2009年07月04日
さて今回は搬送されてからのお話です。
とりあえず救命の処置室に運ばれ、着ているものを全てハサミで切り裂かれ、
シャワーで全身を洗い流します。
髪の毛からはガラスの破片・・・
洗浄している看護士からは足のけがしてる部分に大量のガソリンが付着してると・・・
(のちにこれが結構ポイントになる・・・)
彼女は幸い軽度のムチウチで済んだ様で一安心。
で私は?と初めて自分の現状を見ようと思いましたが
メガネをハズされてしまっていたのでよく見えませんでしたが、
左足が殆ど切断されているのは分かりました。
私は父の家の住所と電話番号、自分の生年月日・住所・勤務先・血液型などを伝え、
とにかく父親に連絡を!と言い続けました。
あまりの出血で意識が・・・
すると看護士(当時は看護婦さん)さんが素っ裸の私の○チ○チ○を掴んだので、
「こんな状況で何するの?」
と思った瞬間、○チ○チ○に排尿の為のカテーテルを入れてきました。
耐えがたい痛みが!事故の時よりも痛かったかも(笑)
出血とは違う理由で気を失いそうになりましたね・・・
で、点滴などを打たれ、イザ!レントゲン室へ!
ストレッチャーに点滴棒。この点滴棒が曲者で、なぜか長いタイプのを
つけちゃったもんだからドアを抜ける度に間口の下がり?に当たりそうになるので
点滴棒が引っ掛かりそうになると私が抜いて、低くする(笑)
通り過ぎると元に戻し、また当たりそうになると抜いて下げる・・・
看護婦さんは「気が利きますね!」と誉めてくれました(笑)
で時期も時期で(お盆)、レントゲン技師が1人しか居ない。
先ず胸部腹部を撮影し、右足・・・次は左足ですがレントゲンを撮る必要が有るの?
だってちぎれてるよ・・・と聞くと「そう指示が出てますから」
レントゲン技師は撮影するとき個室?に入る
寝た状態で撮るのは良いが、膝を立てて体育座りみたいにって・・・
ちぎれた足はどうするの?フィルムは?
私が膝を上げて左手でちぎれた足をもち、何となく繋がってるような状態にして
右手でレントゲンフィルムを押さえ撮影。
流石にこのときは痛くて失神するかと思いました。
しかも3ショットくらい撮ったので、最後はこれで終わりにしてくれ!と懇願しました。
で処置室に戻り、医師と治療の相談。
医師は当然のことながら切断部の処置を提案しましたが、私は切断はいつでも出来る!
とりあえず繋げてくれ!と・・・
麻酔(と言って眠らされただけ?何分どんな食事をしていたのか分かりませんから麻酔は・・・)
を打たれ意識が遠退いていく・・・彼女が心配だったので必死に堪えた。
暫くすると父親が処置室に現れたが処置中なので追い出される。
とりあえず父に手を振ったらちょっと安心した様子。
しかしもう堪えきれず意識を失う・・・
暫くすると左の腰が痛くて目を覚ます。
左側をしたにした状態(横向き)で手術していたので痺れたようだ。
「あのぉ~、腰が痺れて痛いんですけど・・・」
医師は「もう終わるから我慢して!」
どれくらい時間が経ったかは分からないけどまた痛いので
「あのぉ~、腰が痺れて痛いんですけど・・・」
すると医師はタオルを腰に当ててくれた・・・
でまたどれくらい時間が目を覚ましたのだが医師達の話を聞いていると
「新記録達成!最短時間で縫合だ!メシおごりだぞ!」とかけしていたので
「私にはおごってもらえないんですか?」と聞いたら
「あ!起きてたの?」って・・・
私はICUで目を覚ました。
父親に「母ちゃんは?」と訪ねると首を横に振った・・・・
ある意味聞くまでもなく、事故の瞬間に母が死んだことは分かっていた。
衝撃音と同時に目を覚まし、母親の「ウっ!」と言う最後の言葉と言えるか分からないけど
母親の最後の声を聞いていたし、事故の時お母さんは頭しか見えない・・・
そんな状況だったから分かっていた。でも実感が無い・・・
そして私は再び眠りに落ちていった。
次に目を覚ましたときは救急病棟の特別室。
そこはナースセンターの目の前にある部屋・・・
