の一番機、三菱ジープJ58の改造車「58君」なのだが…
こにきて異変が…
それは…
二番機のTJラングラーが凄いことになってきちゃっているんです。
今年にはいって、今までこんなものかな~とクルマなりの走りでヨシとしてきたTJラングラーの走りを、もう一度見直して本物の走りの車に仕立て直す作業を始めた。
具体的には、リアのコイルのフレーム側マウントを移動してスプリングをまっすぐに伸縮するようにしてみた…
効果1、乗り心地が明らかに向上。細かい凹凸もキレイにバネが吸収。
効果2、歪んで取り付けられていたコイルが正立したため1G状態で伸長した結果、伸び縮みの 両側でストロークアップした。
効果3、A型アッパーアームによる3リンクの効果が有効に発揮でき、アンチスクワット性・トラクション性能もはっきりと向上。
次にショックアブソーバーの交換、ランチョRS9000Xから同XLに。
効果1、封入ガスの変更効果か?縮側ダンピングがしっかり効いてサスに強いコシが生まれた。
効果2、無段階の減衰力調整機構が引き続き使用可能。状況でダンパー減衰を変えられる。
つまり、リアサスが非常にイイ仕事をするようになった訳で、具体的にはストロークが伸縮両側でフルに使いきれるようになった事。バネとダンパーが非常に有効にリアタイヤを路面に押し付ける事が出来るようになった。つまり、これまではリアコイルの歪み取り付け問題とダンパーの減衰力不足でせっかくのアッパーAアーム式スリーリンクが活きていなかったのだ…
さらにもう一つ…それはフロントサスの伸び側…助手席側で1インチ程度コイル上部に遊びが出ていた。ショックだけで重たいアクスルを吊り下げている…その為、伸びきり付近でアクスルの抑えが効かずガタつきが出ていたのだ…このガタはアクスルのみならず車体全体の動揺をまねき…見せかけのサスの伸びはあるが収束の悪い反応の鈍い足回りになってしまっていたのだ…
ということで、リミットストラップを使ってフロントアクスル動揺の原因となっている不要な伸び側を規制する対策を施すことにした。コイルとショックアブソーバーが有効に働く範囲内で、きっちりフロントサスストロークを規制してしまうという作戦だ。
以上の改装の結果として前後のストロークがいい感じにバランスし始めた。前後ともストローク全域でコイルの伸縮力とショックの減衰がしっかり効いている。この副産物はというと…一般的には敏感にすぎるローレンジレスポンスのMX4リッターが強力な武器として使えるようになった…アクセル踏み込んでもキッチリ脚がついてくるようになったから、揺り返しやジャダーを気にせず思い切ったアクセルワークを実現できるようになったのだ。
ここまで、改装による効果が顕著だと更なるアップデートの欲求が止まらなくなる…いままで敵わないと思っていた「アクセル踏んでいく走り」でも58君を凌ぐ性能を得た今、一番機の座をTJに譲ることになるのは時間の問題となった…具体的にはロアアームのロングアーム化とフロントアッパーアームの取り回し最適化を経て足回り改装計画が一段落ついたらロールケージをアップグレードして競技出場も可能な状態にしていくことになるだろう。
※その頃には…58君は…古き良き三菱ジープの走りを楽しむための二番機となっていることだろう。
Posted at 2013/09/29 21:54:13 | |
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ジープ | 日記