部屋には父親、姉と彼女・彼女のご両親・・・
医師が昨日の治療に関して説明に来た。
先ず、肋骨を6本骨折・しかし単純骨折で肺などの内臓は問題ない。
しかも当分別途から動けないので、自然然治癒で問題ないでしょう・・・との事。
そして右下肢は脛骨と腓骨の骨折と右足の甲(中足骨)も5本とも折れてる。
左足は膝の関節が剥離骨折。当然下肢は開放骨折・中足骨は粉砕骨折・・・
などなど全身で28カ所の骨折でした。
左足に関しては一応繋いだが、事故の時に左足が折れ曲がった車外に出てしまい、
10tと10tに完全に挟まれたため潰れてしまい、なおかつ大量のガソリンが傷口から体内に入ってしまった事。
また救出までの時間、ずっと車に挟まれていたため、軽い?クラッシュ症候群の兆候も
みられるので容体が何時急変するかわからない・・・つまり何時死んでもおかしくない状態だそうだ。
なので、次の処置はこの経過を見ながらでないと何も出来ない・・・
こうして長い長い入院生活が始まりました。
Posted at 2009/07/04 16:11:09 | |
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2009年07月03日
さて、何故私が障害者になったのか?
それは平成元年8月12日 AM1:30 名神高速下り533.9キロポスト付近にて
当時付き合っていた彼女が運転していて、私の母親が助手席。
私は後部座席で運転席側に頭を向けて寝ていました。
私たちの乗った父親所有のチェイサーが渋滞最後尾に付け、
停車するかしないかの時にノーブレーキで10tトラックが突っ込んで来ました。
私たちの前にも10tトラック、その前に4tトラック、更にその前にタクシー・10tトラック・・・
私たちののった車は前に停車していた10tトラックの下に潜り込み、
(高速隊の方曰く、ちょうど緩やかなカーブだったので渡したちん車の中心より
若干左よりに突っ込んだため、運転席が奇跡的に潰れなかったそうです)
前の10t・4t・10tタクシーへ玉突き・・・
突っ込んて来た10tは私たちの前の10tに完全にくっついていていたそうです。
突っ込まれたときの衝撃で当然のことながら私は目覚め、
運転席側の後部ドアは事故の衝撃でひしゃげ、
私の目線は外の様子が少し見えていた。
私が眠りに就いたとき運転していたのは母親でした。
普段は安全運転の母親でしたが事故の当日の日中、運転が非常に粗く、
喧嘩していた位なので、「母親が事故った!」と思いました。
しかし事故ったのに車は追いこし車線と平行に進んでる。
事故った割にはますぐ進むなぁ・・・と思った。
渋滞中といえども追いこし車線側の流れはある程度有り、
いくつもの車が通りすぎていきました。
私は「誰か一人くらい止まってくれても良いのに・・・」と思っていたところ
前方から「大丈夫ですか!」と言う声、そして後方に向かって「なんてことしやがるんだ!」
とけんかするような声・・・
すると
「スミマセン!スミマセン!」と謝る男性の声。
私はやっと状況がつかめました。コイツが突っ込んで来たのかと・・・
すると彼女の声が聞こえてきた
「お母さんが・・・お母さんが・・・」
私は自力で何とか外に出ようと思ったものの足が何かに挟まっている。
潰れた車内でもがいていた・・・
右足は何とか抜けたが、足の置き場がない・・・
ちょうど運転席と助手席の間に足を入れられたのでそこに足を置くと彼女の悲鳴が・・・
「足が落ちてきた・・・」さらにパニックに・・・
私は「大丈夫俺の足だよ!」と動かして見せた。
でも彼女はずっと「お母さんが・・・お母さんが・・・」と・・・
私が外で揉めてる人たちに「彼女は無事なのか?」
と声を掛けると「後ろに人がいるぞ!!」とかなり驚いていた。
すると多分前のトラックの運転手の人が
「彼女は見たところ出血はしてないようです。シートベルトを切れば出せると思う」
じゃぁ先ず助手席の彼女を出してくれ!と伝えると、
彼女は運転席です。
????
じゃぁ母親は?と訪ねると
「助手席の方がお母さんだと思いますが頭しか見えないし、かなり出血してるみたいです・・・」
つまり助手席側にくの字に車が潰れていたのです。
とりあえず彼女はレスキューが車方に車外に救出され、
追突してきた運転手は私に「大丈夫ですか?」と聞いてきたので
母親に何かあったら貴様を殺す!と言いはしたものの
次に私をと出そうと言うことになった。
そのとき皆が私が居たと言うことに驚いた理由が分かった。
追突してきた運転手が車を下げようとエンジンを掛けたとき
私に目の前にトラックのバンパーがあった。
私のいた後部座席も殆ど潰れてはいたものの、上半身が辛うじて押しつぶされない程度の
空間があった。
つまり助手席側に頭があったり、普通に座っていたら私の頭は・・・
運転手がエンジンを掛け、トラックがバックしたとき完全に潜り込んでいた私たちの車も
一緒に引っ張られてそのときに生じる振動とわずかな隙間で
それまで痛みなど感じなかった左足に激痛が・・・
とりあえず私の救出はレスキューに任せようと一旦その場は収まりました。
すると不思議なことにまた痛みが無くなっていました。
その間、追突してきた運転手と話をしていた。
何故追突したのか?
彼は「寝てました・・・」と呟いた。
しかし彼は必死に彼女を救出し、私も救出しようと必死になっていた。
もし自分だったら・・・
あのような行動は取れなかった思う。多分ただ慌てるか、放心状態でいるかだろう・・・
運転手の口元が少し切れていて出血していたので、「血出てるけど、大丈夫?」
と声を掛けたら彼はその場で泣き崩れた・・・
なんで?
すると彼は何故自分を気遣うのか?と泣き崩れた・・・
すると直にレスキューが来て、
レスキュー:「大丈夫ですか?」
私:「大丈夫です!助手席の母親を前に救助して下さい。」
レスキュー:「助手席の方はすぐには出せないので、貴方を先に出します
ちょっと痛いですけど頑張って下さいね!
イチ・ニのサン!で出しますけど、相当痛いと思いますよ!」
何故運び出す前にそんな事言うのだろう?と思ったときに
イチ!二の!サンっ!
声を出せる余裕のないくらいの過去に経験したことのない痛みが私を襲う。
目も開けていられない!声も出せない・・・
こんなに痛いのならあのまま車に居た方がよかった!とさえ思ったほどだ。
ストレッチャーに乗せられ、救急車に搬送されると彼女がいたが、
彼女が私を見るなりまたパニックに・・・「足が・・・足が・・・・」
母親の救出を待たずして救急車が走り出した・・・
結構救急車って乗心地悪いのと、足のけがのせいでちょっとした段差で激痛が走る。
そのたびに「あの~もう少し丁寧に走ってもらえません?」と言うと何度も私が言うもんで
運転手が切れた!(笑)
「ゆっくり走ってたら救急車の意味ないでしょ!それにあなたの状況は一刻を争うので
丁寧になんか走ってられないんだ!」
と言うと私の側にいた後輩と思われる救急隊員に「そいつ黙らせろ!」って・・・・
そいつとは何だ!黙らせろ!ってやりとりしてると病院に着いた・・・
不思議とさっきまであんなに痛かった足の痛みが全くなくなった。
病院に着いた安心感からなのか・・・
続きはまた今度・・・
Posted at 2009/07/03 21:45:53 | |
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